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タムロン「35-150mm F2.8」「28-100mm F2.8」光学系の特許出願

2023年1月17日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。35-150mm F2-2.8用かと思いきや、異なる光学系の「35-150mm F2.8」「28-100mm F2.8」などのズームレンズに関する実施例を含んでいます。

概要

  • 【公開番号】P2023004722
  • 【公開日】2023-01-17
  • 【発明の名称】ズームレンズ及び撮像装置
  • 【出願日】2021-06-28
  • 【出願人】
    【識別番号】000133227
    【氏名又は名称】株式会社タムロン
  • 【課題】大口径比であり小型で光学性能の優れたズームレンズ及び撮像装置を提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の固体撮像素子を用いた撮像装置が広く普及している。このような撮像装置として、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、放送用カメラ、監視カメラ、車載カメラ等種々のものがある。いずれの撮像装置においても大口径比であり、高い光学性能を有するズームレンズに対する市場の要求は強い。
  • 【0005】
    また、近年、ライブビュー画像により撮像を行うデジタルスチルカメラ等が普及している。ライブビュー撮像時には像面位相差AF方式や、コントラストAF方式により被写体にピントを合わせることが行われている。特に、コントラストAF方式ではフォーカス群を常に移動させながら被写体にピントを合わせる。さらに、近年、トラッキングAFを採用するデジタルスチルカメラ等も広く普及している。トラッキングAFとは、撮像対象とする被写体に一度ピントを合わせた後は、被写体の移動に応じてフォーカス群を移動させながら被写体に常時ピントを合わせ続けるオートフォーカス機能をいう。
  • 【0006】
    このようにコントラストAFやトラッキングAFを利用して動画撮像等を行う場合、フォーカス群の移動に伴って、撮像面上での被写体の大きさが変化する現象がある。このようなフォーカス群の移動による像倍率の変化が大きい場合には、ライブビュー画像を観察する撮像者に違和感を生じさせることになる。この像倍率の変化は、光学系においてフォーカス群が物体側、つまり光学系の前方に配置されているほど、大きくなることが知られている。したがって、フォーカス群の配置を適切に設定する必要がある。
  • 【0010】
    本発明の課題は上記の問題に鑑みなされたものであって、大口径比でありながら、全体的に小型で、光学性能の優れたズームレンズ及び当該ズームレンズを有する撮像装置を提供することにある。

実施例1

  • 焦点距離:36.0267-145.5296
  • F値:2.0604-2.9089
  • 半画角:30.9716-8.0578
  • 像高:21.6330

実施例3

  • 焦点距離:36.0059-145.7846
  • F値:2.9006-2.8998
  • 半画角:31.1279-8.1277
  • 像高:21.6330

実施例5

  • 焦点距離:28.8086-101.8857
  • F値:2.9114-2.9097
  • 半画角:38.4220-11.4289
  • 像高:21.6330

実施例1は現行の「35-150mm F/2-2.8 Di III VXD」ようなパラメータですが、レンズ構成は異なります。現行モデルを開発する流れで登場した光学系なのか、それとも他の実施例がメインとなる別のレンズを検討していたのかは分かりません。

その後に続く実施例では「35-150mm F2.8」「28-100mm F2.8」を想定したような光学系が示されています。どちらも、通常とは少し異なるズーム域をカバーした大口径レンズですね。個人的には携帯性の良い35-150mm F2.8が登場するのであれば使ってみたいところ。実施例5の「28-100mm F2.8」も汎用性が高そうで気になる光学系。

どのレンズも収差図を確認すると望遠側に向かって大きな歪曲収差が残っています。後処理必須のミラーレス仕様と言えるでしょう。フォーカスブリージングを意図的に抑えた設計を目指しているらしいので、動画撮影も意識しているようです。

参考:タムロンDi III レンズ一覧

フルサイズ ズーム
フルサイズ 単焦点
APS-C

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