2022年8月30日付けでタムロンの特許出願が公開。「15-30mm F2.8-4 VC」を想定したようないくつかの実施例を掲載した光学系の特許となっています。
概要
- 【公開番号】P2022126042
- 【公開日】2022-08-30
- 【発明の名称】ズームレンズおよび撮像装置
- 【出願日】2021-02-18
- 【出願人】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン- 【課題】小型で光学性能の高いズームレンズ及び撮像装置を提供する。
- 【0002】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の固体撮像素子を用いた撮像装置が普及している。それに伴い、光学系の高性能化、小型化が進み、小型の撮像装置システムが急速に普及してきている。しかしながら、全長が短く小型の光学系が望まれる監視カメラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、一眼レフレックスカメラ、ミラーレス一眼カメラ等に用いるズームレンズは、高い光学性能を保ったまま光学系を小型化することが困難であった。- 【0006】
本件発明は、より小型で、且つ、光学性能の高いズームレンズ及び撮像装置を提供することを目的とする。- 【0099】
当該ズームレンズは、第3レンズ群G3に含まれるレンズL111を防振群として、当該防振群を光軸と垂直方向に移動させることで、手ブレ補正を行うことができる。実施例1
- 焦点距離:15.45-29.11
- F値:2.88-4.12
- 半画角:56.70-36.98
- 像高:19.97-21.23
- 全長:120.00-119.65
フルサイズ対応の「15-30mm F2.8-4」となる大口径で小型軽量な広角ズームレンズのようですね。既に小型軽量な広角ズーム「17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)」を投入しているので、今回の光学系を使用したズームレンズが登場する必然性は低いように見えます。とは言え、既存のタムロンレンズではカバーしていない15mm F2.8や30mm F4をカバーしているのは便利ですね。さらにフルサイズ用の広角ズームとしては珍しく光学手ぶれ補正の搭載を想定している模様。一眼レフ時代に似たようなズームレンズ「17-35mm F/2.8-4 Di OSD」が存在しましたが、この辺りをミラーレスユーザー向けに提供しようとしているのでしょうか?既存のA046を置き換える新しい広角ズームレンズとなるのか注目ですねえ。(もちろん実用化されない可能性もあり)
タムロンDi IIIレンズ一覧
フルサイズ ズーム
- 17-28mm F/2.8 Di III RXD
- 17-50mm F/4 Di III VXD
- 20-40mm F/2.8 Di III VXD
- 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2
- 28-75mm F/2.8 Di III RXD
- 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
- 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD
- 50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD
- 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2
- 70-180mm F/2.8 Di III VXD
- 70-300mm F4.5-6.3 Di III RXD
- 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD
- 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD
フルサイズ 単焦点
APS-C
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