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シグマ45mm F2.8 DG DN|Contemporary 交換レンズレビュー 【遠景解像・接写解像編】

現在シグマ製フルサイズミラーレス用交換レンズ「45mm F2.8 DG DN|Contemporary」のフルレビューを作成中。今回はフルレビューに先立ち、遠景解像と接写解像の作例が出来上がったので公開します。

いつもの解像力チャートのレビューはコチラを参照してください。このレンズで撮影した写真はコチラ

45mm F2.8 DG DN|Contemporary 遠景・接写解像レビュー

接写時の解像性能

ほぼ最短撮影距離にてカメラを三脚に固定して撮影。被写体はカメラでピント面をしながら配置しています。

「球面収差を敢えて残してボケ質を改善している」とシグマ自身が述べているように、絞り開放付近ではピント面すら滲む球面収差が確認できます。現代的な単焦点レンズと比べると少し癖のある描写ですね。

残存する球面収差はあるものの、必要以上に甘い描写ではありません。抜群の解像性能ではありませんが、バランスの良さを感じます。

1段絞ると球面収差の影響が無くなり、特に中央領域はスッキリとした解像性能へ変化。フレーム端はまだ非点収差の影響が残っているため、しっかり解像させたいのであればもう1段絞ると良いでしょう。

【中央】F2.8 良好(ただし滲みあり)・F4 良好・F5.6?F16 とても良好・F22 良好

【端】F2.8 少し甘い(滲みあり)・F4 少し甘い・F5.6 まずまず・F8 良好・F11~F16 とても良好・F22 良好

全体的なピークはF8~F16。開けてふんわり・絞ってキリリと変化を楽しめる描写。

下の写真は最短撮影距離にてピント面に被写体を合わせた時のもの。

ご覧の通り中央と比べて端の領域は少し手前にピントが合います。像面湾曲の補正が完璧ではありませんが、この問題が影響するのは最短撮影距離付近のみ。遠景解像で問題は感じませんでした。

遠景時の解像性能

定点から三脚で固定したカメラを使用。同じ被写体でフレーミングをずらしながら撮影しました。

接写と異なり球面収差の問題は皆無。滲みはありませんが、僅かにコントラストが低いので1段は絞ったほうが良いかも。軸上色収差による影響は少なく良好な画質だと思います。

予想していたよりもフレーム隅が安定しており、絞り開放から実用的な解像性能を発揮。

全体的に絞ってもあまり改善しませんが、敢えて言えばF5.6~F11あたりがピークとなります。

【中央】F2.8~F4.0 良好・F5.6~F16 とても良好・F22 良好

【周辺部】F2.8~F4.0 良好・F5.6~F16 とても良好・F22 良好

【四隅】F2.8~F4.0 良好・F5.6~F16 とても良好・F22 良好

*今回の作例ではF16のカットがブレてしまったようです

撮影距離によって変化する光学性能

近接時に収差変動が発生するオールドレンズのような特性を持っていますが、基本的に接写でもまずまず良好な解像性能を発揮します。遠景時は言わずもがな。

今回は2400万画素のα7 IIIでテストしましたが、より高画素のα7R IVやα7R IIIなどでは違った印象を持つかもしれません。特に接写時の四隅は甘く感じるかも。その一方で遠景はα7 IIIの解像性能だと力不足と感じるので、α7R IIIの4200万画素あたりが丁度良いかも。

全体的にフジフイルムXF35mm F1.4 RやニコンAF-S58mm F1.4Gと似た特性を持っています。F1.4レンズのように明るくありませんが、F2.8で滲みを伴う描写というのは一つの特徴と言えるかもしれません。(F1.4のような明るいレンズをF2.8まで絞ると滲みが無くなってしまうのです)

滲む描写は近景でもF2.8からちょい絞りまで。F4まで絞るとレンズの味がスーっと消えてしまうので注意が必要。

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