このページでは富士フイルム「GFX 100S」に関する情報を収集しています。
データベース
最新情報
- 富士フイルムがGFX100SとXF70-300mm用の最新ファームウェアを公開 2023年12月21日
- 富士フイルム「GFX100S」は簡単に優れた画質を得られるカメラ 2021年7月1日
- 富士フイルム「GFX 100S」はフルサイズ以上の画質を得られる最も手ごろでコンパクトな選択肢 2021年4月29日
- 富士フイルム「GFX100S」手ごろな価格で最高の画質を得ることが出来るカメラ 2021年4月5日
- 富士フイルム「GFX 100S」は驚くほどコンパクトで汎用性の高い中判カメラ 2021年3月14日
- 富士フイルムや超望遠(?600mm)や古いレンズの更新が必要と考えている 2021年3月8日
- 富士フイルムが「X-T30 USBウェブカム化」「X100V 動画ND」などのファームウェアアップデート公開 2021年2月17日
- 富士フイルム「GFX 100S」と「GFX 50S」の外観やスペックの違い 2021年2月7日
- 富士フイルムが「GFX 100S」の供給不足を告知 2021年2月2日
- 富士フイルム「GFX 100S」「X-E4」「XF27mmF2.8 WR」など予約販売開始 2021年2月1日
特集記事
レビュー
- DPReview
・1st Review
・Initial review(訳)
・Hands on(訳)
・レビュー(訳) - jonasraskphotography
- Mobile01
(抄訳記事) - The Phoblographer
- フジヤカメラブログ
- 価格コム
レビュー/口コミ
参考サイト
購入早見表
主な仕様
- 1億200万画素 べイヤーCMOSセンサー
- SDXC UHS-II
- 14Bit RAW・TIFF 8/16Bit
- 4:3/3:2/16:9/1:1/65:24/5:4/7:6
- ISO100?12800
- 拡張ISO:50/25600/51200/102400
- 256分割測光
- 露出補正:±5
- ボディ内5軸手ぶれ補正
・補正効果:6.0段 - 連写速度・枚数
・5fps:非圧縮RAW 14枚
・2.9fps:非圧縮RAW 15枚
・2.0fps:非圧縮RAW 16枚 - ブラケットなど
・AE/フイルムシミュレーション/DR/ISO/WB/フォーカス
・ピクセルシフトマルチショット - 425点インテリジェントハイブリッドAF
- 低照度AF
・コントラストAF:-2.5EV
・像面位相差AF:-5.5EV
・80mm F1.7装着時 - シャッタースピード
・電子先幕:60分~4000秒
・電子シャッター併用:30~1/16000秒
(メカシャッターは電子先幕限定かも?) - ファインダー
・0.5型 369万ドット OLED
・アイポイント:23mm
・ファインダー倍率:0.77倍 - モニター
・3.2型 236万ドット
・3Wayチルト
・タッチパネル - サブモニタ
・1.8型 モノクロLCD - 動画
・MOV
・H.264/H.265
・ALL-I/LGOP
・DCI/UHD 4K:29.97~23.98p ~400Mbps 約120分
・Full HD 59.94~23.98p ~200Mbps 約120分 - フイルムシミュレーション 19種
- 明瞭度
- モノクロマティックカラー
- カラークロームブルー
- Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
- Bluetooth:Ver4.2
- USB-C Gen1×1
- Micro HDMI
- 3.5mm ヘッドホン・マイク
- 2.5mm リモートレリーズ
- シンクロ接点
- NP-W235バッテリー
・約460枚 - サイズ:150×104.2×87.2mm
- 重量:900g(SD・バッテリー含)
関連カメラ
関連記事
- 富士フイルムがGFX100SとXF70-300mm用の最新ファームウェアを公開
- 富士フイルム「GFX100S」は簡単に優れた画質を得られるカメラ
- 富士フイルム「GFX 100S」はフルサイズ以上の画質を得られる最も手ごろでコンパクトな選択肢
- 富士フイルム「GFX100S」手ごろな価格で最高の画質を得ることが出来るカメラ
