ソニー E 11mm F1.8 はこのカテゴリで最高のレンズ

Sony Alpha Blogがソニー「E 11mm F1.8」のレビューを公開。全体的に良好な解像性能に加え、広角レンズとしてボケが綺麗で諸収差や逆光時のフレアが良く抑えられていると高く評価しています。

Sony Alpha Blog：Sony 11mm F1.8

外観・構造：

ビルドクオリティは良好だ。

APS-Cの11mmはフルサイズで16.5mmに相当する。

携帯性：

非常に軽量でコンパクトだ。

操作性：

AF/MFスイッチとAFLボタンを搭載している。

フォーカス：

デュアルリニアモーター駆動で動作する。

非常に高速かつ正確なAFだ。

マニュアルフォーカス時はリニアレスポンスである。

フォーカスブリージングはとても小さい。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

2400万画素のα6600でテストした。

中央は絞り開放から非常に良好だ。F2.8まで絞ると優れた結果を得ることが出来る。

隅は少し良くないが、F2.8の時点でとても良好となる。

遠景の中央シャープネスは優れており、四隅は絞り開放で平均〜良好、1〜2段絞ると最適（非常に良好）だ。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

玉ボケは絞り開放で円形となるが、F2.8まで絞ると羽根の形状が角ばり始める。

玉ボケの描写はとても柔らかく、縁取りは見えない。

広角レンズとしては後ボケがとても柔らかい。

発色はとても良好だ。

色収差：

とても少ない。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

歪曲収差はとても強い。

周辺減光：

絞り開放で目立つ。

F4まで絞ると無視できる。

コマ収差：

コマ収差は小さく、天体撮影に適している。

逆光耐性：

逆光耐性はとても良好だ。

F16まで絞ると素敵な光条が発生する。

競合レンズ比較

このクラスでは最小かつ最軽量だ。

ボタンを搭載しているのはこのレンズだけだ。

サムヤン「AF 12mm F2.0 E」は安価な選択肢で似たような開放F値である。

ソニーの新レンズはF2~F2.8の解像性能で競合他社を遥かに上回っている。

F4まで絞った際の均質性は「Touit 2.8/12」が良好だ。

タムロン「11-20mm F/2.8 Di III-A RXD」はより高価だが、同等の画質でズームに対応している。

ボケ描写はソニーが最高だ。

歪曲収差はソニーが最も悪い。

周辺減光はサムヤンとソニーが目立つ。

ソニーとツアイスは逆光耐性や色収差の耐性が最高だ。

シャープネスの一貫性、後ボケ、玉ボケなど全体的に最高の結果が得られる。フレーム全体の一貫性ではTouit 12mm F2.8が良好だが、後ボケはソニーのほうが良好だ。タムロンは同等のシャープネスだが、1段暗い。サムヤンも全体的に良好だが、隅はあまり良くない。

作例集

総評

主な弱点は歪曲収差と周辺減光だが、これは現像ソフトで簡単に修正可能だ。シャープネスはとても良好で、柔らかいボケ描写や良好な発色を備え、逆光耐性や色収差補正は優れている。良好なフォーカス性能や小型軽量の点を考慮すると動画撮影にも適している。強くおススメできるレンズだ。

長所：
・絞り開放から良好な中央シャープネス
・F2.8で良好な隅のシャープネス
・全体的に一貫した性能
・ビルドクオリティがとても良好
・エルゴノミクスが良好
・AFが良好
・発色がとても良好
・コマ収差の補正が良好
・後ボケが柔らかい描写
・小型軽量
・フォーカスブリージングが小さい
・リニアレスポンスのMFリング
・色収差が少ない
・最短撮影距離が短い
・防塵防滴

平凡：
・価格
・周辺減光

短所：
・歪曲収差

とのこと。
本当に久しぶりに登場したソニーAPS-C用の無印レンズですね。ここ最近は登場しても高価なGシリーズのレンズばかりでしたが、このE 11mm F1.8は比較的手ごろな価格の広角単焦点レンズ。フルサイズ判換算で16.5mmと広い画角を常用するのは難しいかもしれませんが、動画撮影で4K動画や手ぶれ補正の利用でクロップされても広い画角を維持できるのは魅力的ですねえ。SABでは言及していませんが、光学手ぶれ補正を搭載していないのでスローシャッター時などは三脚の必要性が高くなります。将来的にボディ側に手ぶれ補正を搭載したレンズが増えると良いですねえ。

ソニー E 11mm F1.8 最新情報まとめ