RF35mm F1.8 Macro IS STMは価格以上に機能的だが妥協点も多い

Photographylifeがキヤノン「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」のレビューを公開。良好な光学性能で機能的なレンズと評価しつつ、AF性能や伸びる内筒（および内筒に装着するフード）などを指摘しています。

Photographylife：Canon RF 35mm f/1.8 Macro IS STM Review

外観：比較的安価だが高品質な外装。伸びた内筒にはガタツキがある。レンズフードは別売りで高価（私なら社外製を買う）。フードは内筒に装着する形状となっている（フードが受けた衝撃は内筒に影響を与える可能性がある）。

構造：外装は主にプラスチック。防塵防滴やフッ素コーティングには非対応。

携帯性：フォーカシングで内筒が伸びる。

操作性：AF/MFスイッチ搭載。フォーカスリミッターがあると良かった。

AF：厳しいテストでも一貫したピント合わせが可能だがハンチングが多い。低照度では合焦に時間がかかったり、合わなかったりする。明るい場所ではキビキビと動作。

MF：記載なし。

マクロ：35mmとしては優れたハーフマクロ。

手ぶれ補正：効果的。

解像性能：弱点はF1.8の隅。中央や中央付近はF1.8から良好、F2.8で優れた性能。隅はF5.6でピーク。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：ボケが大きいと滑らかだが、微ボケは騒がしい。

軸上色収差：期待していたよりも少し目立つ。

倍率色収差：無視できる程度。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：小さめの樽型。

周辺減光：とても良好。無限遠でも約2EVとよく抑えられている。F2.8で無視できる。

コマ収差：F1.8の補正状態はかなり悪いがF2.8で解消。

逆光耐性：フレアが少し発生するが、悪くない性能。多くの広角レンズより良好。

光条：良好。

作例集：リサイズ多数。

総評：
軽量で非常に良好な画質と手ごろな価格で、幅広いフォトグラファーにおススメできる。手振れ補正やハーフマクロなど機能的。防塵防滴やインナーフォーカスに非対応で、レンズフード別売りは間違いなく残念。
多目的に使える35mmだがビルドクオリティにはかなりの妥協点があり、AF性能も期待していたほどではない。購入前に問題点は理解しておく必要がある。

競合について：絞り開放はZ 35mm F1.8よりもシャープ。ハイエンドのRFズームよりもシャープな結果。

備考：

とのこと。
RFレンズの中では手ごろな価格で、ハーフマクロに対応した35mm単焦点レンズですね。EOS Rシステムが始まった2018年当時、10万円以下のレンズがRF35mm F1.8のみだったので、多くのEOS Rユーザーが最初に手に取ったレンズのはず。

Photographylifeのレビューによると、ハーフマクロや光学手振れ補正などに対応する機能的なレンズで、光学性能も良好であるとのこと。光学的に注意するポイントは絞り開放のコマ収差や隅の解像性能のようです。ボケは場合によって少し騒がしく見えるものの、これは他の35mm F1.8も同じ傾向である場合が多い。

妥協点は内筒に装着するレンズフードや、フォーカシングで伸びる内筒、低照度で合焦速度が低下するなど。撮影スタイルや撮影体験に直結する部分が多く、レビュワーは少し不快と感じていたように見えます。このあたりは購入前に確認しておくのが良さそう。

私も発売日に購入した一人。小型軽量化に全振りのRF50mm F1.8 STMと比べると、ミラーレスらしい高機能なレンズです。他の35mm F1.8と比べると接写時のパフォーマンスが良く、ボケは四隅を除いてまずまず良好。色収差補正はPhotographylifeが評価しているほど良くないと思いますが、全体的に致命的な問題点は見当たりません。ただしコマ収差が目立ち、イルミネーションなど点光源が多いシチュエーションでは少し絞りたいところ。AFやレンズフードの問題はPhotographylifeと同意見です。

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