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キヤノン「EOS R5」徹底レビュー 無限連写編

このページではキヤノン「EOS R5」のドライブ機能・連写性能・バッファクリア速度に関するレビューを掲載しています。

連写・ドライブに関するレビュー

メニューシステム

キヤノンのメニューシステムは「連写・ドライブ」でまとまったタブは存在しません。「撮影メニュー」における複数のページに散りばめられています。

以前ならばこれで問題無かったのですが…。ここ最近はカメラの機能性が高まり、それに伴ってメニューシステムの項目が増えて複雑化しています。撮影メニューも今では8ページと多くなり、目的の機能までアクセスするまでに時間がかかるようになりました。

それでも、優れたタッチインターフェースに対応しているので、配置を覚え、操作に慣れれば問題ありません。

フリッカーレス撮影

最近のミラーレスには当たり前のように搭載している機能です。人工照明による露出ムラを回避できる機能であり、特に屋内スポーツなどで効果的。(なんぞや?と言う人はソニーα9 における解説ページが分かりやすいと思います。)

露出ムラを防ぐには便利ですが、適用時は連写速度が低下する可能性があるので注意が必要。
ちなみに電子シャッター時は利用できません。

多重露出

最大で9枚の露出を重ねることが出来る機能です。メーカーによっては最大2枚ですがEOS R5では自動で9枚までの合成に対応。

多重露出にあたり、機能や操作を優先するモードと連写を優先するモードが存在します。どちらでも連写撮影が可能ですが、連写優先時の場合は通常撮影時と同程度の連写速度で多重露光の撮影が可能です。動く被写体を素早く連続で露出したい場合は連写優先モードを使うと良いでしょう。

多重露出制御は「加算」「加算平均」「比較明合成」「比較暗合成」とお馴染みの4モードを実装しています。それぞれの特性については割愛。実際に試してみるのが手っ取り早いと思います。撮影後の画像データは仕上がり結果だけ残すことが出来るほか、全ての画像を保存することも出来ます。

多重露出中はライブビューに現在の撮影枚数が表示され、再生モードから撮影を1枚だけ巻き戻すことが可能です。

ちなみに、なぜか電子シャッターには対応していません。電子シャッター時は多重露出モードが封印され、多重露出モード中は電子シャッターが封印されます。

AEブラケット

撮影メニュー2ページ目の「露出補正/AEB設定」で操作可能です。このメニュー画面ではブラケットのオンオフと、基点となる露出、そして露出の幅を調整することのみ可能です。ブラケット枚数や撮影順序を変更するにはカスタム撮影メニューの1ページにある設定項目から変更する必要があります。

AEB設定画面でINFOボタンを押すとカスタムメニューの設定項目へジャンプできる機能があると便利なのですが…。

ブラケット撮影中は露出補正の表示が複数となり、ブラケット撮影が進行中は点滅表示となります。

フォーカスブラケット

自動的にレンズのピントをずらしながら連続撮影を実行してくれる機能です。オリンパスやパナソニックのような自動合成には対応していません。撮影後に深度合成に対応したソフトウェアで合成処理する必要があります。ちなみに撮影時のシャッター方式は電子シャッター限定。

撮影回数は999回まで対応。EOS R5は20コマ秒連写に対応しているほか、CFexpress Bカードを使用することでバッファクリアも超高速です。999枚で撮影したとしても、比較的短時間で撮影することが出来ます。

インターバルタイマー

お馴染みのインターバルタイマーに対応。詳しい機能は割愛しますが、撮影間隔を設定して長時間の連続撮影を可能とする機能です。基本的にタイムラプスや定点撮影で利用する人が多いはず。

撮影機能は「撮影間隔」「撮影回数」のみ。露出平滑化オンオフなどの機能は見当たりません。

HDRモード

従来からある3枚の異なる露出の写真を1枚の写真に合成する機能です。5種類の仕上がり効果とダイナミックレンジの幅を調整可能。

ダイナミックレンジの狭い小型センサーであれば重宝する機能ですが、元からダイナミックレンジの広いフルサイズセンサーでこの機能を利用する人は少ないはず。3枚合成のため、合成結果によってはディテールが甘くなる可能性あり。

