Amateur Photographerがタムロン「35-150mm F/2-2.8 Di III VXD」のレビューを公開。ズーム全域で一貫した光学性能や動画撮影での相性を評価しつつ、このレンズが適した撮影環境について悩んでいるようです。
Amateur Photographer:TAMRON 35-150MM F/2-2.8 DI III VXD REVIEW
外観・構造:
- タムロンレンズの中では最も高価なモデルだ。
- 外装は新しいデザインを採用している。わずかに光沢があり、擦り傷への耐性が向上している。
- 開放F値「F2」は35mm~40mmの間で利用できる。
- 60mmの開放F値はF2.2だ。80mmでF2.8となる。
- 三脚座には対応していないので、ボディ側の三脚ねじ穴を利用する必要がある。
携帯性:
- F2をカバーするズームレンズらしく、比較的大きなレンズだ。
- ソニーの70-200mm F2.8 GM IIよりも120g重い。
- フィルターサイズは82mmだ。
操作性:
- 3つのカスタムボタンはカメラ側でカスタマイズ可能だ。
- USB-C経由でパソコンと接続し、レンズのカスタマイズが可能だ。A-Bフォーカスなどの機能を割り当てることもできる。
- フォーカスリングはカスタマイズでリニアな回転操作に対応している。回転角は90°、180°、270°、360°で設定可能だ。
フォーカス:
- 最短撮影距離は広角端で33cm、望遠端で85cmとなる。最大撮影倍率はほぼ同じだ。
- フォーカスブリージングがほとんどない。
- α7R IVでテストしたところ、期待通りにAFが動作した。
- AF駆動音は聞こえず、速度は良好だが、純正レンズほど高速ではない。
- 瞳AFは良好に動作する。
手ぶれ補正:
- 光学手振れ補正は非搭載だ。もしも搭載していたら間違いなくサイズは大きくなっていただろう。
解像性能:
- 絞り開放からピークと同程度のコントラストとシャープネスが得られる。
- 35mmはF5.6付近で最もシャープとなる。F11を超えると回折の影響が見られるが、F16でも許容範囲内の品質だ。
- 150mmも同じ傾向が見られるが、ピークはF5.6?F8の間である。
- 4倍ズームから想定できるように、隅のシャープネスは低下する。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 絞り開放付近で撮影すると滑らかな後ボケが得られる。
- よく見ると玉ねぎボケの兆候が見られるものの、4倍ズームとしてはきちんとした描写だ。
色収差:
- レンズ補正をオフにするとマゼンダとグリーンの色づきが見られる。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- レンズ補正オンの場合は歪曲収差は良好に補正されている、
- 補正をオフにすると35mmでわずかに補正が必要で、85mmでさらに糸巻き型歪曲が目立つようになる。
周辺減光:
- ズーム両端の絞り開放で目立つ。
- 特に広角端で目立つ。
- レンズ補正を適用することで目立たなくなる。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 記載なし。
総評
最大の強みは一貫性だ。光学性能はズーム全域でほとんど変わらず、コントラストとシャープネスは、絞り開放でも良好だ。そして絞り値の中央に近づくほどシャープとなる。
しかし、「このレンズは誰のためのものなのか」という明白な疑問がある。ポートレートやライフスタイルのフォトグラファーにとって完璧だが、被写体によっては威圧感を感じるかもしれない。また、トラベルフォトにも適した焦点距離だが、サイズと重量は規格外だ。
結婚式やイベントなどで、特に2台目のカメラと組み合わせると非常に便利である。16-35mm F2.8を装着して、より広い範囲を撮影することができるが、これでは24-70mmと70-200mmの組み合わせに対して、ほとんどアドバンテージがない。
動画撮影においても、使いやすい焦点距離、大口径、フォーカスブリージングの少なさ、タムロンレンズユーティリティソフトの利便性など、優れた特性を備えている。ビデオグラファーのための頼もしいレンズとなるかもしれない。
結論として、35-150mmF2-2.8は光学的に優れたレンズであり、いくつかの優れた機能を備えている。しかし、このレンズがあなたにとって適したレンズになるかどうかは分からない。
- 長所:
・見事な開放F値
・パフォーマンスが一貫して良好
・動画時のフォーカス機能
・USB接続によるカスタマイズ- 短所:
・三脚座に非対応
・光学手振れ補正なし
・大きく重い
とのこと。
ズームとしては珍しい焦点距離をカバーしつつ、大口径を実現した面白いレンズですね。光学性能は良好で、大口径を活かしやすいレンズに仕上がっている模様。ただし、相応にレンズサイズが大きく、重く、適した撮影環境は限られてくるようです。
16-35mm F2.8との組み合わせは面白いと感じましたが、Amateur Photographerのレビュワーはアドバンテージがあまりないと感じたようです。確かに携帯性が良好とは言えず、超広角と35-150mm F2-2.8を抱える必要性があるシーンは限られているかもしれませんね。
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