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ソニーα7Cは小型軽量だが操作性や売り出し価格に難あり

PhotographyBlogが正式発表されたばかりのソニー「α7C」のレビューを公開。α6600とα7 IIIを融合して少し改善した小型軽量モデルと評価する一方、操作性が低下し過ぎたうえに売り出し価格が高すぎると言及しています。

兎にも角にも高すぎる

PhotographyBlog:Sony A7C Review

  • ソニーαシリーズの新コンセプト「コンパクト」を表現した「C」モデルが誕生した。20代半ばから40代半ばまでの若い世代を想定し、ブラックとシルバーのツートンカラーとリミテッドブラックを用意している。
  • ソニーはα7Cが仕様と価格の両面でα7 IIIに並ぶ真新しいモデルと言及している。
  • 新発売のFE28-60mm F4-5.6は重量わずか167gで「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」よりも優れた画質と言われている。
  • このカメラはα7 IIIのセンサー・プロセッサを、α6000のような小型ボディと組み合わせている。これまでソニーが製造してきたフルサイズミラーレスの中で最も小さく、ボディ内手ぶれ補正を搭載したフルサイズミラーレスとしては世界最小となる。(実際はシグマfpがさらに小さいが、ボディ内手ぶれ補正を搭載していない)
  • 2420万画素 裏面照射型CMOSセンサーとBIONZ Xプロセッサを搭載。ISO感度は50?204800まで拡張可能だ。RAWは静止画で最大15stopのダイナミックレンジに対応している。
  • フルサイズセンサーを搭載しているにも関わらず、ボディサイズはα7シリーズとα6xxxシリーズの中間だ。
  • 金属ボディのα7Cは重量509gだ。驚いたことにα6600より1%軽く、α7 IIIより22%も軽量だ。
  • マグネシウム合金外装は防塵防滴仕様だが、モノコック構造によりサイズと重量を抑えている。
  • α7Cnoグリップは深く、握りやすい。ただし、α6600のほうがさらに深く分厚く、快適なグリップだ。
  • ボディ内手ぶれ補正を搭載しているので、あらゆるレンズで手ぶれ補正を利用することが出来る。
  • シャッターユニットの耐久回数は20万回と言われている。エントリーカメラとしては非常に印象的なスペックだ。
  • α7 IIIと同じくNP-FZ100バッテリーを使用する。LCD時は740枚、EVF時は680枚の撮影に対応する。さらにUSB充電・給電も可能だ・
  • 電子ビューファインダーは優れているが、クラスリードの仕様では無い。α6600と全くな字236万ドット XGA OLEDファインダーを備えている。120fpsのリフレッシュレートで動きのある被写体を追いかけることが可能だ。とは言え、出来れば新しい仕様のファインダーが見たかった。
  • バリアングルモニタを搭載しているため、様々なアングルの撮影に対応し、収納時は裏返してモニタを保護することも出来る。
    残念ながらタッチ操作はメニューやFnメニューで操作することは出来ない。
  • 自撮りに適したカメラだが、キットレンズは広角端が28mmと画角が狭すぎる。ニコンは24mm始まりの「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」を投入し、パナソニックは20mm始まりの「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」で自撮りに対応しており優位性は明らかだ。
  • このカメラで自撮りをするなら「FE 20mm F1.8 G」がおススメだ。
  • ボタンレイアウトはα6600とよく似ているが、露出補正ダイヤルを維持しつつリアダイヤルを搭載している。
  • シャッターボタン周囲にもコマンドダイヤルを配置すべきだった。
  • 上部プレートにはカスタマイズボタンが無い。α7Cも1つくらいはカスタムボタンを搭載する余地があるように見えるため、一つもないのは驚きだ。
  • AFL/AF/MFスイッチの代わりにシンプルなAF-ONボタンを備えている。残念ながわAELボタンが無い。
  • メモリーモードが3枠あり、さらにそれぞれが4つのサブモードを備えている。
  • α6600と異なり、シーン選択ポジションがダイヤルに存在しない。
  • 従来のメニューデザインを継承しており、α7S IIIで導入された新デザインは導入していない。論理的な構造だが、複雑なメニューシステムだ。
  • バッテリーコンパートメントとSDカードスロットの場所は異なっている。残念ながらデュアルスロットでは無い。
  • オートフォーカスはα7 IIIと同じぞ693点像面位相差AFだ。AF追従システムの信頼性がさらに高められ、α7S IIIと同じアルゴリズムを使用している。実写でα7CのAFが問題となったことは滅多にない。
  • 競合カメラと比べてAFジョイスティックを搭載していないので機能性がいくらか低下している。
  • 連写速度は同じ10コマ秒だが、バッファは従来より少し優れている。
  • フォーカスフレームの色を変更することが可能だ。
  • フルサイズやSuper35mmの4K動画を撮影可能だ。内部記録で4:2:0 8Bitに対応、外部出力で4:2:2 8Bit出力が可能だ。4K 60pや10Bitには対応していない。
  • 4K 24pの場合フル画角で撮影可能、4K 30pの場合はクロップとなる。
  • α7S IIIと同じく7段階のAF速度設定と5段階の感度設定に対応。録画時間は無制限だ。なお垂直動画に対応している。NTSCとPALに切替で再フォーマットする必要は無い。
  • ISO50?6400は基本的にノイズレスだ。ISO12800と25600では許容範囲を超えるノイズが発生する。ISO102400は緊急時なら問題ないが、204800は避けたほうが良いだろう。

