LAOWA 14mm f/4 Zero-D DSLRは本当に見事な性能の超広角レンズ

ePHOTOzineがLAOWA 14mm f/4 Zero-D DSLRのレビューを公開。超広角レンズとしては周辺部まで高解像で、色収差も少なく、歪曲収差も良く抑えられていると高く評価しています。ただし、逆光耐性は弱点になるとのこと。

ePHOTOzine：Venus Laowa 14mm F/4 Zero-D DSLR Lens Review

レンズの紹介：

記載なし。

ビルドクオリティ：

外装は金属製でとても頑丈だ。

スリムなレンズフードは所定の位置にしっかりと固定される。

67mmのフィルターに対応している。

ニコン版には電子接点がないが、キヤノン版は電子接点を備え、EXIF情報の記録と絞りの操作が可能となっている。

絞り羽根は5枚だけだ。

携帯性：

頑丈な金属製外装ながら、重量は320gと軽い。

操作性：

ピント位置表示を微調整することができる。

フォーカスリングは幅広く、シルクのように滑らかに回転する。

絞りリングの操作も非常に滑らかだ。

回転方向はフォーカスリングがキヤノン、絞りがニコン方式だ。

ピントの山を掴むのは難しいが、被写界深度の表示を活用したゾーンフォーカスでピントを合わせることは出来る。

オートフォーカス：

記載なし。

マニュアルフォーカス：

最短撮影距離は0.145mと短く、この際の撮影倍率は0.30倍だ。超広角レンズとしては十分な接写性能である。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

中央はF4からF5.6までOutstanding、F8からF16までExcellent、F22でVery goodだ。

端はFからF8までExcellent、F11からF16でVery good、F22でFairだ。

超広角レンズとしては本当に見事な結果である。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

このレンズで重要なカテゴリではない。

後ボケは良好だが、玉ボケは少し騒がしくなる場合がある。

色収差：

色収差は中央で皆無、端で僅かだ。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

わずか-0.88％の樽型歪曲だ。ゼロディストーションに近いのでレンズ名通りの性能である。

これほどの広角レンズで良好な補正状態のレンズはほとんど無い。

周辺減光：

驚くほど良好だ。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

フレアの耐性はあまり良くない。通常は問題とならないが、逆光が入る場合はコントラストの低下とゴーストが見られる。

総評

LAOWA 14mm F4 Zero-Dレンズには驚くべき特性を備えたレンズだ。実際に、非常にシャープで、中央部では際立っている。また、歪曲が少なく、色収差がほとんどないことも高く評価できる。最大の欠点は、フレアの影響を受けやすいことと、人によっては超広角F4レンズのマニュアルフォーカスが難しいことだ。

ピント合わせの問題は、被写界深度表示を利用してゾーンフォーカスするか、三脚を使って時間をかけてピントを合わせることで解決する。フレアの問題は、逆光での撮影では避けるのが難しいものの、それほど厳しくない光条件では問題にならない。もちろん、このレンズのフレア特性をクリエイティブな方法で利用することは可能だ。

結論として、フレアを除けば、このレンズは真剣に検討する価値があり、優れた結果を出すことができる。

長所：
・際立つ中央解像
・フレーム端まで優れたシャープネス
・中央で色収差が実質ゼロ
・端でも色収差補正が良好な状態
・穏やかな周辺減光
・ピント距離表示を調整可能
・被写界深度表示がある
・良好な作り

短所：
・フレアが発生する
・MFが難しいと感じ人もいるだろう

とのこと。
画角が広く、光源がフレームに入りやすい超広角レンズで逆光耐性が低いのは残念ですが、それ以外はとても良好な性能に仕上がっているみたいですね。特にミラーレスと比べて光学設計の自由度が低い一眼レフ用としては面白い選択肢となりそうです。開放F値が抑え、一眼レフ用の超広角レンズとしては小型軽量なレンズを実現しているのも魅力的なポイント。

価格は国内で6.6万円前後で流通しています。決して安いレンズではないものの、フルサイズ用の超広角レンズとしては手ごろな価格であり、性能を考慮するとコストパフォーマンスの高いモデルと言えそうです。

VenusOptics LAOWA 14mm f/4 Zero-D DSLR交換レンズデータベース