PhotographyBlogがニコン「NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR」のレビューを公開。高倍率ズームとしては小型軽量で、驚くほど良好な光学性能を備えていると評価しています。
PhotographyBlog:Nikon Z DX 18-140mm F3.5-6.3 VR Review
外観・構造:
- 2021年10月に正式発表されたDX Z用レンズだ。
- タイ製である。
- 13群17枚のレンズ構成には2枚の非球面レンズと2枚の超低分散ガラスを使用している。
- 筐体はプラスチック製だ。
- ビルドクオリティは良好だ。手ごろな価格のズームレンズに期待するものを上回っている。
- レンズマウントはプラスチック製だ。
- 手ごろな価格だが防塵防滴設計だ。
携帯性:
- わずか315gと、高倍率ズームとしては信じられない程軽量だ。
- サイズは73×90mmで、Zレンズの中ではコンパクトなズームレンズである。
- 140mmにズームすると内筒が5cm伸びる。
- フィルターサイズは62mmである。
操作性:
- コントロールはフォーカスリングとズームリングのみだ。
- フォーカスリングはカメラ側の設定でコントロールリングとしても機能する。
- フォーカスリングのトルクはきちんとしている。
フォーカス:
- ステッピングモーター駆動のAFは高速かつ静かで正確に動作する。
- Z 50との組み合わせでAFはとても高速だ。
手ぶれ補正:
- 5段分の手ぶれ補正に対応している。
解像性能:
- 18mm:中央はF3.5で少しソフト、F4からF11で最適なシャープネスが得られ、F16~F22で回折の影響を受ける。端は中央ほどシャープではなく、F5.6からF11で最もシャープになる。
- 35mm:中央はF4.2からF11まで良好で、F16~F29で回折の影響を受ける。端は中央ほどシャープではなく、F5.6からF11で最もシャープになる。
- 70mm:中央はF6.3からF11まで良好で、F16~F29で回折の影響を受ける。端は中央ほどシャープではなく、F8からF11で最もシャープになる。
- 140mm:中央はF6.3から良好で、F8からF16まで優れた結果を得られる。F22~F40で回折の影響を受ける。端は中央ほどシャープではなく、F11からF16で最もシャープになる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- ボケはとても魅力的だ。
色収差:
- 非常にコントラストの高い領域でのみ目に付く。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- JPEGでもRAWでも歪曲収差は目立たない。
周辺減光:
- 絞り開放の隅で光量落ちが目立つ。
- 解消するには少なくとも3段絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- F22まで絞ると優れた光条が発生する。
- レンズフード無しでもフレアは良く抑えられている。
総評
Z DX 18-140mm F3.5-6.3 VRは、小型・軽量の高倍率ズームレンズで、広角の風景写真から望遠の近接撮影まで、日常的な撮影に適している。
このレンズの最大の特長は、小型・軽量であること、効果的な手ぶれ補正機能を搭載していること、そして常にカメラに装着しておくことができる汎用性の高さだ。光学的には、ズームレンジを考えると驚くほど優れた性能を備え、焦点距離のほとんどで中央部がシャープだ。周辺部の性能は中央部ほどではないが、控えめな価格とこのレンズが提供する多用性を考えれば許容範囲内だ。
色収差や歪曲収差は、JPEG、RAWともに良好で、7枚羽根の絞りによるボケ味は非常に素晴らしく、F16でのサンスターはとても良好に描写され、太陽に向かって直接撮影してもフレアはそれほど目立たない。
このレンズが低価格であることの主な理由は、ビルドクオリティだ。レンズマウントやフィルタースレッドに至るまで、すべてプラスチック製である。このことが長期的に問題になるかどうかはまだ分からないが、金属製にこだわる人は、他の製品を探す必要がある。
また、Z 18-140mmには、前後のレンズキャップ以外の付属品はなく、フードやケースも同梱されていない。総合的に見て、ニコンZ DX 18-140mm F3.5-6.3 VRは、驚くほど優れたオールインワンズームであり、あまり妥協することなく「1本でほとんどの状況に対応できるレンズ」に仕上がっている
とのこと。
ニコンDX Zレンズ3本目となる高倍率ズームですね。APS-C用としてオーソドックスな「18-135mm」クラスのレンズで、競合他社と比較するとサイズや重量は平均的で、特に強みとなるポイントではありません。また、この価格帯としては珍しくプラスチック製レンズマウントを採用しており、長期的な使用での耐久性は確かに気になります。
ビルドクオリティには妥協が見られるものの、光学性能はとても良好みたいですね。全体的に中央はシャープで、周辺部も極端なソフトさは無いように見えます。色収差も良く抑えられている模様。歪曲収差も良好な補正状態と言及していますが、手持ちのレンズを確認した限りでは内蔵プロファイルによる補正がかかっています。光学的には大きな樽型、中程度の糸巻き型歪曲が残っているので、現像環境によっては注意が必要です。
ニコン NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR データベース
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