- 富士フイルム「GFX 100S」は驚くほどコンパクトで汎用性の高い中判カメラ
- 富士フイルムや超望遠(?600mm)や古いレンズの更新が必要と考えている
- 富士フイルムが「X-T30 USBウェブカム化」「X100V 動画ND」などのファームウェアアップデート公開
- 富士フイルム「GFX 100S」と「GFX 50S」の外観やスペックの違い
- 富士フイルムが「GFX 100S」の供給不足を告知
- 富士フイルム「GFX 100S」「X-E4」「XF27mmF2.8 WR」など予約販売開始
海外の評価
PhotographyBlog
PhotographyBlog:Fujifilm GFX 100S?Review
カメラの紹介:
- 4台目となる富士フイルムGFXカメラだ。
- 搭載している43.8×32.9mmの1億画素センサーはフルサイズ36×24mmセンサーよりも遥かに大きい。
- GFX 100Sが搭載しているセンサーはGFX 100と全く同じものだ。半値ながら同等のセンサー・プロセッサ・AFシステムを搭載している。
- ボディ内手ぶれ補正はさらに強力な6段分の補正効果を実現している。
ビルド・外観:
- サイズダウンの代償として縦位置グリップに対応していない。このため、バッテリーライフを拡張させたいのであれば他のGFXを検討する必要がある。
- サイズダウンのために、小型バッテリーを使用している。GFX100などで使用しているTP-125ではなく、X-T4と同じNP-W235を使用する。小さなバッテリーだが優れた継続能力である。
- マグネシウム合金ボディだ。作りや剛性に問題は見られない。防塵防滴仕様に加えて耐凍結仕様である。
- インターフェースは「3.5mmマイク・ヘッドホン」「USB-C」「HDMI」「シンクロソケット」に対応している。USB-C経由の給電動作に対応している。無線通信機能として「Wi-Fi」「Bluetooth」を利用可能だ。
- 右側面にSD UHS-IIデュアルカードスロットを搭載している。
携帯性:
- 古いPENTAX 645Zと比べると遥かに小さい。
- 重量は900g、サイズは150x104.2x87.2mmだ。
- 1400gのGFX100と比べると遥かに軽量である。
- サイズと重量はGFX 50Sと似ている。ただし50Sにはボディ内手ぶれ補正が無い。
グリップ:
- 非常に大きなグリップだ。長時間の手持ち撮影が簡単となる。
- 片手で操作できる中判カメラがいくつあるだろうか?
操作性:
- X-S10と同じく、シャッタースピードダイヤルやISOダイヤルが存在しない。その代わりに従来の撮影モードダイヤルを搭載している。カスタムモードはなんと6つもある。
- 1.8型サブ液晶モニタに3つの露出ダイヤルを仮想的に表示することが出来る。
- サブ液晶モニタにヒストグラムを表示することも可能だ。
- ドライブダイヤルは無いが、ドライブボタンからモード変更が可能だ。
- 露出ダイヤルも無くなったが、代わりに露出補正ボタンを配置している。
- Xシリーズでお馴染みのシャッターリリースケーブルには対応していない。
- 背面には8方向に操作できるジョイスティックを搭載している。これにより素早くAFエリアを操作できるほか、モニタのタッチ操作でAFエリアを指定することも可能だ。
- マニュアルフォーカスのアシストは自動拡大とピーキングを利用可能だ。
手ぶれ補正:
- このセンサーサイズでボディ内手ぶれ補正を搭載したカメラはGFX100に次いで2番目である。最大6段分の補正効果を得ることが出来る。
- 解像度を考えると手ぶれ補正の実装は非常に歓迎すべきメリットだ。
- ピクセルシフトマルチショットにより4億画素相当の高解像撮影が可能だ。16枚合成時のDNGファイルサイズは1.5GBである。
ファインダー:
- GFX 50Sと同じ369万ドットのOLEDファインダーだ。ただしファインダー倍率は50Sのほうが高い。
- GFX 100と異なり、ファインダーの脱着は出来ない。
モニター:
- 3.2型 236万ドットの見事なモニターを搭載している。これはGFX 50SやGFX 100と全く同じだ。
- 上下にチルトさせることが出来る。
メニューシステム:
- Qメニューのボタンはサムレストに配置されている。頻繁に使う機能に素早くアクセスが可能だ。
