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ソニーSonnar T* FE 55mm F1.8 ZAは絞り開放から高解像だが軸上色収差が目立つ【海外の評価】

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Lentipがソニー「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」のレビューを掲載しています。

*2016年8月27日のレビューです。キヤノンやニコンの「50mm」は当然ながら一眼レフ用レンズを指しています。

  • 「Sonnar」はドイツ語の「Sonne」に由来している。これは「太陽」を意味しており、優れた堅牢性と高い透過率を持つレンズを象徴している。「Tessar」と比較して明るく色収差補正が優れている。
  • 「Sonnar」はコーティングが施されていない時代において、レンズ張り合わせにより反射率の高さが利点だった。しかし、コーティング技術により「Sonnar」の利点が薄まり、さらに一眼レフシステムと相性が悪い(後群がミラーボックスと干渉する)ため衰退していったレンズだ。
  • ミラーボックスによる干渉が無いミラーレスシステムで「Sonnar」は復活を遂げることとなる。ただしソニーEマウントとして登場した「Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA」「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」は複雑なレンズ構成で元の「Sonnar」に通じるものでは無かった。単に優れた堅牢性や光透過率を意味しているだけのようだ。
  • Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA」と同じくコンパクトサイズを維持している。
  • 製造国はタイである。
  • 21mm幅のフォーカスリングは滑らか、適切な抵抗量で動作する。フォーカスリングを素早く回転させると、ピント距離全域の回転量は45度、ゆっくり回転すると180度で非常に正確な操作が可能だ。
  • 解像度
    ・α7R IIのRAWファイルに基づいてテストしている。
    ・良像の基準値は38?40lpmmだ。
    ・単焦点レンズで64?67lpmmとなる。
    ・中央は絞り開放から44lpmmとなり、良像の基準値を超えている。これは「EF50mm F1.8 STM」や「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」よりも優れており、「SP 45mm F/1.8 Di VC USD (Model F013)」のパフォーマンスに匹敵する(ただし、ソニーより複雑なレンズ構成である上にサイズが大きい)。
    ・絞るとさらに向上し、F4でピークの63lpmmに達する。
    ・APS-C領域で良像を得るにはF2.2まで絞る必要がある。フルサイズ四隅で同等の画質とするならばF4まで絞る必要がある。
    ・周辺解像の結果はニコンより良好だが、タムロンやキヤノンには劣っている。これは前玉の物理的なサイズやミラーレス化によるテレセントリック性が利いているように見える。
  • 軸上色収差は良好な補正と言えず残念な結果だ。F2.5まで絞っても色ずれを簡単に見つけることが出来る。このような欠点は高価レンズとして存在すべきではない。
  • 幸いにも倍率色収差の補正は非常に良好だ。
  • 球面収差で目に見える影響は無い。
  • 歪曲収差はこれまでテストしてきた競合レンズ(45-55mm F1.7-F1.8)の中では最も悪い。他と違い糸巻き型歪曲であることも特徴的だ。そうは言っても、2%未満に抑えているので実写では目立ちにくい。
  • コマ収差は1段絞っても解消しないが、キヤノンやニコンよりも優れた結果だ。
  • 非点収差は平均差で5.6%と低く抑えている。
  • ボケは綺麗で批判するのは難しい。ただし口径食の影響が強く、絞っても影響が残る。
  • 周辺減光はAPS-Cセンサーでも目に付くがF2まで絞ると減少する。フルサイズ領域ではF1.8でー2.57EVと顕著だ。キヤノンはさらに少し悪く、ニコンやタムロンは遥かに良好だ。絞ると非常にゆっくりと改善する。
  • 逆光耐性は良くも悪くもない。平均的なパフォーマンスだ。
  • オートフォーカスはノイズレスで高速だ。ピント距離全域を0.5秒で移動する。精度は良く、ミスショットは1%を超えない程度である。

長所:コンパクトで頑丈な高品質鏡筒・絞り開放から非常に良好な中央画質・程よいAPS-C領域の画質・気が付かない程度の倍率色収差・穏やかな歪曲収差・球面収差の問題無し・僅かな非点収差・心地よい描写のボケ・正確かつ高速で静かなオートフォーカス

短所:目立つ軸上色収差・大きな周辺減光・目立つコマ収差・高価

一眼レフ用レンズの50mm F1.8と比べて明らかな利点は絞り開放の中央画質だ。よりサイズが大きく、複雑なレンズ構成のタムロン45mm F1.8やツアイスレンズに匹敵するパフォーマンスである。

他のカテゴリを見ると決してバラ色とは呼べず、ツアイスを始め、遥かに安価な50mm F1.8よりも劣るポイントがある。高価なレンズにも関わらずタイ製だ。

Lenstip:Sony Carl Zeiss Sonnar T* FE 55 mm f/1.8 ZA

とのこと。

高い解像性能と評価されているレンズですが、4200万画素のα7R IIIでは周辺部や四隅は少し絞った方が良さそうですね。この傾向は同じくα7R IIでテストしているOptical Limitsと似ているようです。

コストパフォーマンスも重視しているLenstipは比較的批判的なレビューとなっている模様。このレンズでよく指摘されている軸上色収差や周辺減光を欠点として挙げています。確かに絞り開放の解像性能が高くても、同時に軸上色収差でマイクロコントラストが低下してしまうのはモッタイナイと感じるかもしれません。

Flickrのユーザー投稿を確認する限りでは個人的に好みの描写。やはり軸上色収差による色づきがあり、特に後ボケで発生する緑色の色づきがモッタイナイですねえ。Lenstipは指摘していませんが、「55mm」という焦点距離を考えると撮影倍率や最短撮影距離がもう少し短いと良かったなぁと思うところ。

とは言え、α7 IIIユーザーとしては気になる一本。いつかZ 7+NIKKOR 50mm F1.8 Sと比較してみたいと思います。

ソニー Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA 最新情報まとめ

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
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