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Lenstipがシグマのフルサイズミラーレス用レンズ「24-70mm F2.8 DG DN」のレビューを掲載しています。
Sigma A 24-70 mm f/2.8 DG DN
- 他のF2.8ズームと見比べても目立たないサイズと重量だ。依然としてタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」が最軽量・最小だが、焦点距離に違いがある点は留意する必要がある。
- 固定された後玉の直径は約31mmだ。完全な防塵防滴仕様である。
- レンズは日本製である。
- 26mm幅のズームレンズは24mm・35mm・50mm・70mmの焦点距離を表示している。動作は滑らかで適切な抵抗量を持つ。24mmで固定可能となっている特種なズームロックスイッチを備えている。
- 27mm幅のマニュアルフォーカスリングはズームリングと同様、適切な抵抗量で回転する。フォーカスバイワイヤで回転速度に応じたフォーカシングである。素早く回転させるとストロークは180°ほど、ゆっくり回転させると300?360°のストロークとなる。非常に正確なMFが可能だ。
- 70mmまでズームすると金属製の内筒が伸び、35mmほどレンズ全長が長くなる。
- 解像度
・α7R IIのRAWファイルに基づいて測定している
・良像の基準値は39?41lpmmだ。
・最高の単焦点レンズで70lpmmを超えることがある。
・今のところ「AF85mm F1.4 FE」で76.5lpmm、「Voigtländer MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical」で78.5lpmmだ。
・45mmの中央解像は絞り開放から70lpmmを明らかに超えている。称賛すべきパフォーマンスだ。
・24mmや70mmの中央解像は45mmほどでは無いが、批判すべき点は無い。タムロンは28mmで少し優れているが、他はシグマに劣っている。
・APS-C領域でも45mmが最も良好だが、24mmや70mmもそれほど悪く無い。この領域では全ての焦点距離でタムロンより優れている。
・フルサイズ四隅の絞り開放ではズームレンジ全域で解像度が少し低下する。それでもF3.5まで絞ると実用的な画質だ。ピークは24mmが最も良好である。
・このレンズはフレーム全域・焦点距離全域で良像の基準値を超えている。 - 軸上色収差は望遠側で悪化しているのは驚いた。最大8枚の低分散レンズを使っているにも関わらず、軸上色収差は目に付く。この点はタムロンよりも明らかに悪い。
- 倍率色収差は絞り値・焦点距離に関わらず低い数値を維持している。この結果はタムロンよりも僅かに良好だ。そしてシグマの一眼レフ用よりも遥かに良好だ。
- 球面収差の兆候は70mmでのみ確認できる。F2.8からF4に絞ると被写界深度が無限遠側に移動している。
- 歪曲収差の補正はソフトウェアに依存している。光学的には24mmで大きな樽型、そして陣笠状の歪曲収差となっている。
- コマ収差はズーム中間域で良好に補正されている。ズーム両端ではコマ収差が目に付き、画質悪化の一因となっているようだ。それでもタムロンより遥かに良好である。
- 非点収差の平均値は3.9%だ。一眼レフ用は12.7%と高い数値である。このカテゴリもタムロンより優れている。
- ボケは完璧では無く、わずかに玉ねぎボケの兆候が見られる。これは3枚の非球面レンズの影響によるものだろう。口径食が強く現れる点にも注意が必要だ。
- 周辺減光は24mm F2.8で-3.91EVと非常に強い。ソフトウェアで補正出来るとは言え、これは強すぎる。4段分も増感すると、(中央がISO200の画質だとしても)補正領域はISO3200相当となってしまう。ここでは一眼レフ用が遥かに良好だ。絞っても改善スピードはかなり遅い。
- 周辺減光は中間域や望遠側で少し改善されるものの、問題は残っている。45mm F2.8で-2.63EV、70mm F2.8で-2.64EVと大きな数値だ。
- 新しいシグマのコーティングはとても良好だ。フレアを発生させるにはかなりの努力が必要だ。そしてフレアが発生したとしても影響は小さくコントラストの低下はそれほど見られない。グッジョブだ!
- オートフォーカスはノイズレスで僅かな駆動音さえ聞こえない。ピント距離全域を0.3?0.5秒で移動する非常に高速で称賛に値するパフォーマンスだ。フォーカス精度も良好でテスト中のミスショットは2%以下である。
長所:鏡筒がとても頑丈・防塵防滴・優れた中央画質・良好なAPS-C領域の画質・許容範囲のフルサイズ四隅の画質・倍率色収差が少ない・非点収差が無視できる・APS-Cで周辺減光が弱い・オートフォーカスが静かで正確かつ高速・逆光耐性が非常に良好
短所:歪曲収差が非常に大きい・24mmの陣笠状歪曲・70mmの球面収差が目立ちすぎ・70mm時の軸上色収差が目立つ・恐るべき周辺減光
ズームレンジ全域・絞り値全域でシャープできちんとしたレンズだ。しかし、不満が無いわけでもない。厄介な歪曲収差と周辺減光には注意が必要だ。ソフトウェアに丸投げするのもアリだろうが、個人的には光学的にもう少し補正して欲しいところである。
また、特殊レンズを多く使っている割には70mm時の軸上色収差が目立つ。
それでも一眼レフ版と比べると軽く、スリムで、価格を維持している。
タムロンはより安価だが、24mmの画角や機能性、そしてフレーム周辺が遥かに優れているのはシグマのセールスポイントとなるだろう。
とのこと。
私も発売日にEマウント用を手に入れており、概ね同意見です。補足説明すると、近接時の周辺解像はタムロンより少し悪く、ボケは全体的にシグマが良好。近接時に像面湾曲が目立つのでフラットな被写体をシャープに写す場合はガッツリ絞りたいところ。
軸上色収差は70mmで確かに目に付きますが、Lenstipが強調しているほど実写で問題とはならない印象。まあ、特殊レンズの枚数を考えると完璧に補正して欲しかったところですが…。70mm側をポートレート用に柔らかい描写に調整しているとしたら腑に落ちる。(球面収差も含めて)
周辺減光は確かにとても目立つので、画質を維持するには「低感度+絞る」必要あり。もしくは歪曲収差の自動補正は必須(四隅が補正で切り取られるので多少改善します)。遠景では四隅までシャープな画質ですが、光環境がフラットな被写体の場合には注意が必要。周辺減光を逆手を取って、白飛びするようなハイライトを四隅に持っていくと良く粘ります。
価格を考慮すると外装・機能・画質が良くまとまっているなと感じるレンズ。歪曲収差と周辺減光さえ理解して使えばコストパフォーマンスは高いと感じるはず。
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