オートフォーカス:
- 像面位相差AFに対応しており、第4世代のXシリーズと同じアルゴリズムを使用している。旧世代のGFXと比べてAFは遥かに高速だ。測距点は最大で425点から選ぶことが出来る。
- より小さなセンサーと比べてAF性能は見劣りするが、他のミディアムフォーマットカメラと比べると大きく改善している。
連写性能・ドライブ:
- 16Bitの圧縮RAWで5fpsの連続撮影が可能だ。1億画素の解像度を考慮するとこのクラスでは最も速い連写速度である。電子シャッターを使用すると2.9fpsまで速度が低下する。
- より小さなセンサーと比べて連写性能は見劣りする。
- サイズダウンのため、新開発のシャッターユニットを採用。それでも1/4000秒?60分のシャッタースピードに対応している。さらに1/16000秒の電子シャッターを利用可能だ。
- 電子シャッター使用時のISO感度は100?12800に限定されている。フラッシュは使用できない。
高感度ISOノイズ:
- ISO50からISO3200までノイズフリーだ。
- ISO6400からノイズが出始める。
- ISO12800?ISO25600も実用的だが、ISO51200以上の設定は避けたい。
- RAWはISO50?12800の間で使いやすい画質である。
ダイナミックレンジ:
- 作例のみ。
仕上がり機能:
- 作例のみ。
動画:
- GFX100に匹敵する機能を備えている。
- 4K 30p・FullHD 60pの動画に対応している。
- HDMI出力時に4:2:2 10Bitを利用可能だ。
- 内部記録では4:2:0 10Bitとなる。
- GFX100よりも長時間の連続撮影が可能となっている。
総評
- GFX 100Sの登場により、中判カメラはこれまでにないほどコンパクトで、持ち運びやすく、使いやすく、汎用性の高いものとなった。驚くほどコンパクトなデザインで、1億画素の高解像センサーを搭載し、効果的な手ぶれ補正システム、完全な耐候性などを含めて、スタジオでもフィールドでも同じように使用できる中判カメラだ。GFX100を選ぶ理由はほとんど無い。
- GFX 100Sは、他社の35mm一眼レフやミラーレスのフラッグシップ機と同等のサイズでありながら、1.7倍も大きなセンサーと手ぶれ補正ユニットを搭載し、比較的コンパクトなサイズにまとめている。
- 確かに、GFレンズは大きく重く、GFXシステム全体の重量はフルサイズに比べて重くなるだろう。とは言え、フルサイズと比較できるようになったこと自体が注目に値する。
- GFX 100Sがソニーα、キヤノンEOS R、ニコンZシリーズなどに比べて文字通り遅れをとっているのはオートフォーカス性能だ。中判カメラとしてはまだクラストップレベルだが、より高度な瞳AFや追従AFを備えたフルサイズカメラには及ばない。
- また、5コマ秒の連写性能は中判カメラの中ではトップクラスだが、20コマ秒や30コマ秒に対応する同価格帯のフルサイズカメラとは比較にならない。
- しかし、動きのある被写体の撮影がメインではない場合、特に風景や静物、ポートレートの撮影がメインの場合は、GFX 100Sの真価が発揮される。
- 高解像1億画素のイメージは、富士フイルムの優れたカラーサイエンス、豊富なダイナミックレンジで、まさに目を見張るものがある。特に、静物を撮影する場合は4億画素のピクセルシフトモードが魅力的だ。
- GFX 100Sは、スタジオでのポートレートや静物の撮影はもちろんのこと、屋外での風景やストリート撮影にも対応しており、非常に汎用性の高い中判カメラとなっている。
- ビデオグラファーにとっても、GFX 100Sは、4K/30p・400Mbps。10bitの動画機能を搭載し、120分の長時間録画が可能だ。これらは他の中判カメラでは夢のような仕様である。
- GFX 100Sがサイズとコストの両面で小型化を実現するため、必然的にいくつかの妥協点がある。解像度の低い電子ビューファインダーや、バッテリーグリップが装着できないことなどは、一部ユーザーがGFX 100を検討するきっかけとなるかもしれない。
- とはいえ、GFX 100とほぼ同じ機能・性能を、価格が40%も安く、サイズも小さく、さまざまな意味で使い勝手の良いモデルとして実現したことは正直言って驚くべきことだ。人によっては最新のフルサイズフラッグシップカメラより適しているかもしれない。