α7CCは、フルサイズα7 IIIとAPS-C α6600を組み合わせ、世界最小・最軽量の35mmフルサイズカメラを実現した。そこには、このカメラの最大の魅力と欠点がある。
製品名の「C」はコンパクトを表し、フルサイズセンサー・ボディ内手ぶれ補正・バリアングルモニタを搭載しつつも、α6600より僅かに大きいボディに詰め込まれている。

APS-C機と同じサイズのフルサイズカメラが欲しいと思っていた人にとっては、期待を裏切らない、まさに技術力の高さを物語っているカメラとなるだろう。

最先端のテクノロジーの結晶では無く、α7 IIIのスペックをやや甘めに踏襲しているようなカメラだ。α6000シリーズの変わらぬ操作性とα7 IIIと同じコアスペックを備え、僅かに改良を加えただけである。
ソニーのAPS-Cカメラの操作性が好きな人には良いのだが、我々には、素晴らしい撮影体験のためのダイヤルやボタンが不足しすぎている。フロントダイヤルやAELボタン、そしてAFジョイスティックが欠如し、カスタムボタンやメモリーカードスロットは1つだけだ。タッチパネルの操作性も限られている。そしてα7S IIIのような新しいメニューシステムを実装していない。
ファインダーとモニターはα7 IIIやα6600と同スペックとなり、グリップはα6600のほうが快適だ。4K 30pまでしか対応しておらず、28mm始まりのキットレンズはVloggerに全く適していない。

価格が適切であればこれら大部分は許容できるかもしれないが、α7Cの売り出し価格は大間違いだ。ボディだけで1899ポンド、レンズキットは2150ポンドとα7 IIIよりも高い。α7 IIIは数年の間に値下がりしたので、差額を説明できる部分もあるが、それにしてもα7Cは強気の価格設定だ。
若い世代のVloggerやコンテンツクリエーターに小型軽量のフルサイズミラーレスとしてアピールしたいのだろうが、α6600やα7 IIIに譲歩し過ぎて手の届かない価格設定となってしまった。

とのこと。
ここ最近登場した新型ミラーレスのレビューとしてはやや辛口の評価となったみたいですね。小型軽量のフルサイズミラーレスとして評価できる一方、操作性や進化の無いテクノロジーを考慮すると価格設定には納得できない模様。
α7S IIIのように新型プロセッサを搭載し、タッチ操作の利便性や応答性が向上していればもう少し違った評価となったかも。
そして売り出し価格はα7 IIIの時より200ドルほど安いため、価格が落ち着けばコストパフォーマンスの高い小型軽量モデルとして再評価されるかもしれませんね。

キットレンズも28mm始まりと考えると自撮りには狭い画角であり、さらに4K 30pを使うと大きくクロップされるため、さらに画角が狭くなります。作例を確認する限り、光学性能は良さそうですが…。

参考:α7Cの主な強み(α7 IIIと比較して)
ー小型軽量
ー使用アスペクト比追加
ーリアルタイムトラッキング
ーバリアングルモニタ
ーAF枠の色変更対応
ー連写時のバッファが少し改善
ーライブビューリフレッシュレート 120fps対応
ー縦構図動画
ーその他、細かいカスタマイズに対応
ーバッテリーライフが少し改善

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