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VILTROX AF 50mm F2 レンズレビューVol.2 解像チャート編

「VILTROX AF 50mm F2」のレビュー第2弾 解像チャート編を公開。最短撮影距離が少し長めですが、近距離でも中央から隅まで良好な結果が得られるレンズでした。

製品提供について

このレビューは映像嵐株式会社より無償提供された製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

簡易的なまとめ

最短撮影距離が少し長めで、小さい被写体をクローズアップするには不向き。しかし、最短撮影距離付近でも中央から隅まで、F2から良好な結果が得られる光学性能を発揮。隅に向かって性能は少し落ち込むものの、極端な画質の低下はありません。価格を考慮すると、優れた結果と言えるでしょう。

The minimum shooting distance is a bit long, making it unsuitable for close-ups of small subjects. However, even at the minimum shooting distance, the optical performance delivers good results from the center to the corners at F2. Performance drops slightly toward the corners, but there is no extreme deterioration in image quality. Considering the price, the results are excellent.

VILTROX AF 50mm F2のレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:ILCE-7RM5
  • 交換レンズ:VILTROX AF 50mm F2
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 64 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

通常とは異なる点

レンズの最短撮影距離が長く、撮影倍率が低いため、定型チャートを所定の撮影倍率で撮影することができませんでした。このため、従来よりも少し引いた撮影(定型チャートが小さく写る)となっています。

他のテスト結果を比較することはできませんが、レンズの大まかな傾向は知ることが出来ます。

テスト結果

中央から広い範囲は絞り開放から良好な結果。絞ると中央はF2.8でピークの性能、周辺と隅はF8のピークに向かって徐々に改善します。傾向は「FE 50mm F1.8」とよく似ていますが、全体的なパフォーマンスはより良好。α7R Vのような高解像センサーにも十分耐えられる性能となっています。

中央

F2の絞り開放では細部のコントラストが少し弱いものの、F2.8まで絞ることで改善。非常にシャープな結果であり、特に色収差がきちんと補正されてコントラストが高い。この価格帯のレンズとしては高性能で、中価格帯のレンズと比べても遜色のない結果(高価格帯のG Masterほどではない)。

周辺

残存収差でコントラストが若干低め。ただし、細部までシャープな結果が得られ、少し絞ると改善します。中央に匹敵する解像性能を引き出すには数段絞る必要があるものの、実写ではF2-2.8から実用的な画質。FE 50mm F1.8よりも安定した結果が得られています。

四隅

周辺比で画質が少し低下するものの、極端な落ち込みはありません。F2-2.8から実用的ですが、より良好な結果を期待するならF5.6くらいまで絞りたいところ。

数値確認

Center Mid Corner
F2.0 4035 3903 3048
F2.8 5040 3906 2912
F4.0 5295 4166 3569
F5.6 5316 4708 4221
F8.0 4977 5037 4650
F11 4470 4832 4469
F16 3825 3691 3823

まとめ

最短撮影距離が少し長めで、小さい被写体をクローズアップするには不向き。しかし、最短撮影距離付近でも中央から隅まで、F2から良好な結果が得られる光学性能を発揮。隅に向かって性能は少し落ち込むものの、極端な画質の低下はありません。価格を考慮すると、優れた結果と言えるでしょう。

たとえば、シグマ「50mm F2 DG DN」は遠景撮影時に優れた性能を発揮するものの、近距離では周辺や隅の画質がVILTROX以上に低下します。VILTROXは撮影距離による変動が小さく、安定した結果を期待できます。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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