良好な性能だがAFの制限と逆光耐性が課題｜LAOWA 180mm F4.5 1.5X Ultra Macro APO

Sony Alpha Blogが「LAOWA 180mm F4.5 1.5X Ultra Macro APO」のレビューを公開。長焦点マクロとして良好な性能としつつ、逆光耐性や優れた競合製品の存在について言及しています。

Sony Alpha Blog：Laowa 180mm F4.5 Macro 1.5X

外観：造りは非常に良好で、全体的にしっかりとした仕上がりである。

構造：記載なし。

携帯性：レンズの直径が細く、全体的に非常に長い印象を与える。

操作性：人間工学に基づいた設計で操作しやすい。倍率スケールを備え、270度のフォーカス回転角によりマクロ撮影に適している。作動距離は約14.7cmで、昆虫撮影時にある程度の快適さを提供する。

AF：AF機能は搭載されているが特殊な仕組みであり、1.3m以上の距離でのみ作動する。速度は平均的で、時折もたつくためスポーツ撮影には不向きである。ただし静止した被写体であれば問題ない。

MF：フォーカスリングは正常に動作するが、無限遠を超えるとAFポジションに切り替わる。フォーカスブリージングが強いため、動画撮影にはあまり適していない。

手ぶれ補正：光学式手ぶれ補正は非搭載である。

解像性能：中心部のシャープネスは非常に高く、F8まで優れた状態を維持する。最も良好な結果はF5.6で得られ、中心から隅まで一貫した描写性能を発揮する。全体的に高水準の解像性能である。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：開放時の玉ボケは非常に美しく滑らかである。F5.6に絞ると9枚の絞り羽根の形が見える。背景のボケは柔らかく魅力的である。

軸上色収差：ほぼゼロに近い。

倍率色収差：色収差は非常に低い。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：歪みは非常に少ない。

周辺減光：F4.5で周辺減光が発生し、F8まで絞ると解消する。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：フレア耐性が悪い。

光条：F16で光条が現れる。

作例集：

総評：長焦点マクロレンズとして良好な性能を持つが、特筆すべき点は少ない。シャープネスは高く、発色も良好であるが、フレア耐性の低さとAFの制限・速度の遅さが欠点。全体としては推奨レベルには達しない。

競合について：Irix 150mm F2.8 Macro 1:1（550ユーロ）は本レンズよりも優れており、同価格帯でより高評価。Laowa 100mm F2.8 Macroも市場でより人気が高い。

備考：

2025年9月に登場したLAOWA3本目となるAFレンズ。前2本が超広角レンズだったのに対し、3本目はLAOWAらしい高い撮影倍率のマクロレンズ。ただし、AFを利用できるのは一般的な撮影のみで、1.3mよりも短いピント距離ではMF限定。このため、マクロ撮影がメインの場合はMFレンズとほぼ変わらない使い勝手となります（自動絞りは利用可能）。

キヤノンEFマウントに対応しているため、アダプター経由でEOS RやAPS-Cミラーレスなどでも利用できるのか気になるところ。

Sony Alpha Blogのレビューによると、良好な性能としつつも、制限のあるAFや逆光耐性などが欠点になると指摘。また、望遠マクロとして使うなら「Irix 150mm f/2.8 MACRO 1:1」が優れた選択肢になると述べています。

LAOWA 180mm F4.5 1.5X Ultra Macro APO 最新情報まとめ

発売日：2025.9.17
92,750円（楽天市場Vitopal）

LAOWA 180mm F4.5 1.5X Ultra Macro APO
楽天市場	Amazon	キタムラ	Yahoo

レンズの仕様

発売日	2025.9.17
初値	499ドル
レンズマウント	AF：EF/E/Z MF：RF/L
対応センサー	フルサイズ
焦点距離	180mm
レンズ構成	9群12枚
開放絞り	F4.5
最小絞り	AF：F22 MF：F32
絞り羽根	9枚
最短撮影距離	AF：1.5m MF：300mm
最大撮影倍率	1.5倍
フィルター径	62mm
手振れ補正	-
テレコン	-
コーティング	Frogeye
サイズ	φ67.6×88.4mm EF φ67.6×134.4mm E
重量	484g EF 521.6g E
防塵防滴	マウント部
AF	STM
絞りリング	RF/L
その他のコントロール	AFLボタン