NIKKOR Z 40mm f/2は接写で性能低下するものの魅力的なレンズ

ePHOTOzineがニコン「NIKKOR Z 40mm f/2」のレビューを公開。接写時は周辺の解像性能が低下するものの、一般的な撮影距離では優れた解像性能が得られると言及。総合評価は「エディターズチョイス」と非常に高い。

ePHOTOzine：Nikon Nikkor Z 40mm F/2 Lens Review

外観・構造：

マウントを含めてプラスチックパーツを多用している。

ビルドクオリティは良好だ。

防塵防滴仕様だが、全ての状況に対応しているわけでは無いとニコンは述べている。

レンズフードに対応していないのは残念だ。

52mmフィルターに対応している。

携帯性：

170gと軽量だ。

操作性：

コントロールはフォーカスリングのみだ。

リングはカスタマイズ可能で、絞りやISO、露出補正などを割り当てることが出来る。

理論上の標準レンズである43mmに近い焦点距離であり、自然な画角のレンズだ。

オートフォーカス：

ステッピングモーター駆動のAFはとても静かで、精度は良好だ。効果的なフォーカシングが可能である。

最短撮影距離は0.29m、最大撮影倍率は0.17倍だ。

マニュアルフォーカス：

記載なし。

手ぶれ補正：

光学式手ぶれ補正は搭載していない。

解像性能：

中央はF2とF2.8でExcellent、F4からF8までOutstanding、F11からF16でExcellentだ。

端はF2とF2.8でVery good、F4からF11までExcellent、F16でVery goodだ。

大部分のピント距離で上記のようなパフォーマンスとなる。

接写時にフラットな被写体を撮影する場合は端と隅のパフォーマンスが低下する。この場合、シャープな画質を得るにはは可能な限り絞る必要がある。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

とても心地よい描写だ。

色収差：

色収差はとても少なく、追加の補正はほとんど必要無い。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

-0.63％の樽型歪曲だ。

優れた補正状態であり、修正は必要ないように見える。

周辺減光：

周辺減光は絞り開放で目に付くが、過度な量ではない。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

レンズ構成枚数が少なく、逆光時はフレアを適切に抑えている。

厳しい状況で完全に抑えることは出来ないが、ゴーストを発生させるのは難しい。

総評

優れたレンズであり、非常に魅力的な価格であることは間違いない。さらに、小型軽量なサイズは、おそらく理想的な旅のお供になるだろう。

唯一の弱点は、平面的な被写体を最短撮影距離に近づけて撮影しようとすると、端や隅は絞り込まなければシャープにならないことだ。これは像面湾曲のせいかもしれないが、立体的な被写体ではより良く見える。

全体的には、ニコンZシステムを非常に魅力的に見せてくれる素晴らしいレンズであり、「Editor's Choice」と評価できる。

長所：
・優れたシャープネス
・低色収差
・穏やかな周辺減光
・低歪曲
・逆光耐性
・心地よいボケ
・小型軽量
・防塵防滴

短所：
・接写時に周辺が低解像
・手ぶれ補正なし

とのこと。
私が手に入れた個体の評価と概ね同じ傾向となっている模様。小型軽量なレンズとしては良好な光学性能ですが、撮影距離によってパフォーマンスが変化する点には注意が必要。マルチフォーカスのZ 28mm F2.8と比べると接写時に周辺が甘くなる傾向が見られます。
その代わり、接写時のボケは滑らかで綺麗。言及されていませんが、口径食が少なく、周辺まで均質なボケを得ることが出来ます。また、（このクラスとしては）色収差も良く抑えられています。撮影距離が長くなるとボケは騒がしくなりますが、全体的にボケが小さくなるので目立たないはず。

フルサイズミラーレス用のレンズとしては非常に手頃な価格ですが、楽しめるレンズに仕上がっていると思います。S-Lineほど高い光学性能ではありませんが、個人的におススメの一本。

ニコン NIKKOR Z 40mm f/2 交換レンズデータベース

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