シャッター方式

従来機のような「ソフト撮影」「サイレント撮影」では無く、より直接的な言葉に置き換えられています。

  • メカシャッター:先幕・後幕ともにメカニカル動作。低速シャッターの場合は先幕の振動でぶれる可能性あり。
  • 電子先幕シャッター:先幕が電子式・後幕がメカニカルで動作。先幕のシャッターぶれを無くすことができるモードですが、1/2000秒のような高速シャッター時に大口径レンズを使うと露出ムラが発生する可能性あり。
  • 電子シャッター:先幕・後幕ともに電子式。メカシャッターを使わないため、シャッター音を完全に抑えることが可能(絞り羽根の動作音は発生するかもしれませんが)。ただし、後述するローリングシャッターの影響があったり、EOS R5の場合はダイナミックレンジが低下する可能性があるので注意が必要。また、フリッカーレス撮影には対応していないので人工照明下では悪影響が発生する可能性もあります。

どのシャッター方式にも長所と短所があるので理解して使い分けたいところ。風景撮影であれば電子先幕がメインとなり、大口径レンズを使ったポートレート撮影の場合はメカニカルシャッターか電子シャッターを使うのが良さそう。

ISO AUTO

使用するISO感度を設定できるほか、使用するISO感度やオートISO時の下限上限を限定することが可能。静止画と動画で分けて設定することが可能なので、静止画用に煮詰めた設定でOK。

絞り優先モードなどでは低速限界シャッター速度の設定が可能。設定したシャッター速度を割り込んだ時に自動的にISO感度を上げてシャッター速度の低下を防いでくれる機能です。主に手ぶれ・被写体ブレを防止するために使う人が多いはず。

自動設定の場合は「1/焦点距離」より少し速いシャッター速度に調整されます。この自動調整は5段階で遅くしたり速くしたりすることが可能。この調整機能が無いメーカーもあるので、キヤノンは自由度が高いほう。

手動設定は1秒から1/8000秒まで1段ごとに設定が可能。1秒以上の長秒には対応していませんが自由度は高いです。

連写速度

「1枚」「高速連続撮影+」「高速連続撮影」「低速連続撮影」に対応。メカシャッター時の連写速度はそれぞれ「12コマ秒」「8コマ秒」「3コマ秒」に対応。電子シャッター時は20コマ秒固定らしく。低速連続撮影でも20コマ秒の高速連写となってしまうので注意が必要です。

フルサイズセンサーを搭載したカメラとしては「α9 II」や「EOS-1D X Mark III」、そして「EOS R6」と同じく最速20コマ秒の電子シャッターに対応。特に高画素機で20コマ秒に対応した貴重なミラーレスと言えるでしょう。

メカシャッターでも12コマ秒の連続撮影に対応しており、最速10コマ秒までの「Z 7II」「α7R IV」と言った競合モデルと比べて少し良好な連写速度を実現しています。ただし、使用レンズやバッテリーの状態、ボディ温度などで3段階に変化するらしく、最高のパフォーマンスを得られる状態は限られています。(詳しくはキヤノン公式ウェブサイトにて公開されています。)

バッファ

スマートフォンのストップウォッチ機能を使用。5秒スタートで10秒まで・15秒まで・20秒までの連続撮影を実施し、それぞれ5秒間・10秒間・15秒間で撮影出来た枚数をカウントします。

使用するCFexpress BカードはProGrade Digital Cobalt 325GBを用意。現状で利用できる非常に高性能なCFexpressカードだと思います。

メカシャッターでテストするのは忍びないため、基本的に電子シャッターを利用しています。

RAW+JPEG

商品ページの仕様表にCFexpressを使用した際の「連続撮影可能枚数」は記載されていません。SD UHS-II使用時に「RAW 87枚」とあるので、それ以上の性能が期待できるのではないかと思います。

5秒 10秒 15秒
L 96 143 191
H 95 124 188
H+ 93 124 189

結果はご覧の通り。前述した通り、電子シャッター使用時における連写速度の違いは見受けられません。基本的に20コマ秒固定と考えて問題無いでしょう。

5秒間の連続撮影でバッファが詰まった形跡は無し。5秒を超えたあたりから少しバッファが詰まっている形跡があるものの、通常時の2/3~3/5程度のパフォーマンスで連写撮影が継続できていることが分かります。

SDカードの場合はバッファが詰まることで連写速度が劇的に低下するところ。CFexpressの凄まじいバッファクリア速度を伺い知ることが出来ます。これがCFexpressの力なのか、EOS R5が搭載しているDIGIC Xプロセッサーの処理性能が高いのか今のところ不明。

参考:テスト作例のGIF動画(重いので注意)

C-RAW+JPEG

RAW+JPEGの場合と比べて連続撮影枚数に若干の改善が見られます。ただし、バッファが詰まり始めてからの連写枚数ダウンはRAW+JPEGよりも目立つ。

5秒 10秒 15秒
20コマ秒 101 183 221

メカシャッター

興味本位でメカシャッター12コマ秒で連写テスト。少なくとも15秒間の連続撮影で速度ダウンの兆候は見られません。少なくとも15秒の連続撮影を止めた段階でバッファは詰まるどころか、ほぼ空っぽの状態。おそらく、12コマ秒ならばどこまでも連写できる可能性あり。