DPReview
DPReview:Hands-on with the new 1億画素 Fujifilm GFX 100S
- 希望小売価格5,999ドルで1億画素のカメラを大衆に提供する。これは決して小さな変化ではなく、解像度に飢えている写真家にとって(そして最新のセンサー技術にとって)GFX 100Sは、GFX 100よりも魅力的で、おそらくより実用的な選択肢になるだろう。
- GFX 100Sの心臓部には、初代GFX 100と同じ1億200万画素センサーが搭載されている。このデュアルゲインセンサーは、並外れた解像度に加え、GFX 50Sや50Rに搭載されていた5000万画素センサーと比較して、ノイズやダイナミックレンジが大幅に改善されている。
- カバー率100%の像面位相差センサーを搭載しており、オートフォーカス速度は、中判カメラとしては非常に優れたものである。ただし、フルサイズカメラには遠く及ばない(これは使用するレンズにもよるが)。
- このセンサーが6,000ドル程度のカメラで利用できるようになり、GFX 100の価格設定に躊躇していた人や興味を持っていた人にとって非常に良いニュースだ。
- GFX 100Sをできるだけコンパクトに保つため、富士フイルムはシャッターユニットを再設計した。新しいシャッターは、初代GFX 100に搭載されていたシャッターよりも22%軽量化され、16%小型化され、動作音も静かになっている。
- 驚くべきことに、100SはオリジナルのGFX 100の解像度に匹敵するだけでなく、GFX 100の最も便利な機能の一つである手ぶれ補正を内蔵している。
- 手ぶれ補正のメカニズムはGFX 100と異なる。GFX 100Sの全体的なサイズを合理的な範囲内に収めるために、よりコンパクトな手ぶれ補正ユニットを設計した。富士フイルムによれば、手ぶれ補正機構は20%の小型化と10%の軽量化を実現したという。
- GFX 100の手ぶれ補正は、超低照度での撮影にとても役立ったが、富士フイルムが主張する5.5段分の補正効果は完全に納得していない(様々なレンズを使ってみても、5.5段分を得ることは出来なかった)。
それがGFX 100Sでは多少変わったようで、よりコンパクトになったにもかかわらず、富士フイルムは「最大6段分」の手ぶれ補正効果があると主張している。この新機構は非常に印象的だ。 - GFX 100がカメラの塊のように感じていたのに対し、GFX 100Sはトッププレートの左上にあるPASMダイヤルを含めて、少しオーバービルトなデジタル一眼レフカメラのようだ。
- 1.8型の大きな上部ステータスLCDはそのままだ。これは素晴らしい。GFX 100と同様に、カメラの電源を切ってもこの画面は「オン」のままだ。
慣れるまでは少し時間がかかるが、カメラの電源が切れていても、主要な撮影設定のステータスを一目で確認できる。
また、シャッタースピードやISOダイヤルをグラフィカルに表示したり、ヒストグラムを表示したりすることもできる。 - GFX 100と比較してダウングレードは、電子ビューファインダーにある。最も明白な違いは、取り外し不可となり、固定されていることだ。
とは言え、567万ドットから369万ドットへ解像度低下の方がインパクトがあるので、大多数の写真家にとっては気にならないのではないだろうか。 - ファインダーはGFX 100と比べて解像度が低いにもかかわらず、GFX 100SのEVFはシャープで十分ディテールがああ。そして0.77倍の良好なファインダー倍率を備えている。
これに加えて、85fpsのリフレッシュレートを実現しており、日常的な写真撮影ではミラーレス機の大部分に匹敵する性能を持っている。 - 液晶モニタのすぐ右にあるデザイン変更されたAFジョイスティックも必見のポイントだ。GFX 100では4方向だったが、8方向で操作できるようになっている。
- 多くの競合他社と異なり、追加の縦位置グリップのがないことを心に留めておく必要がある。
- GFX 100Sの背面には、3.2型236万ドットの3Wayチルト機構を備えたディスプレイを搭載。右側端のヒンジを追加することで、カメラを縦向きで使用する際に画面を部分的に傾けることが出来る。
