富士フイルム「XF27mmF2.8 R WR」絞りリングは便利だがAFがうるさい

Lesnumeriquesが富士フイルム「XF27mmF2.8 R WR」のレビューを公開。小型軽量なパンケーキレンズながら、防塵防滴仕様と絞りリングの搭載を評価。ただし、AF駆動音が大きく、絞りリングは誤操作しやすいとのこと。

Lesnumeriques：Test Objectif Fujifilm Fujinon XF 27mm F2.8?R WR?: une bonne focale fixe ultra-compacte

レンズの紹介：

X-E4の登場に合わせてXF27mmのリニューアルモデルが登場した。

レンズ名が示すように、絞りリングと防塵防滴仕様が追加されている。

レンズ構成は従来通りの5群7枚だ。

2021年3月に発売された。希望小売価格は449ユーロだ。

ビルドクオリティ：

クラシカルな仕上がりの金属外装だ。

携帯性：

全長は僅か23mmと厚みが薄く、X-T30やX-E4との組み合わせに適している。X-T4のような大幅ボディではレンズの薄さを活かしにくいが、それでも軽量システムとして利用できる。

操作性：

フォーカスリングは小さいが、それでも心地よい使い勝手だ。

絞りリングをF16に設定する際は誤ってAポジションまで回転してしまう可能性がある。XF18mmF1.4 R LM WRのように、双方向からのロック機構が導入されていないのは少し残念だ。

オートフォーカス：

オートフォーカスは高速だが、ノイズが発生する。

マニュアルフォーカス：

記載なし。

手ぶれ補正：

手ぶれ補正は搭載していない。

解像性能：

2600万画素のX-T4でテストした。

中央は絞り開放から良好だ。

フレーム端で良好な画質を得るにはF5.6まで絞る必要がある。

回折の影響はF8以降で発生する。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

玉ボケはにはいくらか輪線ボケ（玉ねぎボケ）の兆候が見られる。

色収差：

色収差は問題とならない。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

補正状態はとても良好だ。

補正用プロファイルはRAWに格納され、カメラ側で補正をオフにすることは出来ない。

周辺減光：

歪曲収差と同じように、カメラ側で補正をオフにすることは出来ない。このため、カメラ出力のJPEGで光量落ちはほとんど発生しない。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

記載なし。

総評

どこにでも持ち歩くことができる小さなレンズだ。特定条件での逆光耐性やAFノイズは注意する必要があるものの、絞りリングの実装でとても効果的な撮影が可能となっている。

長所：
・良好なビルドクオリティ
・小型軽量
・防塵防滴
・応答性の高いAF
・絞りリング
・諸収差の適切な補正

短所：
・手ぶれ補正なし
・F2.8
・大音量のAF
・逆光耐性

とのこと。
AF時のノイズや光学手ぶれ補正を搭載していないので、動画撮影には適していないと感じるかもしれませんね。光学設計は基本的に従来通りですが、元から評価の高い光学性能だったので、特に心配する必要は無さそう。絞りリング＆防塵防滴化を待っていた人が多いらしく、発売から数か月経つにも関わらずカメラ専門店では「納期未定」と数多くの注文が入っている模様。
個人的にパンケーキレンズとしては珍しい防塵防滴仕様であるのは面白い。ただし、対応する小型ボディに防塵防滴仕様が無いのは残念ですが…。また、絞りリングの「F16」と「AF」の間隔が狭く、回しすぎには気を付けたいところ。

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