Admiring Lightがキヤノン「RF50mm F1.2L USM」のレビューを公開。非常に高価で大きく重い50mmですが、これまで見てきた中で最高の50mmと高く評価しています。
並外れた光学性能
Admiring Light:Review: Canon RF 50mm f/1.2L USM
- レンズの紹介:
・2018年にEOS Rシステムを発表したときに登場した最初のRFレンズ4本のうちの一つだ。
・手ごろな価格の50mm F1.8や汎用性の高い50mm F1.4ではなく、ハイエンドの50mm F1.2を真っ先に投入している。- ビルドクオリティ:
・他のRFレンズと同じく、金属製のレンズマウントにポリカーボネイト製の外装だで頑丈な作りと感じる。
・全長はズームレンジ全域で一定だが、真のインナーズーム機構ではない。内筒が外装の内側で前後する仕組みとなっている。無限遠側で内筒はカメラ側へ移動しているのが分かる。
・プラスチック製の花形レンズフードが付属する。- 携帯性:
・キヤノンが過去30年間作ってきた50mmレンズよりもかなり大きく、重い。
・過去の50mm F1.0と比べると僅かに軽い。
・非常に密度が高く、重くて分厚いレンズである。
・シグマ50mm F1.4 DG HSMよりも少し長く、ソニー50mm F1.4 ZAと同じくらいの長さだ。しかし、どちらよりも少し重い。
・ニコンZの50mm F1.2はさらに巨大だ。
・大きなレンズだが、EOS R6やエクステンショングリップ装着時のEOS RPでもバランスは取れる。- 操作性:
・記載なし。- オートフォーカス:
・EFレンズでお馴染みのリングタイプUSMを使用する。
・レンズが大きいので移動速度は中程度だ。
・駆動音はとても静かである。
・フォーカス駆動時は軽度の反動があり、レンズの大きさを感じる。
・瞳AFは正常に機能する。- マニュアルフォーカス:
・記載なし。- 手ぶれ補正:
・光学手ぶれ補正は無いが、EOS R6のボディ内手ぶれ補正で最大8段分の補正効果を得ることが可能だ。実写では5段分くらいの補正効果が得られる。- 解像性能:
・以前のF1.2Lは絞り開放で解像性能とコントラストが低下していた。しかし、このレンズは絞り開放からとてもシャープな描写である。
・F1.2からフレームの90%で際立ったシャープネスだ。端や四隅で少しソフトとなるが、それでも非常に良好である。
・F2.8F4まで絞ると、フレーム全体で優れたシャープネスを得ることが可能だ。
・最短撮影距離付近でもシャープネスの低下がほとんど無いことには驚いた。大口径の50mmでピント距離全域で高い光学性能を維持しているレンズはこれまで見たことが無い。- 像面湾曲:
・記載なし。- ボケ・色:
・大部分の状況でクリーミーで美しく柔らかいボケである。
・玉ボケには非球面レンズの影響が見られるので注意が必要だ。
・大口径レンズらしく、四隅に向かって口径食の影響がある。
・10枚羽根を絞ると、わずかに角ばるが、口径食はF2.8付近で改善する。
・玉ボケが完璧ではないが、全体的に見るとゴージャスなボケ味である。
・絞り開放から優れたコントラストである。
・色は豊かで鮮やかだ。- 色収差:
・色収差補正は本当に優れている。
・倍率色収差は存在せず、軸上色収差の補正状態も非常に良好だ。
・残存する軸上色収差も少し絞れば解消する。
・F1.2レンズとしては素晴らしいパフォーマンスだ。- 球面収差:
・記載なし。- 歪曲収差:
・光学的に歪曲収差は補正されている。これ以上を求めるのは難しい。- 周辺減光:
・大口径レンズらしく周辺減光は目立つ。デジタル補正で改善するが、ノイズ増加には気を付けたい。
・F2.8まで絞ると改善する。- コマ収差:
・記載なし。- 逆光耐性:
・テスト時は曇天のため逆光をテストすることが出来なかった。
・人工灯でチェックする限りでは目立つ逆光耐性の問題は見られない。- 作例集
総評
並外れた光学性能のレンズだ。F1.2から非常にシャープで美しいボケ描写であり、ポートレートやイベントでの撮影に最適だ。一貫して心地よく、パンチのあるイメージを写すことができ、使って楽しくなるレンズである。高価な価格設定が魅力を低下させてしまうかもしれないが、フォトグラファーには定番のレンズとなるだろう。
大きく重く、そして2,299ドルと非常に高価だが、これまで出会った中で最高の標準単焦点でもある。本当に素晴らしいレンズだ。
長所:頑丈なビルドクオリティ・優れた操作性・非常に正確なAF・並外れたシャープネス・美しいボケ・優れた色収差補正・歪曲が無い・優れた色とコントラスト
短所:非常に高価・大きく重い・目立つ周辺減光
とのこと。
大きく重い50mmですが、国内外で非常に評価の高い大口径レンズですね。数々のレンズをレビューしてきたAdmiring Lightでも同様の結果となった模様。実写作例を確認すると、確かに高いシャープネスと大きく柔らかいボケを両立しているように見えます。
滲むようなボケでは無いので、口径食が強くなる四隅で騒がしい描写となる可能性があるものの、騒がしくなる状況は限定的と言えそうです。
既にFlickrには世界各地のRF50mm F1.2Lユーザーが投稿しており、既に2000枚を超える作品が公開されています。Admiring Lightのレビューと併せてボケ描写などを確認すると分かりやすいかもしれません。
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