PhotographyBlogが富士フイルム「X-S10」のハンズオン・第一印象を公開。小型軽量ながら上位機種と同等の画質を備え、大きく見劣りしないボディ内手ぶれ補正や新規ユーザーを獲得しやすいシンプルな操作性を評価しています。
小型ながら堅実で分かりやすい操作性のカメラ
PhotographyBlog:Fujifilm X-S10 First Impressions
- 通常の富士フイルムとは異なる究極のオールラウンダーと言われている。製品名の「S」について公式に何も言及していないが、「Samll(小型)」「Secure(安心確実)」「Simplicity(シンプル)」「Stabilised(手ぶれ補正)」と言い表すことが出来る。
- サイズは126×85.1×65.4mm、重量は465gだ。X-T4よりも20%軽量で10%小型である。フォームはX-HシリーズとX-Tシリーズの中間に位置し、ポジションとしてはX-T30の上位、X-T3やX-T4の下位となる。
- 非常に小型軽量なカメラだが、ビルドクオリティは印象的だ。X-T200よりも遥かに優れている。ただし、他のミドルレンジ同様、防塵防滴仕様ではない点に注意が必要だ。
- 小型モデルとしては非常に大きなグリップを備えている。これはボディ内手ぶれ補正を搭載するために、バッテリコンパートメントをグリップに移動した結果だ。大きなグリップは望遠レンズと組み合わせてもしっかりカメラを保持するのに役立つ。
- ボディ内手ぶれ補正を搭載するX-H1やX-T4より遥かに小型軽量なカメラだが、依然として非常に優れた補正効果を持っている。そしてミドルレンジにボディ内手ぶれ補正を搭載したのはこれが初めてだ。
- X-T4の補正ユニットよりも30%小型化されているが、補正効果は僅かに減少しており、X-T4と比べて半段低下する。ただし、X-H1よりも半段良好な性能である。ボディサイズを考慮すると見事な結果だ。
- カメラ上部には一般的な露出制御のダイヤルが存在せず、撮影モードダイヤルを搭載している。初期設定でフィルムシュミレーションを操作するダイヤルと、従来のPASMモードダイヤルを搭載。この簡素化されたインターフェースは富士フイルムシステムにまだ関心を持っていない新規ユーザーや、シンプルで合理化された操作性が好きなユーザーにとって威圧感の無い設計だ。
さらにX-S10は前後にコマンドダイヤルを搭載している。これにより、シャッタースピード・絞り・ISO感度・露出補正を素早く変更可能だ。- 背面にはカスタマイズ可能な「表示モード」「AEL」「AF-ON」ボタンがある。さらに8方向に操作できるAFジョイスティックを搭載。
- モードダイヤルには4つのカスタム撮影モードを備えており、AF/MFや撮影設定・画質などを登録可能だ。これは静止画のみ機能し、動画では機能しない点に注意して欲しい。
- X-S10は主要ライバル以上の動画機能を備えている。高品質なDCI 4K 30pに対応し、4:2:0 8Bitの内部記録と4:2:2 10Bitの外部出力に対応している。F-Logが利用可能で、圧縮方式はLong GOPのみだ。ALL-intraは利用できない。連続録画時間は30分と長い。
- X-S10はさらにX-T4で初導入された240fpsのハイレフームレートの撮影に対応している。
- その他主要な動画機能
ーISブーストモード
ーモードダイヤルに専用の動画モード
ー動画用のクイックメニュー機能
ー3.5mmマイクポート
ーUSB-C経由のヘッドホンポートアダプタ同梱
ースタンバイ時にSDカードの残量を分で表示する機能- X-T4と主な動画機能の違い
ー4K 30pまで
ーLong GOPのみ
ー内部記録時は8Bitまで
ー連続撮影時間が30分対応- X-T4で導入されたEternaブリーチバイパスが含まれている。
- フィルムシュミレーションを選択中にQボタンを押すと、簡単な説明を表示することが出来る。
- オートモード・シーンモードでは、新しいアルゴリズムを使用している。例えば、明瞭度やカラークロームブルーを適用して空を強調、風景写真を自動的に改善する。また、シーンに応じてプロビア・ベルビア・アスティアのいずれかを選択すする新しい自動フィルムシュミレーションモードもある。さらにAUTOモードでもRAW出力やAFエリアの選択が可能となっている。
- 3.0型104万ドットのバリアングルモニタを搭載している。ファインダーは0.62倍、アイセンサー内蔵でリフレッシュレートは100fpsだ。
- メカニカルシャッターで8コマ秒連写、×1.25クロップの電子シャッターで30コマ秒までの連写が可能である。
- 対応メディアはSDXC UHS-Iまでだ。当然、デュアルスロットでは無く、シングルスロットである。バッテリーコンパートメントに収メモリーカードスロットがあるのは不便だ。
- X-Pro3やX-T4と同じ、2610万画素 裏面照射型CMOSセンサーを使用している。このため、静止画や動画のクオリティはほぼ同じだ。
- イギリスでは2020年11月中旬に発売される。価格はボディのみで949ポンドだ。
- 主なライバルはZ 50・α6600・EOS M6 Mark IIだ。
- X-Tシリーズ・X-Hシリーズとは異なるデザインの興味深い選択肢であり、同等の画質と多くのコア機能を低価格で実装している。
とのこと。
モードダイヤルがX-Trans機に搭載されるのは久しぶりですね。「X-M1」以来でしょうか?ダイヤルの露出制御に慣れたフジユーザーにとっては違和感のある操作性かもしれませんが、個人的には歓迎です。特にカスタムモードが4枠あるため、風景用・家族用・動物用などを素早く切り替えることが出来るのは便利と感じます。
フジ最新モデルらしく、フィルムシュミレーションや仕上がり機能が完備しているのも好印象。カラークロームブルーや明瞭度、HDR合成は使ってみたいと思っていたのです。4K動画機能はX-T4ほdではありませんが、10万前後の競合モデルと見比べると、十分高機能なカメラと言えるでしょう。ボディ内手ぶれ補正を搭載しているので、単焦点レンズでの動画撮影で恩恵が大きいと感じるはず。
購入早見表
- 2020年11月19日発売予定
- 2020年10月20日予約開始
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