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ニコン NIKKOR Z 50mm f/1.8 S 解像性能 レビュー

ニコン製ミラーレス用交換レンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」の解像力テスト結果とレビューを公開しています。

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S 解像力テスト

2018年12月に登場したニコンZマウント用の単焦点レンズ。

Fマウントの50mm F1.8と比べてかなり高価ですが、実写レビューで述べた様に価格差も納得できる描写でした。これが大口径ショートフランジバックの恩恵と言ったところでしょうか。

今回は以前に感じた高い光学性能を、実際に「解像力チャート」を使って数値化して確認しようと思います。

撮影環境

テスト環境

  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • Nikon Z7+NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • Nikon Z7(4575万画素)の14bitロスレスRAW
  • ISO 64 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・格納されたレンズプロファイル適用(外せない)
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェックしています)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

解像力テスト

中央から像高5割まで開放から4000本を超えるとても良好な解像性能。

F2.8まで絞るとさらに解像力が向上し、Z 7で回折が影響し始めるF8まではパフォーマンスを維持しています。とは言え、F16まで絞っても良好な性能と言えるでしょう。

四隅も良好なパフォーマンスを維持。中央と比べて数値は低いものの、等倍で確認しない限りほぼ均質。目に見える解像差は感じません。やはりF2.8まで絞ると大きく改善し、中央と変わらない解像力を発揮します。

ピークのパフォーマンスはF2.8からF5.6ですが、F8-F11までは高水準なパフォーマンスを維持しています。F16では回折の影響が大きくなるものの、実用的な画質と言えるでしょう。

相場6万円台のフルサイズ用標準単焦点レンズとしてはとても良好で、特にフレーム全域で安定したパフォーマンスは特筆すべきポイント。近接の解像チャートでこれだけの数値が出るのであれば御の字。

Nikon Z 7
4575万画素
中央 周辺部
(50%)
四隅
(70%)
F1.8 4323 4241 3486
F2.0 4245 4480 3506
F2.8 4303 4780 4577
F4.0 4750 4800 4420
F5.6 4479 4800 4479
F8.0 4245 4359 4499
F11 4128 4359 4342
F16 3688 3765 3856
サンプル(F1.8)

中央のピント位置

少し気になったのが中央の解像力。

F1.8でピントを固定したまま絞っていくと、F4?F5.6で解像力が低下します。フォーカスシフトの影響を考えましたが、周辺部や四隅は影響を受けていないので別問題の可能性あり。3回ほど検証を繰り返しても同程度の数値となります。

絞り値ごとにピントを合わせて撮影したところ、周辺部や四隅と同じ傾向を示すようになりました。

今のところ原因は謎。ニコンZカメラは開放測距では無くF5.6までの実絞り測距となるので実使用で特に問題と感じるシーンは少ないはず。

中央
(固定)
中央
(AF)
F1.8 4336 4323
F2.0 4357 4245
F2.8 4316 4303
F4.0 4071 4750
F5.6 3650 4479
F8.0 4112 4245
F11 3764 4128
F16 3662 3688

軸上色収差の確認

おまけで軸上色収差のサンプルを掲載。

開放から色づきが少なく綺麗なもんです。

スライドショーには JavaScript が必要です。

Zユーザーなら買って損なし

50mm単焦点レンズの好き嫌いはあるでしょうが、大口径Zマウントを味わってみる最初の一本としてはおススメ。

「高くて良いレンズ」は数あれど、「お手頃価格で良いレンズ」はそう見つからない。まぁ、このレンズも「安いレンズ」とは言い難いですが、コストパフォーマンスは高いと感じるはず。

ケチのつけようがない光学性能から分かるように、癖が少なく使いやすい。その一方で、AF-S 58mm F1.4Gのようにピント面すら滲みを伴う柔らかい描写は難しい。単焦点レンズに何を求めるかは人それぞれですが、NIKKOR Z 50mm F1.8 Sのほうが汎用性の高いレンズに仕上がっています。

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