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FE 50mm F1.4 GMはF1.2 GMよりもシャープで過去最高の性能

Lenstipがソニー「FE 50mm F1.4 GM」のレビューを公開。F1.2 GMよりも優れた解像性能を発揮し、諸収差も良好に補正。ほとんど欠点はなく、ただ褒めるしかないと言及しています。

Lensrtip:Sony FE 50 mm f/1.4 GM

(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)

外観・構造:

  • レンズマウントは金属製だ。
  • レンズ後玉周辺は全て適切な作りに見える。
  • マウント付近の外装はプラスチック製だ。
  • レンズ製造国は中国である。

携帯性:

  • 光学設計はシグマに次いで複雑だが、大きくも重くもない。
  • これよりも軽量なレンズはサムヤン「AF 50mm F1.4 II FE」のみだ。

操作性:

  • 13mm幅の絞りリングは1/3段刻みで動作する。クリックを解除することが可能だ。
  • フォーカスリングと絞りリングの間には2か所のAFLボタンやAF/MFスイッチ、クリック解除スイッチがある。
  • 20mm幅のフォーカスリングは表面がゴム製だ。ストロークは約150-160°で、回転速度によって異なる。F1.4の絞り値を考慮すると180°くらいのストロークがあっても良かった。

フォーカス:

  • α7R III装着時にピント全域を0.5-0.6秒で移動する。動作は滑らかで、どちらの方向へ移動する場合も高速だ。
  • MF時の最短撮影距離が0.38mと際立っている。
  • フォーカスブリージングは実写で目立つ。ブリージング補正に対応しているので、動画撮影時はゼロに近づけることが可能だ。

手ぶれ補正:

解像性能:

  • α7R II・R IIIのRAWを測定している。
  • 良像の基準値は39-41lpmmだ。
  • 最高の単焦点レンズで75-80lpmmに達する。
  • 現在のレコードは83.7lpmmの20mm F1.8 Gだ。
  • 中央の性能は期待通りだ。F1.4から75lpmmを超え、FE 55mm F1.8やFE 50mm F.8のピーク性能を顕著に上回っている。
  • 中央はF2で88.6lpmmとなる新記録を達成するが、さらにF2.8で90.9lpmmまで上昇する。50mm F1.2 GMを上回る驚異的な性能だ。
  • APS-Cフレームでも同様の傾向が見られる。F1.4で69lpmmの優れた結果が得られ、絞ると78-79lpmmに達する。
  • フレーム端も申し分ない。F1.4-2.0で58-59lpmmに近い性能だ。F5.6で66lpmmまで上昇する。
  • 間違いなく、これまでテストした中で最もシャープなレンズだ。拍手喝采。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 玉ボケは均質的で、非球面レンズを使っているにも関わらず同心円状のムラはほとんど見えない。
  • 口径食は2段絞っても目立つ。

色収差:

  • 軸上色収差の問題はほとんどない。
  • 倍率色収差は0.04%を超えることは無く、拍手喝采の結果だ。

球面収差:

  • 球面収差の補正は完璧ではないが、特に目立つわけではない。

歪曲収差:

  • +0.60%の糸巻き型だ。批判するほどの収差ではない。
  • 画角は48.1°だ。50mmのレンズとしては少し高い数値である。

周辺減光:

  • F1.4で-2.89EVだ。小型軽量なレンズで-3.0EVを超える減光を予想していた。
  • F2まで絞ると-1.84EVまで低下する。

コマ収差:

  • フルサイズ隅で僅かに変形するが、目立つほどではない。
  • 非点収差の平均値は2.7%とわずかだ。50mm F1.2 GMよりも優れている。

逆光耐性:

  • 大口径で複雑な設計のレンズだ。問題を回避することはできないが、光源の位置を調整すると大部分の反射は解消する。
  • このカテゴリとしては平均点だ。

作例集

総評

2年前に50mmレンズが2本発売されたので、さらに50mm F1.4の登場は予想外で驚いた。さらに、大口径のFE 50mm F1.2 GMよりも光学的に複雑で、1700ユーロと高価格も予想外だった。

このレンズにほとんど欠点はなく、ただ褒めるしかない。物理的なサイズは多くのライバルよりも小さいのに、光学系は色収差、歪曲収差、コマ収差、非点収差を適切に補正している。また、中央のシャープネスが非常に高く、解像度の記録を大きく塗り替え、さらに周辺部でも優れた画質を実現している。周辺減光が大きいのはある程度想定内だが、このカテゴリではまだライバルを凌駕できることを付け加えておきたい。

価格が高いのは残念だが、探せばより高価な50mm F1.4も存在する。我々は、FE 50mm F1.4 GMが「エディターズ・チョイス」に完全に値すると信じている。

  • 長所
    ・堅牢で防塵防滴の鏡筒
    ・F1.4からセンセーショナルな画質
    ・APS-Cフレームでとても良好な画質
    ・隅で良好な画質
    ・軸上色収差の補正が良好
    ・倍率色収差は無視できる
    ・歪曲収差の大きな問題がない
    ・コマ収差が穏やか
    ・非点収差がとても少ない
    ・心地よいボケ
    ・APS-Cで適度な周辺減光
    ・高速かつ静かで正確なAF
  • 短所
    ・フルサイズで目立つ周辺減光
    ・高価

とのこと。
ソニーの新しい50mm F1.4が登場しました。複雑な光学設計ながら小型軽量で、ソニーZAやシグマArtよりも携帯性に優れ、防塵防滴や絞りリング、2か所のAFLボタンなど豊富なコントロールを備えています。50mm F1.4としては高価ですが、MTF曲線の性能を見る限りでは、高いだけの価値がありそうです。

Lenstipのテストでは、大きく高価なF1.2 GMよりも優れた解像性能を発揮するレンズに仕上がっている模様。並み居る強敵を抑え、解像性能のレコードを塗り替えたのは凄いですねえ。さらに周辺部や隅まで優れた解像性能を維持しているようです。また、F1.4における色収差やコマ収差も良好に補正されているので、夜景や星空など低照度の撮影にも好適。これらに加え、歪曲収差などもよく抑えられており、高い光学性能に妥協が見られないのがGood。これでFE 35mm F1.4 GMと同程度のサイズを実現しているのは驚きですねえ。

ソニー FE 50mm F1.4 GM 最新情報まとめ

FE 50mm F1.4 GM
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レンズの仕様

レンズの仕様
発売日 2023年4月21日 初値
マウント E 最短撮影距離 0.41m
フォーマット フルサイズ 最大撮影倍率 0.16倍
焦点距離 50mm フィルター径 67mm
レンズ構成 11群14枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F1.4 テレコン -
最小絞り F16 コーティング NanoAR II
絞り羽根 11枚
サイズ・重量など
サイズ φ80.6×96mm 防塵防滴 対応
重量 516g AF XDリニア
その他 絞りリング・AFL×2
付属品
レンズフード・レンズケース・キャップ

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