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オリンパス「プロキャプチャーモード」は野生動物の写真家が乗り換える理由となる

IMAGING RESOURCEがプロの野生動物写真家であり、オリンパスエデュケーターの「Joe and Mary Ann McDonald」両名とのインタビュー記事を公開しています。プロキャプチャーや鳥認識、ライブコンポジットが便利とのこと。

IMAGING RESOURCE:Pro perspectives on using Olympus OM-D cameras for wildlife photography: An Interview with Olympus Educators Joe & Mary Ann McDonald

*身の上話や機材に関係の無い撮影のコツは省略しています。

オリンパスのカメラはいつから使っているのか?二人ともオリンパスのOM-Dシステムに乗り換えられたそうだが、何がきっかけでカメラシステムを変えたのか?

  • オリンパスで撮影を始めて4年目だ。
  • OM-D E-M1 Mark IIと数本のレンズを2ヵ月の間使う機会があり、イエローストーン、ケニア、チリなどに機材を持って行った。そして最後には乗り換えることにした。
  • それまでのシステムには文字通り必要なものがすべて揃っていたし、機材にお金をかけずに晩年まで撮影できると思っていた。しかし、オリンパスの利点は無視できないものであり、我々は乗り換えることにした。
  • 最大のセールスポイントは機材の大きさと重さだ。私は変形性関節症と、複数の関節手術を受けている。オリンパスなら、2台のカメラボディ、12-100mmPRO、40-150mmPRO、300mmPROを持って、ピューマを探しにパタゴニアの丘をハイキングすることができ、幅広い構図の自由を得ることができた。
  • 私はようやく、他の人たちに追いつくことができ、自分の好きなことを苦もなく楽しむことができたのだ。

オリンパスOM-Dシステムは、自然・野生動物写真家としての仕事にどのように適しているか?今まで使っていた古いカメラシステムと比べて、OM-Dシステムのどこが一番気に入っているのか?

  • テスト期間中に印象的だったのは、オリンパスの撮影モード「プロキャプチャー」だ。ケニアの旅で他のカメラマンと一緒に撮影していると、彼らが見逃していたアクションを私が撮影出来たことがある。ズルをしていると言われたが、今では一緒に旅をする人の5割以上がオリンパスに乗り換えている。
  • オリンパスには、私が以前使っていたシステム(キヤノン)とは異なる特徴がいくつかある。
  • 一つはサイズだ。チリでは野生動物を探すために国立公園の外の裏道を走る際に、300mmPRO+MC-14を膝の上に置いている。これは840mmに相当し、車から飛び出したり、窓から撮影したりするのに便利なレンズである。キヤノンの800mmレンズでは、膝の上に乗せることはできない。
  • フォーカスブラケット/深度合成機能も非常に便利だし、薄暗い場所での撮影時にはライブビューブーストやMFアシストも良好だ。
  • マイメニューでカスタマイズしたカメラのメニューにもアクセスしやすい。
  • カスタムモードの設定保存オプションの「ホールド」機能がとても気に入っている。
    (訳注:E-M1 Mark IIIで実装した機能です)

現在のオリンパスの機材はどのようなものか?

  • ジョー:私の手足の1本は、新しい150-400mm PROがくっついて離れない。このレンズなしで外に出ることはほとんど無い。
  • E-M1Xに150-400mm PROを装着しているが、このレンズを手に入れる前は300mm PROを装着していた。
  • E-M1 Mark IIIには40-150mm PRO、E-M1 Mark IIには12-100mm PROを装着している。
  • 通常、30mmまたは60mmのマクロレンズを少なくとも1本と、ツインフラッシュのマクロシステムを持っている。そして7-14mm PROが入っている。
  • メリーアン: 私は通常、300mm PROをE-M1XまたはE-M1 Mark IIIに装着しているが、散歩やハイキングが多いかどうかによる。
  • 12-100mm PROは、E-M1 Mark IIIかE-M1 Mark IIのどちらかの別のカメラに付けている。
  • バッグには、7-14mm PROと60mm Macroを入れておく。

待望の150-400mm F4.5 PROレンズがついに今年の初めに発表・発売された。このレンズはあなたの機材のセットアップにどのようにフィットしたか?また、野生動物写真にどのような影響を与えたか?

