ソニー E 11mm F1.8 は手ごろな価格でGシリーズのような広角レンズ

Dustin Abbottがソニー「E 11mm F1.8」のレビューを公開。小型軽量で手ごろな価格の無印レンズですが、Gシリーズのように高性能なレンズに仕上がっていると高く評価しています。

Dustin Abbott：Sony E 11mm F1.8 Review

外観・構造：

防塵防滴仕様である。

付属のレンズフードはコンパクトで、逆さ付けにも対応している。

携帯性：

焦点距離が短く、適度に大口径なレンズにも関わらず、コンパクトなレンズだ。

サムヤン「AF 12mm F2.0 E」よりも画角が広く、大口径のレンズだが、より小型軽量である。

フィルターサイズは55mmだ。

操作性：

絞りリングが無いので、絞りはカメラ側で制御する必要がある。

AF/MFスイッチとAFLボタンを搭載している。

フォーカスリングは滑らかに回転し、リニアレスポンスで動作する。ただし、回転は非常に軽く、最高の精度で操作できない。

フォーカス：

リニアモーター駆動のAFに対応している。

非常に高速、静かで正確だ。

動画撮影でも非常に滑らかに動作する。

最短撮影距離は15?と短く、この際の撮影倍率は0.13倍だ。

手ぶれ補正：

光学手ぶれ補正は非搭載だ。

解像性能：

α6400と組み合わせた。

中央とその周辺はF1.8から非常に高い解像度とコントラストだ。

隅のパフォーマンスは僅かに低下するが見栄えが良い。

F2に絞っても最小限の向上しか得られない。

F5.6でパフォーマンスが最大となる。

発色は心地よい。

像面湾曲：

接写時は像面湾曲が発生する。

ボケ：

広角レンズながらボケ味はとても良好だ。

7枚の円形絞りだが、絞ると徐々に角ばる。

色収差：

最も厳しい環境でも軸上色収差は適切に抑えられている。

倍率色収差もほとんど発生していない。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

RAWには大きな樽型歪曲が残っている。

この点でサムヤンの12mmは遥かに良好だ。

陣笠状の歪みがあるので手動での補正はおススメしない。

周辺減光：

RAWではかなりの減光を補正する必要がある。

コマ収差：

逆光耐性：

逆光耐性はとても良好だ。

F11でゴーストを発生させることは出来るが心配するほどではない。

絞った際の光条は見栄えが良い。

サムヤンAF12mmと比べるとフレア耐性が良好だ。

作例集

総評

比較的手ごろな価格のGM・Gではなく無印レンズだが、他のGシリーズと同じくらい高性能だ。同様のビルドクオリティ、同様のリニアモーター駆動である。長所は非常に多く、短所は少ない。強い樽型歪曲は注意が必要だが、補正用プロファイルが役に立つだろう。

ソニーAPS-Cで広角レンズを探しているのであれば、11mm F1.8の優先順序が最も高くなるだろう。549ドルの価格設定は性能を考慮するとリーズナブルだ。Gシリーズでは無いが、Gシリーズのような印象を受けるレンズである。

長所：
・非常にコンパクトながら素晴らしい作り
・防塵防滴
・デュアルリニアモーターの高速静音AF
・フォーカスブリージングが小さい
・優れたコントラストとシャープネス
・逆光耐性
・ボケ
・価格設定

短所：
・強い樽型歪曲
・目立つ周辺減光

とのこと。
「E PZ 10-20mm F4 G」「E 15mm F1.4 G」と共に登場した無印の広角単焦点レンズですね。Gシリーズのレンズではありませんが、11mmと広い画角でF1.8をカバーする明るいレンズに仕上がっています。サイズはコンパクトで、防塵防滴やAFLボタンに対応しており、Gシリーズに近いレンズに見えます。APS-C用の無印レンズとしては少し高価かもしれませんが、高性能な「11mm F1.8」と考えると、まだまだ説得力のある値付けと言えそう。

Dustin Abbott氏のレビューをざっと見ると、主な欠点はプロファイルで補正可能な歪曲収差と周辺減光のみ。画質への影響はゼロと言えないと思いますが、どちらも簡単に補正できるので過度に心配する必要は無さそうです。そのぶん、解像性能や色収差の補正に力を入れていると考えると、プロファイル前提の光学設計も妥協できるはず。

ソニー E 11mm F1.8 最新情報まとめ