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NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VRの近距離解像性能をチェックする

ニコン「NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR」のレビュー第二弾を公開。今回はZ 7(DXクロップ)と組み合わせて恒例の近距離解像力チャートを使ったテスト結果を掲載しています。

NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VRのレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:Nikon Z 7
  • 交換レンズ:NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 64 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・格納されたレンズプロファイル(外せない)
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

18mm

中央は絞り開放から3000を超える非常に良好な結果。2000万画素程度のイメージとしてはほぼ最高の性能を発揮している。絞って改善する余地は無く、F8付近までピークの性能を発揮し、その後は回折の影響で低下する。

周辺部の絞り開放は中央と比べて大きく低下する。これは18mmで定型テストチャートを撮影するために撮影距離が短くなるため。基本的には遠景の解像性能テストを参考にして欲しい。とは言え、この領域も絞れば画質が改善する。F5.6まで絞るとことでグレードが向上し、F11付近までピークの性能を維持している。

四隅の結果は基本的に周辺部と同じだが、比較して僅かにパフォーマンスが低下している。高倍率ズーム広角端の隅としては健闘しているほうで、F5.6まで絞ると大きく改善する点も評価したい。

中央 周辺部 四隅
F3.5 3176 1846 1403
F4.0 3205 2039 1488
F5.6 3164 2504 2232
F8.0 3023 2480 2314
F11 2739 2535 2259
F16 2597 2369 2124
F22 2230 2011 1681

参考までにZ DX 16-50mm F3.5-6.の16mm結果を掲載。18-140mmと比較して周辺部や隅がかなり安定していることが分かる。少なくとも接写時は16-50mmのほうが遥かに良好な結果を期待できる。

24mm

中央は18mmとほぼ同じ傾向を示している。周辺部は比較してかなり安定しているので、絞り開放から実用的な画質と言える。全体的に絞っても大きく改善しないが、隅の画質を改善するにはF8くらいまで絞ったほうが良い。とは言え、近距離で隅まで画質を求められる機会は少ないので、基本的に絞り開放から使い勝手は良いと思われる。

中央 周辺部 四隅
F3.8 3205 2745 2115
F4.0 3263 2601 2119
F5.6 3188 2687 2342
F8.0 2809 2572 2543
F11 2543 2572 2486
F16 2663 2458 2059
F22 2169 2059 1811
F25 2025 1882 1910

この領域でも16-50mmのほうが周辺~隅の安定感は上。特にF8まで絞るとフレーム全体で均質的な結果を得ることが出来る。

35mm

24mmとほとんど同じ結果だが、周辺部の画質が向上している。フレームの大部分が絞り開放から非常に良好であり、使いやすいと思う。隅の結果も悪くは無いが、ベストを尽くすのであればF8くらいまで絞っておきたい。

中央 周辺部 四隅
F4.2 3051 2838 2286
F5.6 3278 2873 2370
F8.0 3153 2739 2512
F11 2678 2541 2510
F16 2426 2146 2427
F22 2146 2039 1860
F29 1888 1839 1747

16-50mmは35mmで均質性がピークとなる。周辺から隅まで中央と同程度のパフォーマンスを発揮している。隅の画質まで重視するのであれば16-50mmを使った方が良い。

50mm

画質の均質性で言えばこのズームレンズでピークとなる焦点距離。絞り開放からフレーム全域で非常に良好な結果となり、パフォーマンスはF8付近まで持続する。隅の数値が少し変動しているが、実写では目立たない差。

中央 周辺部 四隅
F4.8 3079 3051 2654
F5.6 3004 2853 3164
F8.0 3023 2860 2626
F11 2767 2457 2543
F16 2371 2200 2200
F22 2063 1917 1939
F32 1699 1651 1615

16-50mmはズーム望遠端ということもあり、隅のパフォーマンスが低下している。この領域では18-140mmのほうが優れた画質ということが出来そうだ。

70mm

50mmほどではないが、広角域と比べるとフレーム全体の均質性が高く、非常に良好な解像性能を発揮している。絞っても改善することは無く、被写界深度が必要無ければ絞り開放を積極的に使って問題無い。

中央 周辺部 四隅
F5.3 3119 2654 2774
F5.6 2929 2512 2774
F8.0 2853 2541 2745
F11 2569 2456 2601
F16 2285 2115 2313
F22 1984 1945 2025
F32 1615 1520 1680
F36 1587 1520 1594

100mm

100mmを超えても中央は絞り開放から良好な結果を期待できる。ただし、周辺部や隅はワンランク低下し、絞っても大きく改善することは無い。全体的に良好な画質ではあるが、単焦点レンズ並みの切れ味は期待しない方が良いだろう。

中央 周辺部 四隅
F5.6 2831 2399 2137
F8.0 3164 2575 2256
F11 2802 2658 2141
F16 2285 2283 2399
F22 2112 2054 2108
F32 1633 1565 1594
F36 1450 1421 1508

140mm

望遠端では中央のパフォーマンスが僅かに低下するものの、非常に良好な結果を維持している。絞り開放から特にソフトな描写では無いので、積極的にF6.3を使っていけると思う。周辺や隅は画質が低下するものの、思っていたよりも数値が高く、高倍率ズームとしては良好な結果である。ショートズームや単焦点と比較しなければ満足のいく性能だ。

中央 周辺部 四隅
F6.3 2845 2426 2202
F8.0 2789 2929 2541
F11 2789 2597 2286
F16 2174 2370 2258
F22 1951 2007 1923
F32 1626 1543 1509
F40 1237 1244 1240

まとめ

高倍率ズームレンズとしてはとても良好な結果。弱点らしい弱点は広角端の周辺~隅くらいで、その他は絞り開放から良好な画質を得ることが出来る。唯一の弱点も絞れば改善が可能である。
高い光学性能のZレンズらしい高倍率ズームだ。

Z DX 16-50mmと比べると広角側の均質性で見劣りするが、幅広いズームレンジの汎用性と天秤にかければ妥協できる画質差に抑えられている。それに隅の解像性能が要求される遠景などでは特に大きな問題は見られない。

APS-C用の高倍率ズームとしては多少高価だが、画質に気兼ねなくトラベルズームを使いたいのであれば要検討のレンズ。

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