PhotographyBlogがソニー「FE 14mm F1.8 GM」のレビューを公開。超広角レンズとしては小型軽量で解像性能は良好で、ボケも綺麗と高く評価しています。
PhotographyBlog:Sony FE 14mm F1.8 GM Review
レンズの紹介:
- フルサイズEマウント用の新しい超広角レンズだ。APS-Cで使用すると21mmに相当するレンズとなる。
- イギリスでは1400ポンドで販売中だ。
- 製造国は中国である。
ビルドクオリティ:
- ビルドクオリティは良好だ。他のG Masterシリーズと同水準である。
- 防塵防滴仕様だが、100%の耐候性とは言及していない。
- レンズマウントは金属製だ。後面にはシートタイプのNDフィルターを装着できるようになっている。
- 花形レンズフードは鏡筒に固定されている。
携帯性:
- 460gのFE 14mm F1.8 GMは大口径の超広角レンズとしては非常に軽量だ。そして83×99.8mmと非常にコンパクトである。
- α7R IVとの組み合わせでバランスが取れている。
- 主なライバルはシグマ14mm F1.8 E-mountのみだが、これは遥かに大きな一眼レフ用設計のレンズだ。サイズを重視するのであればソニー一択である。
- 14mm F2.8のレンズと比較しても小型軽量だ。
操作性:
- 幅の広いフォーカスリングを搭載している。AF/MFスイッチで切替が可能だ。両端にハードストップが無いので無限遠に合わせるのは難しい。
- 1/3段刻みで動作する絞りリングを搭載している。右下のスイッチを操作することでリングのクリック感を解除することが出来る。
- カスタマイズ可能なAFLボタンを搭載している。
オートフォーカス:
- 2基のXDリニアモーターを使用している。インナーフォーカスのためレンズ全長は一定だ。
- α7R IVとの組み合わせでほぼ静かで非常に高速なAFである。常に正確なピント合わせを実現し、光環境に関わらずハンチングの傾向はあまりなかった。
- 瞳AFは完璧に機能する。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 光学手ぶれ補正は搭載していないので、ボディ側の補正システムが必要となる。
解像性能:
- F1.8からF11まで中央は抜群のシャープネスだ。F16で回折の影響を受ける。
- フレーム端も中央とほぼ同じ性能だ。F2.8?F11で最もシャープな結果を得ることが出来る。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 広角レンズとしては魅力的なボケだ。
色収差:
- 非常にコントラストの高い領域でのみ発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- このような広角レンズとしては非常に良好な補正状態だ。RAWでも賞賛に値する。
周辺減光:
- F1.8で目立つ光量落ちが発生する。
- 解消するには少なくとも3段は絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- F16まで絞ると非常に優れた光条が発生する。
- 太陽をフレームに入れるとフレアの影響を受けやすくなる。
総評
FE 14mm F1.8 GMは「G Master」ブランドにふさわしい、大口径の優れた超広角単焦点だ。
この小型軽量のレンズは、絞り全域でレーム中央部の優れたシャープネスを発揮し、F1.8の開放でも十分な性能だ。周辺部でも遜色のない性能を発揮している。ほぼ円形の9枚羽根の絞りと25cmの最短撮影距離により、超広角レンズにもかかわらず、魅力的なボケ味を簡単に作り出すことができる。14mmでこのようなことができるレンズはいくつあるだろうか?今回テストしたα7R IVのような高解像度のカメラと組み合わせれば、絞り込んだときに信じられないほどのディテールで非常にシャープな結果を得ることが出来る。さらにAFは高速でほぼ無音の信頼性の高い性能だ。そして絞りリングはクリックスイッチにより、静止画と動画の両方に適している。
また、これまでにレビューした他のG Masterレンズと同様、優れたビルドクオリティで耐候性にも優れている。このレンズの唯一の問題点は、レンズの前玉が大きく、レンズフードを内蔵しているのでリアフィルターホルダーを使用しなければならないことだ。しかし、少なくともソニーは自分でリアフィルターを切り出せるように型を同梱している。
他に考慮すべき点は汎用性だ。14mmの単焦点レンズであるため、FE 12-24mm F2.8 GMのような広角ズームほどの汎用性がないのは明らかだ。ただし、このズームレンズは14mm F1.8ほど開放F値が小さくなく、はるかに大きくて重い。
全体的に見て、FE 14mm F1.8 GMは素晴らしい超広角単焦点であり、拡大を続けるソニーαのレンズラインアップに新たに加わった素晴らしいレンズだ。
とのこと。
小型軽量でF1.8と明るい超広角レンズですが、特にこれと言った欠点は無さそうですね。敢えて言えばF1.8で目立つ周辺減光は避けられない模様。とは言え、カメラ側で自動補正できるので特に大きな問題とはならないかもしれませんね。高感度ISO使用時はノイズ増の原因となるので気を付けたほうが良いかもしれませんが…。
実際に作例を確認してみると、フレームの端までシャープなレンズであることが分かります。F1.8を使った遠景の作例が無いものの、少なくともF4?F5.6まで絞った作例ではなんの問題も無いように見えます。色収差も少なく、後処理の手間が少なそうに見えます。14mm F1.8のボケかたは独特で、どうやって使おうか考えながら撮影するのは面白そうです。
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