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ニコン「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」は最高のマクロレンズ

Lesnumeriquesがニコン「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」のレビューを公開。口径食の問題が少し目に付くものの、絞り開放から非常にシャープで、一眼レフ用と比べて軽量ながら良好なビルドクオリティを評価しています。

Lesnumeriques:Test Nikon Nikkor Z MC 105mm f/2.8 VR S : un excellent objectif macro pour les hybrides Nikon

レンズの紹介:

  • ニコンはZマウントレンズを定期的に拡充し続けている。ラインアップはまだまだ不足しているが、今回は2本のマクロレンズを追加した。
  • マクロレンズで100mmは一般的な焦点距離だ。Zマウントで競合すレンズがあるとしたら「NIKKOR Z 85mm f/1.8 S」だが、これはポートレート向けの大口径レンズである。

ビルドクオリティ:

  • 比較的軽いレンズだが、ビルドクオリティに妥協は見られない。
  • Sシリーズらしいデザインであり、全体的に黒を基調としたカラーリングを採用している。
  • ハイエンドらしい「S」のロゴを備えている。

携帯性:

  • 630gと比較的軽量なマクロレンズだ。一眼レフ用マクロレンズは750gを超えている。

操作性:

  • フォーカスリングは幅広く、抵抗と滑らかが良好で快適に操作できる。
  • コントロールリングは以前のレンズよりも回転に抵抗感が加わり、使いやすくなっている。しかし、クリックストップのある操作感へ切り替えることが出来ないのは残念だ。
  • レンズにはカスタマイズ可能なボタンを搭載している。
  • OLEDパネルを搭載し、DISPボタンで表示を切り替えることが可能だ。
  • レンズマウント付近にはA/MスイッチやAFリミッタースイッチなどを搭載している。

オートフォーカス:

  • 非常に応答性の良いAFだ。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 手ぶれ補正を搭載しており、手持ち撮影でも非常に見事な結果を得ることが出来る。

解像性能:

  • 4570万画素のZ 7を使ってテストしている。
  • 絞り開放から非常に良好なシャープネスだ。ピークはF2.8からF5.6にある。
  • F8でも十分良好だが、回折の影響でF11から大きく低下する。ただし、F32まで均質性は非常に良好だ。
  • シグマ105mm F2.8 DG DN Artほどシャープではないが、トップクラスの性能に違いは無い。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 絞り開放でも玉ボケは円形と言えず角ばっている。さらに隅に向かって口径食の影響は非常に目立つ。

色収差:

  • 色収差の補正はとても良好でほとんど存在しない。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 歪曲収差は視認できないほど抑えられている。

周辺減光:

  • ミラーレス用レンズらしく周辺減光は目立つ。
  • F2.8で非常に目立ち、改善するにはF5.6まで絞る必要がある。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 記載なし。

総評

ニコンミラーレスでテストした中では最高のマクロレンズであること疑う余地はない。確かに唯一のマクロレンズだが、それでも優れたレンズであることに変わりはない。優れたビルドクオリティに加え、機能は充実して、解像性能は絞り開放から非常に良好だ。ポートレートの撮影距離でもマクロと同じくらい快適で、様々な場面で強い味方となることだろう。ただし、コントロールリングにノッチを付けられないことや、AFの使いこなすのが難しく残念と感じるかもしれない。

  • 長所
    ・手ぶれ補正
    ・等倍マクロ
    ・防塵防滴
    ・コントロールリング
    ・カスタムボタン
    ・絞り開放から良好なシャープネス
  • 短所
    ・F2.8
    ・ボケが完璧ではない
    ・口径食

とのこと。
高画素Z 7と組み合わせても非常に良好な解像性能を備えたマクロレンズのようですね。Lesnumeriquesでは口径食の評価がかなり悪いものの、エルゴノミクスやシャープネスに5点満点をつけ、総合評価も5点満点と高くなっています。

私も発売日にこのレンズを入手しており、長所と短所は概ね同意できる内容。シャープネス・コントラストが共に高く、解像感が非常に良好。さらに色収差はアポクロマート設計のように高水準な補正状態であり、色ずれを見つけるのが難しいほど。歪曲収差はピント距離によって少し目に付きますが、大きな問題となることはありません。
少し気になるのは、やはり口径食。マクロ域では問題ないものの、中距離以降では隅に向かって目立つ口径食の影響が発生します。玉ボケや小ボケは隅に向かって大きく変形し、遠景撮影時は絞り開放付近で周辺減光が非常に重い。優れたシャープネスを備えているだけに、口径食の影響でスウィートスポットが狭くなっている点は少し気になるところ。

Flickrでは既に600点を超えるユーザー投稿があり、PHOTOHITOにも多くの写真が寄せられています。ボケ質や口径食の問題は実際に多くの写真を見て確認してみるのが良いかもしれません。

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