  • 先ほども述べたが、このレンズを付けっぱなしだ。300mm PROをメインレンズとして使っていたが、単焦点のために構図を妥協してしまうことがあった。
  • 今では、ズームの多様性と内蔵テレコンバーターにより、妥協することなく思い通りの写真を撮ることができる。
  • 1つだけ不満があるとすれば、私の愛する妻がそのレンズを使いたがっていることだ。私のカメラに付けっぱなしにすると、ノコギリで切り落とされてしまう。

オリンパスは手ぶれ補正テクノロジーのリーダーであり、E-M1XやE-M1 Mark IIIと150-400mmを組み合わせた際の8段分の補正効果はとても素晴らしい。とはいえ、内蔵テレコンバーターを入れれば、本当に長焦点レンズとなる。いくら手ぶれ補正が優れているとはいえ、1000mm相当のレンズを手に持って仕事をすることができるだろうか?

  • 正直に言うと、私は普段から三脚を使っている。なぜなら、私の仕事の多くは待ち時間が必要で、何かあったときにレンズを装着して位置を確保できるからだ。
  • しかし、簡単なトレイルでハイキングするときは、レンズを持ち歩くか、一脚に取り付ける。このような状況において、手ぶれ補正にはとても満足している。
  • 68歳の身だが、手ぶれしないと確信が持てない時以外は常に400mmを維持している。

OM-D E-M1Xの最もユニークな特徴の一つは、インテリジェント被写体認識だ。発売当初は「飛行機」「電車」「自動車」「モータースポーツ」のみだったが、さらに「鳥」を追加した。鳥の写真を撮るときにどのような影響を受けたか?撮る際のアプローチ方法は変わったか?

  • ハクトウワシのバードトラッキングを使ってみた。この機能に感動し、今ではほぼ常時使っている。
  • 哺乳類やカエルでも頭や目を認識してくれるので、カエルを撮影するときに他のフォーカスモードに切り替える必要は無い。
  • 被写体認識が上手くいかない時はC-AFのみに切り替える。とはいえ大抵はうまくいくので、100%の性能を発揮できないと判断したときだけ切り替えるようにしている。

私個人としては、カメラのオートエリアもードを使うことには以前から抵抗があった。しかし、最近のAFシステムは非常に洗練されてきており、多くの機種で強力な被写体検出機能や追尾機能を実装し、自分の撮影方法を見直すことになった。E-M1Xのインテリジェント被写体検出機能を使って、同じようにカメラの使い方を変えた経験はあるか?

  • もちろんだ。普段、野生動物を撮影することが多いので、AF-C+TR+鳥検出はとても有効だ。
  • 以前の私は「シングルポイント」派で、AFセンサーの一番小さいポイントを使って被写体に合わせるようにしていた。今でも被写体が止まっていたり、枝葉が生い茂る中にいる場合は、シングルポイントを使う。
  • 飛んでいる鳥を撮影するときは、通常、オールエリアで被写体検出機能を使う。

プロキャプチャーは、自然や野生動物の撮影にどのような影響を与えているか?他のブランドのカメラでは非常に難しい、あるいは不可能だった画像を作ることができたか?

  • もちろん。プロキャプチャーは、E-M1 Mark II(我々がオリンパスを知るきっかけとなった貸し出し用カメラ)にも搭載されており、主なセールスポイントの1つだ。
  • 我々と一緒に旅をする写真家たちにとって、彼らが逃してしまったシャッターチャンスを捉えることができたという1点で、大きなセールスポイントとなっている。
  • フラッシュを使った高速フラッシュ撮影をよく行っていた。これにより、私の反射神経やカメラの機械的なタイムラグで捉えられないアクションを捉えることができた。しかし特に明るい環境光の中でフラッシュを使う場合、複雑な問題が発生する。今では、この種の仕事でフラッシュを使うことはほとんど無い。プロキャプチャーがシャッターチャンスを捉えてくれるので、以前は1日がかりで準備していたショットを数分で実現できる。

OM-Dカメラの他のユニークな技術や機能(例えば、深度合成やライブNDなど)は、自然や野生動物の写真撮影にどのように活用しているか?