- もう一つの大きな譲歩として、GFX 100SはGFX 100よりも小さいバッテリーを使用している。しかし、実際にはX-T4で使用されているのと同じNP-W235バッテリーだ。物理的なサイズが小さいにもかかわらず、バッテリーライフは非常に良好だ。
- グリップ側面には、2枚のSDカードを収納できるスロットが隠されている。
GFX 100Sは、UHS-II規格のSDカードに対応し、追従AFで最大5fpsの連続撮影が可能だ(16Bit利用時は単写となる) - GFX 100Sで最高画質のRAWまたはTIFFフォーマットを撮影する場合、購入できる最速のUHS-IIメモリーカードを購入するのが最善だ。
- 富士フイルムはファームウェアを介してGFX 100にマルチショット高解像度モードを追加し、GFX 100Sにもこのモードが搭載されている。
このモードの用途はかなり限られているが(どこかでわずかな動きがあっても問題が発生する)、4億画素分のイメージファイルを生成することができる。
これは頻繁に必要とするものではないが、博物館や産業用アーカイブ、非常に大きなサイズでの複製を目的とした静物写真の撮影には便利な機能だ。 - GFX 100Sは、静止画に加えて、クロップなしで最大4K 30pの動画撮影にも対応している。これは初代GFX 100と同じ基本スペックで、GFX 100SにはHDMIとUSB Cに加え、ヘッドフォン、マイク、フラッシュシンクロなど、接続性を高めるためのポートが充実している。
- ポートはゴム製のドアの後ろに隠され。GFX 50Sと同レベルの耐候性を実現しているという。マグネシウム合金製のボディは、防塵・防湿性に優れており、屋外での使用にも耐えることができる。
我々の第一印象は、富士フイルム最新の中判カメラは今までで最も魅力的なカメラだ。
DPReview
DPReview:Fujifilm GFX 100S initial review
主な仕様
- 1億200万画素 裏面照射型 44×33 ミディアムセンサー
- 最大6段分のボディ内手ぶれ補正
- C-AFで最大5fps
- 4:2:2 10Bitまたは12Bit RAWに対応した4K 30p
- 4億画素マルチショットモード
- 3Wayチルトモニタ
- 369万ドットOLEDファインダー
- 非可逆・可逆・非圧縮RAW
- デュアルSD UHS-IIカードスロット
- NP-W235バッテリー
見どころ
- 富士フイルムによれば、手ブレ補正機構を搭載したことで、GFX 50Rのようなレンジファインダー的なレイアウトではなく、GFX 100Sをデジタル一眼レフのようなカメラにすることが現実的になったという。しかし、50Rで培った小型化への取り組みが活かされており、GFX 50Sよりも格段に小型化されている。
- GFX 100Sの操作系は、初代GFX 100とほぼ同じレイアウトで、大型液晶トッププレートディスプレイと、それに匹敵する数のカスタムボタンを搭載している。
- X-H1、X-T4、X-S10に搭載されている手ぶれ補正システムのように、GFX 100のボディ内手ブレ補正機構も小型化している。小型化したとはいえ、従来機よりも効果は高く、最大6EVの手ぶれ補正を実現している。
- さらに、新システムはOISレンズと同期して、より長い焦点距離でもこの水準の補正を維持することが可能だ。
- 手ブレ補正機構を利用して、8枚合成の高解像モードを搭載している。これは、撮影のたびにセンサーを移動させ、赤、緑、青の3色画素を確実に撮影し、少しずれた位置で再度撮影するというものだ。動体補正がないため、美術品の撮影など、完全に静止した被写体にしか機能しないことがわかっている。
- 従来のGFXカメラに搭載されていた4方向のジョイスティックは、より広く、よりフラットな質感のあるノブに変更され、垂直、水平だけでなく、斜め方向のコントロールも可能になった。
- 従来のGFXカメラと同様、AFポイントをリセットしたり、現在のメニュー設定を反映させたりすることが可能だ。
- GFX 100Sは13番目のフィルムシミュレーションモードを獲得。「ノスタルジック・ネガ」だ。これは、アメリカのカラーフィルム写真家、スティーブン・ショア氏の独特のルックがベースになっているとのことだ。
