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XF80mmF2.8 Macroは優れた光学性能だが、ビルドクオリティが少し残念

Optical Limitsがフジフイルム「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」のレビューを掲載。優れた光学性能のマクロレンズですが、サイズが大きく重く、プラスチック素材を多用している点が残念と言及しています。

Optical Limits:Fujinon XF 80mm f/2.8 R LM OIS WR Macro (Fujifilm) - Review / Test Report

レンズの紹介:

  • 富士フイルムXマウントにおける2本目のマクロレンズだ。
  • XF60mmF2.4と異なり、等倍マクロに対応している。

ビルドクオリティ:

  • 重くて大きなレンズにも関わらず、レンズ外装の大部分はプラスチック製だ。金属パーツは絞りリングやレンズマウントなど限られている。
  • XF90mmF2と比べると堅牢性は見劣りするものの、ビルドクオリティはとても高水準だ。
  • フォーカスレンズはリニアモーターで駆動しているので、通電していない場合はフォーカスレンズを固定することが出来ない。
  • レンズは防塵防滴仕様だ。
  • 円筒型レンズフードはプラスチック製でかなり長い。
  • このレンズはテレコンバージョンレンズに対応している。

携帯性:

  • XF90mmF2よりも焦点距離が短く、F値が1段大きなレンズにも関わらず、さらに大きく重いレンズである。
  • 直径が大きくXカメラの底面よりも飛び出す可能性がある。このため、マクロフォーカシングレールの使用が少し厄介となる。

操作性:

  • ゴム製フォーカスリングは滑らかに回転する。
  • レンズにAF/MFスイッチが無いので、カメラ側で切り替える必要がある。
  • 絞りリングはF2.8からF22まで1/3段ごとに動作する。Aポジションのロック機構が無いので誤操作の可能性は否定できない。
  • 手ぶれ補正とAFリミッターのスイッチを搭載している。

オートフォーカス:

  • 記載なし。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • 見事な解像性能だ。
  • 中央は絞り開放から優れており、回折の影響が始まるまで性能を維持している。
  • 周辺や隅も絞り開放から非常に良好で、F11まで性能を維持している。
  • 2600万画素センサーでは、周辺部よも隅のほうが少し良好な性能だ。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 玉ボケは僅かに縁取りがあるものの、均質で良好な描写だ。
  • 9枚の絞り羽根により、絞っても円形を維持している。
  • 口径食により、F2.8は隅に向かって玉ボケが変形する。
  • 後ボケはとても滑らかで心地よい描写だ。
  • 前ボケは滑らかではなく、いくらか2線ボケの傾向が見られる。

色収差:

  • 1pixelを下回るきちんとした補正状態だ。
  • F11以降は1pixel付近まで増加する。
  • 軸上色収差は絞り開放でも少量だ。F4以降はほとんど目立たない。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 自動補正を適用しない場合は少量の糸巻き型歪曲となる。

周辺減光:

  • 未補正の光量落ちはF2.8で2EV近い。
  • 大部分のユーザーは自動補正で光量落ちに気が付かないかもしれないが、補正時にノイズが増える点に注意する必要がある。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 記載なし。

総評

フジノン XF 80mm F2.8 R LM OIS WR Macroは、さまざまな意味で印象的なレンズだ。多くの機能が搭載されているだけでなく、巨大で重い筐体に収められている。大きさ、重さ、そして何よりも価格を考えると、(すべてがしっかりと組み立てられているにもかかわらず)プラスチック部品が多く使われているため、ビルドクオリティは少しがっかりだ。

光学性能はとても良好だ。歪曲収差は非常に小さく、ソフトウェアによる自動補正で簡単に処理できる。ただし、ソフトウェアによる補正を行っても、周辺光量は目立ちやすい。解像性能は、2600万画素センサーでも、非常に優れた性能を発揮する。絞り開放からフレーム中心部の優れた解像性能で、フレーム周辺部や四隅も非常に良好だ。美しい玉ボケと滑らかな後ボケはとても良好で、軸上色収差の補正も優れている。

簡潔に言えば「強くおススメできるレンズ」だ。レンズのサイズや重量を気にしないのであれば…だが。

とのこと。
周辺減光についてはLenstipも指摘しており、口径食の影響を含めて、少し気を付けておいたほうが良いかもしれませんね。マクロレンズとして使う分には気にならないかもしれませんが、ポートレートや遠景を絞り開放などで撮影する場合には口径食の影響が目立つと思います。

その一方で解像性能は2600万画素のX-T30でも良好に機能し、特にこれと言った欠点は見られない模様。諸収差の補正状態も良さそうですね。逆光耐性についてはあまり指摘していませんが、大きなレンズフードを装着することで、問題となるシーンに遭遇する確率はグッと低くなるはず。

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参考:Xマウントのマクロ・望遠レンズ紹介ページ

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