  • マイメニューにはライブビューブーストやMFアシストを登録している。
  • プロキャプチャーモードの連写L・連写Hは、シャッター前のコマ数や駆動速度を簡単に調整できるので、とても便利だ。
  • メカニカルシャッターや電子シャッターなど、様々なシャッターの選択肢があるのも良い。
  • サイレントモードでは、シャッター音が鳴っただけで逃げてしまうような動物を捕まえることができる。
  • ライブコンポジットで、庭の草原で繰り広げられるホタルの乱舞を、最もユニークな形で撮影することができた。必要に応じてスタートレイルの撮影にも使う。
  • 私はBBCのNature Picture Libraryに所属しており、2020年のトップ5としてキープされている。
  • ライブコンポジットは、自動車による光の軌跡や、花火、ライトペインティングなどの撮影に適しているが、蛍の撮影にも適している。

オリンパスの優れた耐候性は野生動物撮影にどのような影響を与えたか?

  • シーリングのおかげで心配事がなくなった。天候を気にすることなく、目的の撮影に集中することができる。我々は木の枝などで表面に傷がついてしまうような荒れた土地にいることが多く、保護のためにすべてのレンズにオリンパスのフィルターを装着している。
  • IR注:オリンパスの防塵防滴は天下一だ。E-M1XやE-M1、E-M5の後期モデルのようなカメラについた泥や砂を蛇口で洗い流すことができる。

オリンパスのカメラ機材に加え、野生動物の撮影に欠かせないアイテムは何か?

  • 唯一の必需品といえば、良い三脚と雲台だろうか。私はReally Right Stuff社の機材を使用し、通常は同社のFH350ビデオフルード雲台を取り付けている。これにより、静止画はもちろんのこと、動画でもかなりのコントロールが可能になる。
  • また、一脚に専用の雲台をつけることもお勧めしている。

とのこと。
野生動物の撮影において、プロキャプチャーモードが便利である模様。ボタン半押しで内部的に連写を始め、全押し前の最大35コマを記録できる機能です。
今でこそパナソニック(プリ連写)や富士フイルム(プリ撮影ES)、キヤノン(RAWバーストモード)も同じような機能を導入していますが、最初に可能性を示したのはオリンパスのプロキャプチャーモードですね。さらにプロキャプチャーモードは細かい設定にも対応している点で、より実用的な機能と言えるかもしれません。

私もプロキャプチャーモードは愛用しており、一眼レフでは時間のかかっていた撮影をあっと言う間に終わらせることが出来ると感じています。凄まじい時短効果があると思うので個人的にはおススメの機能。もちろん、電子シャッターを利用するので、ローリングシャッター歪みや人工灯の影響を受けやすい点には注意が必要です。

従来のオリンパスにおける追従AF機能「C-AF+TR」は被写体以外に乗り移りやすく、非常に不安定な追従機能と感じていましたが、E-M1Xに搭載しているインテリジェンス被写体認識で随分と良くなったと感じました。被写体を認識するのみならず、適切な位置にAFポイントを配置してくれるのも便利。競合他社と違い、車両や航空機に対応しているのが面白いポイント。

NDフィルター無し、手持ち撮影でスローシャッターのような効果を得ることができる「ライブND」機能もオリンパス独自の機能。ぶらっとドライブした先で「あ、スローシャッター使いたいな」と感じる場面で使うことが出来ます。とは言え、NDフィルターの長秒露光とは異なる描写となるので、向き不向きはあるかなと。

フルサイズやAPS-Cと比べると被写界深度を深くしやすく、マクロや接写時に重宝しています。撮影倍率が高く、接写時でも解像性能の高いレンズが揃っているのも強みと言えそう。

OMDSスポンサーの記事とは言え、高感度ISOの画質には触れて欲しかったかなと。個人的にはISO 3200が許容範囲で、緊急時はISO 6400まで。もう1?2段ほど良好になると嬉しいのですが、センサーサイズを考慮すると難しいのかもしれません。
手持ちハイレゾショットやライブNDを活用することでノイズリダクション効果を狙うことが出来ますが、動く被写体相手には苦しい場面もあるのですよね。

参考:オリンパスボディ

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参考:オリンパスレンズ

MFT PROレンズ
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