ソニー「FE 14mm F1.8 GM」は従来のレンズを遥かにしのぐ光学性能

ePHOTOzineがソニー「FE 14mm F1.8 GM」のレビューを公開。特にこれと言った欠点が無く、「これまでに紹介したレンズをはるかにしのぐ優れた光学性能」と高く評価しています。

ePHOTOzine：Sony FE 14mm F/1.8 G Master Lens Review

レンズの紹介：

フルサイズミラーレス用の明るい超広角レンズだ。1970年代の一眼レフ用超広角レンズが大きな15mm F3.5から始まったことを考えるとレンズ設計は遥かに進化している。

ビルドクオリティ：

前玉が突出しているので円形フィルターは装着できず、レンズフードは鏡筒に固定されている。

マウント側にリアフィルターを装着可能だ。

前玉にはフッ素コーティングが施されている。

携帯性：

460gと手ごろな重さで、α7R IIIとの組み合わせでバランスが取れている。

APS-Cでも使えるがバランスは悪い。

操作性：

適度に幅広いフォーカスリングは電子制御でとても滑らかに動作する。

絞りリングは1/3段ごとにクリックが発生するが、これを解除することも可能だ。静止画と動画のどちらでも理想的な仕様である。

鏡筒にはAF/MFスイッチとカスタマイズ可能なAFLボタンを搭載している。

オートフォーカス：

デュアルXDモーター駆動により高速かつ静かで正確に動作する。

最短撮影距離は0.25mで、この際の撮影倍率は0.1倍だ。

マニュアルフォーカス：

記載なし。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

中央はF1.8からF11までExcellent、F16でもVery goodだ。

端はF1.8からF11までExcellent、F16でもVery goodだ。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

ボケの評価は個人差があると思う。

焦点距離の長いレンズほど滑らかで心地よい描写ではない。

色収差：

とても良好に補正されている。

特に超広角レンズとしては非常に良好だ。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

-1.88％の樽型歪曲だ。このような超広角レンズとしてはきちんとしている。

周辺減光：

絞り開放で目に付くが、過度に目立つわけでは無い。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

逆光耐性はほぼ完璧だ。

このような複雑なレンズ構成で、前玉が突出しているにも関わらず、コントラストが低下したり、ゴーストが発生する兆候は見られない。

総評

超広角レンズが好きな方には、まさにうってつけの1本だと思う。超広角レンズならではの大胆な構図が可能で、しかも、これまでに紹介したレンズをはるかにしのぐ優れた光学性能を備えている。価格は高いように見えるが、他のレンズと比べても競争力があり、F1.8という明るい絞り値も強みとなるはずだ。

建築、風景、インテリア、特殊効果など、あらゆる撮影において、見栄えは素晴らしいものとなるが、それを最大限に引き出すためには、構図に工夫が必要だ。特に、何もない広い空間に小さな被写体が写ってしまうことを避けるためには、どんどん近づいていく必要がある。幸いなことに、このレンズは近くにピントが合う。

本当に素敵なレンズで、間違いなく「強くおすすめのレンズ」だ。

長所：
・優れた中央/端のシャープネス
・色収差の適切な補正
・適度な周辺減光
・低歪曲
・高速かつ静かで正確なAF
・逆光耐性が優れている
・エルゴノミクスに基づいたデザイン
・14mmの広い画角

短所：
・ボケが少し騒がしい
・高価