まさに無限連写。4500万画素の高画素モデルで12コマ秒連写でバッファが底をつかない化け物スペックのカメラです。これが次世代メディアを搭載した次世代カメラの姿なのか…。

5秒 10秒 15秒
12コマ秒 46 93 143

ローリングシャッターの影響

「ローリングシャッター」とは電子シャッター使用時にセンサーが撮像する方式を指しています。理想はセンサー全体を一括で露光出来ると良いのですが、現在の仕様ではイメージセンサーの上から下まで段階的に読みだしていく方式「ローリングシャッター」を使用しています。

言葉で説明しても難しい、以下の動画で分かりやすく解説されています。

現在、コンシューマー向けのデジタルカメラでローリングシャッター方式を採用していないモデルは非常に少ないです。海外企業が「PIXII」のようなカメラでグローバルシャッターを採用していますが、国産ミラーレスでこの方式を採用しているカメラは存在しません。(キヤノンの業務用向けカムコーダーくらい)

もちろんEOS R5もローリングシャッター方式を採用しています。USB扇風機を使い、1/8000秒の電子シャッターを使用して撮影した写真が以下の通り。

ご覧のように扇風機の羽根が不自然な描写となってしまっていますね。ローリングシャッター方式では、このように高速移動する被写体を撮影する際に問題が発生します。

では他のカメラではどのような影響があるのか?と言うのは以下の通り。羽根がコマ切れになっているほどローリングシャッターの幕速が遅く、悪影響が出いやすい性能ということが出来ます。

これらを見比べてみると分かるように、フルサイズセンサーとしてかなり健闘していることが分かります。これ以上となると、ソニー「α9 II」のような積層型CMOSセンサーくらいしか選択肢がありません。特に高画素センサーとしては抜群の性能だと思われます。

ただし、以前にレビューした通り、電子シャッター時はダイナミックレンジが少し狭くなります。特にシャドウの端でノイズが増加するので、後処理でシャドウをガッツリ持ち上げる場合は電子シャッターを避けたほうが良いでしょう。

まとめ

ココがポイント

  • まとまりのないドライブメニューシステム
  • 使いやすい多重露出機能
  • 簡単フォーカスブラケット機能
  • シンプルな機能性のインターバルタイマー
  • 比較的自由度の高い低速限界設定
  • 分かりやすいシャッター方式
  • メカニカルシャッターで最速12コマ秒
    (高画素カメラとしてはトップクラス)
  • 電子シャッターで最速20コマ秒
    (高画素カメラとしてはトップ)
  • 電子シャッター時の連写速度は20コマ秒固定
  • 電子シャッター時はダイナミックレンジが少し狭くなる
  • 最高画質の出力でも20fpsで5秒90枚の撮影が可能
  • メカニカルシャッターの場合は無限連写
  • ローリングシャッターの影響が比較的少ない
  • 完全なブラックアウトフリーではない

4500万画素の解像性能を持つフルサイズカメラとしては際立った連写速度とバッファ性能を備えたカメラです。優れたAF性能と相まって、高画素機で連写したいのであればベストな選択肢と感じます。

ただし2020年末において、ボディが高価で品薄なうえ、CFexpressは安いレンズが買えてしまうくらいの価格となっています。最高のパフォーマンスを得たいのであれば、追加投資は覚悟しておいたほうが良いでしょう。ちなみにカードリーダーもそこそこ高いです。とは言え、お金をつぎ込んだ分の価値は十分にあると思います。

気を付けたいのは20コマ秒の電子シャッターが完全無欠では無いこと。ローリングシャッターの影響は少ないとはいえ、高速移動する被写体や人工照明下の撮影する場合は問題が発生する可能性があります。ダイナミックレンジも少し狭くなるので注意。

メカニカルシャッターの12コマ秒連写であれば、バッファを気にすることなく連写撮影が可能。ローリングシャッターやフリッカーの影響を心配せずに撮影できます。

ただし、高速連写時はレックビューのような見栄えとなるため、ブラックアウトフリーとは程遠いのが現状です。滑らかなライブビューで被写体を正確に捕捉し続けたいのであれば、一眼レフやソニー「α9 II」に分があると言えるでしょ言う。この点がキヤノンEOS Rの課題。

ついでに言えば、そろそろメニューシステムを改良する頃合いかなと。

今回使用した機材

EOS R5
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