- 「ノスタルジック・ネガ」は少し琥珀色に着色されたハイライト、シアンがかった空、彩度の高い赤と深い影を再現し、レトロな描写のための新しい選択肢を提供することを目的としている。いつものように、効果は比較的目立たず、強烈な「インスタグラムフィルター」の領域におちいることなく、魅力的な選択肢となる。
- バッテリーはこれまでGFXで採用されていたNP-T125よりもかなり小型化されている。物理的なサイズや電気的な容量が小さくなったにもかかわらず、CIPA規格のテストでは、液晶を使用した場合の1充電あたりの撮影枚数は460枚ときちんとしたパフォーマンスである。
- GFX 100SはUSB-Cを介して充電可能だ。しかし、バッテリーライフを向上させたり、縦位置グリップ用の電子接点は存在しない。
外観・操作性
- ほとんどの操作は2つのコマンドダイヤルで操作する。
- 手が大きいフォトグラファーは、グリップ中指のくぼみが少し小さすぎて、カメラの前面に近いと感じるかもしれない。しかし緻密な薄いゴム層がグリップの形をよくしていて、手にしっくりとフィットする。
- 上部の表示パネルは、撮影情報の表示、シャッタースピードとISOダイヤルのグラフィック表示、ヒストグラムの表示を設定できる。静止画と動画は別々の設定になっていて、黒地に白よりもクリアな画像を表示したい場合は、白地に黒を表示することも可能だ。
- GFX 100Sは、GFX 100やGFX 50Sとは異なり、固定式の内蔵ファインダーを搭載している。369万ドットのOLEDパネルで、倍率は0.77倍だ。これはかなり大きなディスプレイで、とてもまともな解像度だ。電源設定にある「ブースト」モードで、リフレッシュレートと解像度のどちらかを上げることができる。
- それ以外のインターフェースは、最近の富士フイルム機と非常によく似ている。ボタンは「Disp/Back」ボタンを長押しすることでカスタマイズでき、「Q」メニューはメインメニューを掘り下げなくても変更できる。
メニューオプションでは、Qメニューをグレーの背景で表示するか、カメラのライブビューの上に重ねて表示するかを選択可能だ。
インプレッション
- これまでのGFXシステムには感銘を受けている。大部分のレンズは優れており、ミディアムフォーマット市場のカメラとしては洗練され、使いやすいシステムに仕上がっている。
- 従来の5000万画素センサーではフルサイズの高画素センサーと比べてアドバンテージが大きくなかったが、1億画素センサーの導入で流れが変わった。
- GFX 100とほぼ全て同じ機能を備えつつ、より小さいサイズでより強力な手ぶれ補正を実現している。
- もちろん、まだ安くはない。センサーが大きくなればなるほど生産が難しくなり、より大きく高価なレンズが必要になる。その結果、販売数量が減ることで単価が上昇し、悪循環に陥る危険性がある。しかし、GFX 100Sを使った経験から言えば、そのコストに見合った何かを得ることができる。
- フルサイズカメラと比べていくつか欠点があるものの、どれも過剰に不利となるものではない。
- ファインダーはGFX 100と比べて大きくダウングレードしているポイントだ。369万ドットのファインダーはLUMIX S1Rやα7R IVのようなカメラよりも解像度が低い。ただし、一部のカメラのように、再生モード時のみフル解像度を使用するのではなく、上手に解像度を利用しているように見える。
- 富士フイルムのレンズは、光学的に優れていりが、ピント合わせが速いとは限らない。GFX 100Sは位相差検出AFを実装しているにも関わらず、キヤノンEOS R5やソニーα7R IV、ニコンZ 7IIのようなAF応答性は得られない。
- しかし、GFX 100Sは主流のフルサイズカメラと比べて応答性がわずかに低下しているだけで、使い勝手は良好だ。さらにカメラ出力のJPEGに対応している点でも、ミディアムフォーマットカメラの使い勝手を大きく改善していると言える。
- さらに手ぶれ補正機能を搭載したことで、カメラのポテンシャルを最大限に引き出すことができ、これまでのミディアムフォーマットカメラでは考えられなかったような幅広いシーンでの使用が可能になっている。
サイズ比較
GFX 100
GFX 50S
GFX 50R
EOS R5
サイト案内情報
Facebookで最新情報やカメラ・レンズのレビューを発信しています。
「いいね!」を押すとFacebookの最新情報が届きます。