PhotographyBlogがソニー「FE 40mm F2.5 G」のレビューを公開。40mmの個性的な焦点距離と優れた光学性能・充実した機能性が組み合わさり、3本の小型Gレンズで最も気に入っていると述べています。
PhotographyBlog:Sony FE 40mm F2.5 G Review
レンズの紹介:
- ソニーEマウント用の標準単焦点レンズだ。
- 24mm F2.8 G・50mm F2.5 Gと同時に登場している。
- 9群9枚のレンズ構成には3枚の非球面レンズを採用している。
- 前玉はフッ素コーティング処理されている。
- 40mmの焦点距離はライバルが少ない。
ビルドクオリティ:
- 優れたビルドクオリティで、この価格帯のレンズに期待する質感をはるかに上回る。ただし、シグマの「Iシリーズ」ほどでは無い。
- レンズは防塵防滴仕様だ。
- レンズマウント・フォーカスリング・絞りリングは全て金属製だ。レンズフードまで金属パーツである。
携帯性:
- 重量は173gだ。このような金属製の高級感あるレンズとしては非常に軽量だ。
- サイズは小さく、フードを装着してもコンパクトだ。
- 24mm F2.8 Gと同じサイズである。
操作性:
- 絞りリングはF2.5からF22まで1/3段刻みで回転する。
- クリックスイッチで絞りリングの無段階操作が可能である。
- 小さなフォーカスリングは適切な抵抗で回転する。ピント両端にハードストップは無い。
- レンズ前面の埋没したバヨネットに装着するレンズフードはフォーカスリング操作時に邪魔とならない。
オートフォーカス:
- XDリニアモーターで駆動する。
- α7R IVとの組み合わせで非常に高速だ。
- シグマ35mm F2 DG DNと比べて少し高速で静かなレンズだ。
- 瞳AFは完璧に機能する。
- 最短撮影距離は0.28m、最大撮影倍率は0.20倍である。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 光学手ぶれ補正は非搭載だ。ボディ側の手ぶれ補正に依存している。
解像性能:
- 中央はF2.5からF11まで優れた結果だ。
- 四隅はF4からF11まで最もシャープな結果となる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 適度に広い画角だが、魅力的なボケだ。
色収差:記載なし。
- 非常に高いコントラストの領域でいくらか発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- RAW・JPEGどちらにもRAWを公開
周辺減光:
- F2.5で顕著な周辺減光が見られる。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- F16-F22まで絞ると、フレアは発生しやすいが、素敵な光条を得ることが出来る。
総評
FE 40mm F2.5 Gは、小型軽量で高級感のある適度な画角の単焦点レンズだ。このレンズの最大のセールスポイントは、ユニークな画角、優れたビルドクオリティ、レトロな雰囲気、小型軽量、高速オートフォーカスである。光学的にも優れており、F2.5の開放でもフレームのほぼ全域でシャープな描写が可能だ。絞り開放時の周辺減光はやや多めだが、色収差や樽型歪曲はJPEG、RAWともによく抑えられており、ボケ味もF2.5という開放F値にしては十分に美しい。
伝統的な絞りリングはどんなレンズにも必要な機能だが、40mm F2.5 Gへの実装は完璧に近い。1/3絞りできちんと動作し、F22と「A」の間にはうっかり操作してしまわないように強い抵抗がある。
また、絞りリングのクリックを外すための専用スイッチを搭載しているため、シグマよりも動画撮影に適している。本レンズの最大のライバルであるシグマ35mm F2 DG DNは、より優れたビルドクオリティとより明るい開放F値を実現しているが、純正ソニーレンズと同程度の価格設定だ。
FE 40mm F2.5 Gは、シグマよりも小型・軽量で、デザイン性の高いレンズフードや、クリック感のない絞りリング、フォーカスホールドボタンなどの機能が充実している。要約すると、FE 40mm F2.5 Gは同時期に発売した3本の小型レトロレンズの中で最も気に入っている。「FE 24mm F2.8 G」と「FE 50mm F2.5 G」もそれぞれ素晴らしいレンズだが、40mmという斬新な焦点距離が、兄弟レンズや他の類似した単焦点レンズに対して、このレンズを優位に立たせている。
とのこと。
ソニーEマウントでは珍しい40mmのAFレンズですね(MFレンズはいくつか存在しますが)。他にも「40mm F1.4 DG HSM」や「Batis 2/40 CF」が存在しますが、比べると遥かに大きく重いレンズです。40mmの焦点距離を気軽に扱える唯一の選択肢と言えるかもしれません。
小型軽量と言うだけでなく、しっかりとしか光学性能と、Gレンズらしい機能性・耐候性を備えているのは凄い。シグマ「Iシリーズ」のビルドクオリティも優れていますが、より堅牢な防塵防滴仕様、AFLボタンやクリック切替スイッチの存在は大きい。
開放F値「F2.5」で売り出し価格7万円は悩ましい値付けですが、光学性能とビルドクオリティ、そして携帯性のバランスを考慮すると許容できる価格と言えそうです。
ちなみに私も発売日に入手してα7R IVと組み合わせて使用しています。6100万画素でも開放から非常にシャープなレンズだったので驚き。
ソニー「FE 40mm F2.5 G」交換レンズデータベース
関連レンズ
- 40mm F1.4 DG HSM
- 45mm F2.8 DG DN
- AF 45mm F1.8 FE
- Batis 2/40 CF
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical SE
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical
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