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FE 12-24mm F2.8 GMは高価だが非の打ち所がない最高品質のレンズ

ePHOTOzineがソニー「FE 12-24mm F2.8 GM」のレビューを公開。大きく重く、高価な超広角ズームですが、優れた光学性能とビルドクオリティを高く評価し「非の打ち所がない最高品質のレンズ」と言及しています。

ePHOTOzine:Sony FE 12-24mm F/2.8 GM Lens Review

外観・構造:

  • とても良好な作りのレンズだ。
  • 防塵防滴仕様で、前面はフッ素コーティング処理されている。
  • 出目金レンズのため、前面にフィルターを装着することは出来ない。ただし、レンズマウントにゼラチンフィルターを使うことが出来る。
  • 花形レンズフードが内蔵されている。

携帯性:

  • 847gと軽いレンズではない。しかし、α7 IVとの組み合わせでバランスは取れている。
  • APS-Cでも換算18-36mmのレンズとして使えるがバランスは悪い。

操作性:

  • フォーカスリングはとても滑らかだ。
  • ズームリングは滑らかだ。ズーム操作でレンズ内筒が前後する。

オートフォーカス:

  • XDリニア駆動のAFは高速かつ正確に動作する。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 光学手ぶれ補正は非搭載だ。

解像性能:

  • 12mm中央はF2.8からF11までExcellent、F16とF22でVery Goodだ。端はF2.8とF4でVery Good、F5.6からF11までExcellent、F16でVery Goodだが、F22でSoftとなる。
  • 14mm中央はF2.8からF16までExcellent、F22でVery goodだ。端はF2.8でGood、F4でVery good、F5.6からF11までExcellentだ。F16でVery good、F22でGoodとなる。
  • 18mm中央はF2.8からF11までExcellent、F22でVery goodだ。端はF2.8からF11までExcellent、F16でVery good、F22でGoodだ。
  • 24mm中央はF2.8からF16までExcellent、F22でVery goodだ。端はF2.8でVery good、F4からF8までExcellent、F11とF16でVery good、F22でGoodとなる。
  • 素晴らしい結果であり、全ての焦点距離で高画質が維持されているのは注目に値する。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 広角レンズで求められるものではないが、とても滑らかだ。

色収差:

  • 色収差補正をオフにしても色付きは見られない。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • このような超広角ズームとしてはきちんと補正されている。
  • 12mmで-3.38%の樽型歪曲が見られる。目立つ歪曲だが、このような広角では予想できるものだ。
  • 14mmで-1.85%となり、比較的穏やかだ。
  • 18mmで+0.09%の糸巻き型となる。
  • 24mmで+1.23%まで増加する。

周辺減光:

  • 超広角ズームとしては驚くほど少ない。
  • 影響を受けるのは絞り開放のみだ。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • フレアは最も厳しい状況でも発生しない。

総評

高水準で非の打ちどころのない性能だ。F4モデルよりも1段分の大口径化でコストが大幅にアップしているが、必要であれば他に選択肢はない。この点が決め手になることは間違いない。

カジュアルに購入するような価格帯ではないが、特定の目的のために使用する人にとって妨げにはならないだろう。例えば、究極の品質を求めるトラベルフォトグラファーにはぴったりかもしれない。超広角の12mmからルポルタージュ用の24mmまで、すべてF2.8で1本のレンズに収めることができるので、汎用性は確かにある。このレンズが何本のレンズを置き換えることになるのかを考え始めると、コストパフォーマンスはより有利に変化し始めると思う。

エキサイティングで汎用性の高い最高品質のレンズであり、非常に高価であることを考慮しても、「強くお勧め」と言わざるを得ない。

  • 長所
    ・並外れたシャープネス
    ・低色収差
    ・低歪曲
    ・低フレア
    ・穏やかな周辺減光
    ・高速かつ正確なAF
    ・滑らかなボケ
    ・防塵防滴
  • 短所
    ・高価
    ・大きく重い

とのこと。
30万円超の非常に高価な大口径広角ズームレンズですが、とても良好な光学性能を備えているみたいですね。12mmの超広角で周辺部まで良好なパフォーマンスを発揮しているのは凄いですね。注意点として、ePHOTOzineでは解像性能のテストを3000万画素のα7 IVでテストしています。5000万画素のα1や6100万画素のα7R IVではまた違った結果となるかもしれません。

とは言ったものの、Sony Alpha Blogなどはα7R IVでテストして、やはり「最高の広角ズーム」と高く評価しています。大口径の広角ズームレンズとしては非常に高性能であることは間違い無さそう。また、広い画角のレンズで問題となる逆光耐性が優れているのも魅力的。

前面にフィルターを装着出来ないのは悩ましいですが、対応する社外製のフィルターアダプターは探せば簡単に見つかります。追加投資は必要ですが、フィルターワークをしたいのであればゼラチンフィルターよりは汎用性が高そうです。

FE 12-24mm F2.8 GM交換レンズデータベース

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