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NIKKOR Z 40mm f/2 の不満と言えばプラスチック製レンズマウントのみ

Xitekがニコン「NIKKOR Z 40mm f/2」のレビューを公開。像面湾曲が残っているものの、絞り開放からシャープで、ボケも綺麗と評価。さらに小型軽量で手ごろな価格から、新しい撒き餌レンズと言及しています。

Xitek:随身小蛋糕 尼康Z 40mm f/2??

レンズの紹介:

  • ニコンはF1.8シリーズを完成させた後、手ごろな価格で小型軽量な単焦点レンズに取り掛かったようだ。
  • 2019年10月に28mm F2.8と40mm F2がレンズロードマップに追加され、今年の3月に開発発表、そして28mmはZ fcと共に正式発表となり、40mm F2も9月中旬に正式発表された。
  • この40mm F2は28mm F2.8に続く、2本目の小型軽量な単焦点レンズだ。Z MC 50mm F2.8と同じく非Sシリーズに属している。
  • 他社のBatis 40mm F2やFE 40mm F2.5 Gと比べて遥かに手頃な価格を実現している。

ビルドクオリティ:

  • レンズ構成は比較的シンプルで、特殊レンズは非球面レンズ2枚だけだ。
  • 外装のデザインはZ MC 50mm F2.8とよく似ている。
  • 全体的に黒いとの控えめなデザインだ。
  • 意匠には改良が見られ、「NIKKOR」の表示はレンズ側面から上部へ移行している。
  • この価格帯では珍しい9枚絞りを採用している。
  • フィルター径は52mmと小さい。
  • 外装はS-Lineと比べてプラスチッキーだ。
  • レンズマウントはエンジニアリングプラスチックだ。
  • レンズは防塵防滴仕様である。

携帯性:

  • サイズと重量はソニーFE 40mm F2.5 Gとよく似ている。
  • 全長は45.5mmでZ 24-50mm F4-6.3よりも短く、28mm F2.8 SEと同程度だ。
  • 重量はわずか170gであり、Zシステムの中では最もコンパクトで軽量なレンズだ。
  • Z DXカメラにも適している。

操作性:

  • フォーカスリングは比較的滑らかに回転する。グリップは硬質ゴム製だ。
  • 側面にスイッチが無いので、カメラ側で操作する必要がある。
  • フォーカスリングはカメラ側の設定でISOや絞りの操作に使うことが出来る。MFモードでは自動的にフォーカスリングへと切り替わる。

オートフォーカス:

  • ステッピングモーター駆動を採用している。
  • 静かで高速、そして正確に動作する。
  • インナーフォーカスシステムのためレンズ全長に変化は無い。
  • 0.29mの最短撮影距離により被写体に近寄りやすいレンズに仕上がっている。
  • フォーカスブリージングは良く抑えられている。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • MTFを見る限り、全体的な性能はBatis 40mm F2に近いが、像高15mm以降は非点収差や像面湾曲が大きくなると予想される。
  • F2から中央は良好なシャープネスだ。フレーム端は許容範囲内だが、極端な部分はソフトである。
  • F2.8まで絞るとシャープネスは向上し、フレーム端もシャープとなる。
  • F4~F8まで絞ると中央から端まで優れたシャープネスだ。コントラストも非常に良好である。
  • F11まで絞るとシャープネスが低下するものの、F16までは許容範囲内だ。

像面湾曲:

  • 絞り開放では像面湾曲の影響が見られる。

ボケ:

  • 絞り開放は比較的柔らかいボケ描写が得られる。
  • 玉ボケに口径食の影響は見られない。
  • 9枚羽根の絞りにより、絞っても角ばりは目立たない。

色収差:

  • 高コントラストな領域では色収差が発生している。EDレンズを使用していないので予想の範囲内だ。
  • F2.8まで絞るとパープルフリンジが大幅に改善する。
  • F3.5で無視できる。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 目に見る樽型歪曲が発生している。大きな問題ではなく、カメラで補正可能だ。

周辺減光:

  • 絞り開放では光量落ちが目立つ。
  • F2.8まで絞ると明らかに改善し、F3.5で無視できる。

コマ収差:

  • 点光源は明らかに変形している。ニコンもこのレンズについて点像再現性をうたっていない。

逆光耐性:

  • 逆光時のフレアやゴーストの耐性は平凡だ。
  • F8まで絞ると光条が発生する。ただし、光の筋は広がっており美しい形状ではない。

総評

高価なレンズほど様々な状況に適応できるわけでは無いが、それは小型軽量で手ごろな価格とトレードオフとなっている。とは言え、優れたシャープネスと美しいボケ、小型軽量でフォーカスブリージングが抑えられて1799元の値付けは購入を検討する価値がある。不満があるとすればプラスチック製のレンズマウントくらいである。

F1.8シリーズのグレードが向上した今、エントリーユーザーにとって新しい「撒き餌レンズ」が必要である。そして、28mm F2.8や40mm F2がそのような役目を負うことになるだろう。この40mm F2は手ごろな価格でキットレンズでは実現できない大きなボケを得ることが出来る。

とのこと。
ここ最近のフルサイズミラーレス用レンズとしては非常に手頃な価格のレンズに仕上がっていますね。外装や機能性は省かれているものの、それでも防塵防滴に配慮した設計で、十分シャープで綺麗なボケが得られるレンズのようです。外装のチープさが気にならなければ、コストパフォーマンスの高いレンズとなりそう。

小型軽量で周辺減光の影響は避けられないものの、ボケに関して口径食が目立たないのは凄いですね。このサイズで周辺部まで安定したボケ味を得られるのは魅力的だと思います。もちろん、撮影距離によって差は出るのかもしれませんが…。
私もひとつ予約しているので、実際に手に入れたらレンズの描写を確認してみたいと思います。

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