Canonレンズ RFレンズ 海外の評価

キヤノンRF16mm F2.8 STMは安くて軽くて実力を備えたレンズ

Dustin Abbottがキヤノン「RF16mm F2.8 STM」のレビューを公開。いくつか大きな問題を抱えているものの、安くて軽くて実力を備えたレンズと高く評価しています。

Dustin Abbott:Canon RF 16mm F2.8 STM Review

外観・構造:

  • 非Lシリーズらしくレンズフードは別売りだ。それに35ドルも必要である。
  • 防塵防滴には非対応だ。
  • 同じような価格帯のソニー・サムヤンレンズにはフードや防塵防滴に対応し、レンズケースが付属している。(訳注:サムヤンTinyシリーズにはレンズ専用のケースが付属します)
  • 外観は50mm F1.8 STMと非常に良く似ている。外装にパーツの継ぎ目が見えるのは残念だ。
  • レンズマウントは金属製だ。

携帯性:

  • RF50mm F1.8 STMとほぼ同じ重量・サイズの単焦点レンズだ。
  • 驚くほどコンパクトで、非常に魅力的な選択肢である。
  • 繰り出し式フォーカスのため、接写時は内筒が1cm伸びる。

操作性:

  • AF/MFスイッチの代わりにフォーカス/コントロールスイッチを搭載している。
  • 現状で、レンズのAF/MFを切り替えるにはメニュー画面を呼び出す必要がある。
  • コントロールリングとして利用する場合、クリック感がないので動画撮影に適している。

フォーカス:

  • STM駆動で動作する。
  • 適度に良好なフォーカス速度で、良好な精度のフォーカスだ。
  • 低照度でも良好な精度を維持している。
  • 瞳AFはとても正確だ。
  • 駆動音は最小限である。
  • 最短撮影距離はわずか13cmだ。ワーキングディスタンスは6cmほどしかない。

手ぶれ補正:

  • 光学手ぶれ補正は非搭載だ。

解像性能:

  • 中央は抜群の解像性能で、周辺部も非常に良好だ。隅もきちんとしている。
  • RAWのフレーム隅が最悪だが、歪曲収差の補正時に取り除かれる。
  • F2.8の結果に欠点が無いことは無いが、価格に見合う性能だ。
  • F4まで絞ると全体的にいくらか改善する。
  • F5.6でピークとなる。
  • 接写時の性能はとても良好だが、ピント面はフラットではない。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 接写性能が高いので広角レンズながらボケを大きくすることが可能だ。
  • ボケの質感はまともだが、ピント前後はかなり騒がしい。

色収差:

  • 軸上色収差に大きな問題は見られない。
  • 倍率色収差はかなり強めに残っている。簡単に補正できるが、それでもいくらか残存してしまう。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 補正無しの場合は魚眼レンズのような歪曲収差が発生している。
  • 手動で補正するには+70の補正値が必要だった。(過去最高)
  • 補正前のRAWはライブビューよりも広い画角をカバーしている。

周辺減光:

  • 周辺減光が非常に目立つのでLightroomの補正値は最大まで必要だ。

コマ収差:

  • フレーム隅にコマ収差が残っている。
  • より良い選択肢はあるが、しっかりと機能するレンズだ。

逆光耐性:

  • 逆光耐性はとても良好だ。

作例集

総評

いくつかの深刻な欠点を持つが、超広角レンズながらコンパクトサイズだ。他社で実現していないレンズを合理的な価格設定でリリースしている。光学的にLシリーズレンズと競合することは無いが、同時にレビューしていたEOS R7とEF-S18-150mm STMで撮影した画像と比較すると、素敵な結果が得られる。

「安いから」ではなく、実力があるからこそ買う価値があるレンズだ。 どこにでも持ち運びができ、標準ズームに代わって広い画角を撮影できるレンズである。 広角の撮影がメインではないとしても、わずかなサイズのレンズを追加することで16mmの画角を得ることができる。このため、多くの欠点があるにもかかわらず、購入を検討しているレンズだ。

  • 長所
    ・このような広角レンズとしては見事なコンパクトサイズ
    ・価格
    ・フォーカス精度
    ・撮影倍率
    ・F2.8からシャープな中央
    ・逆光耐性
    ・演色性
  • 短所
    ・極端な歪曲収差
    ・非常に重い周辺減光
    ・倍率色収差
    ・隅のF2.8を使ったシャープネス

とのこと。
フルサイズ対応の16mm超広角としては驚くほどコンパクトで軽量な単焦点レンズですね。極端なコンセプトの光学設計となっていますが、ソフトウェア補正を前提としてきちんとした結果が得られる模様。競合他社には存在しない思い切った設計ですねえ。さらに、4万円を切る価格設定はカメラ純正メーカーの超広角単焦点としては破格であり、競合他社には存在しない選選択肢となっています。

私もEOS R5やEOS R10、R7などと組み合わせて使用しています。APS-Cで利用すると周辺部をクロップするので歪曲収差の極端な影響を排除することが可能。フルサイズでもAPS-Cでも抜群の性能とは言えないものの小型軽量で気軽に携帯できる16mm単焦点に違いありません。接写性能も高いので小さな被写体との相性が良いのもポイントと言えるでしょう。

キヤノン RF16mm F2.8 STM 交換レンズデータベース

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