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富士フイルム「XF50mmF1.0 R WR」は完全な失敗作

Lentipが富士フイルム「XF50mmF1.0 R WR」のレビュー公開。解像性能・諸収差の補正・逆光耐性など、全体的に高価で大きなレンズに見合わない性能と言及。ここ最近のレビューでここまで酷評しているのは珍しいですね。

中央はシャープだが…

Lenstip:Fujifilm Fujinon XF 50 mm f/1.0 R WR

  • レンズの紹介
    ・2019年のCP+で公開されたプロトタイプはXF33mmF1だった。しかし、これは1300gの怪物となり、重量・サイズ・価格を考慮すると見込み客がほとんどいないことに気が付いた。
    ・彼らはXF33mmF1の開発を中止し、もう少し小さくて軽いXF50mmF1を開発し始めた。
  • ビルドクオリティ
    ・直径28mmの後玉は数ミリレンズの奥に隠れたところで固定されている。周囲は非常にマットなブラックで塗装されている。
    ・レンズマウント付近から外装の直径は急速に大きくなる。
    ・レンズは日本製だ。
    ・防塵防滴仕様のレンズである。
    ・前玉はフラットな直径59mmのレンズだ。周囲は77mmのフィルターソケットがある。
  • 携帯性
    ・記載なし。
  • 操作性
    ・幅13mmの絞りリングは金属製だ。富士フイルム製レンズのいくつかは非常に緩い絞りリングがあるものの、ここでのクオリティは完璧だ。
    ・幅33mmのフォーカスリングは電子制御で動作する。回転角は約180度だが、ゆっくり操作すると数値は増加する。残念ながらレンズに被写界深度表示は無い。
  • オートフォーカス
    ・X-T2との組み合わせでほぼノイズレスで動作する。
    ・ピント距離全域を移動するのに0.8~1.0秒ほどかかる。
    ・X-T4と組み合わせることで性能は少し向上する。それでも自慢するほどの結果ではない。
    ・AFの精度は賞賛に値する。
  • マニュアルフォーカス
    ・記載なし。
  • 手ぶれ補正
    ・記載なし。
  • 解像性能
    ・X-T2のRAWに基づいて測定している。
    ・この際の良像の基準値は44~45lpmmとなる。
    ・最良の単焦点レンズで80lpmmに達する。
    ・現在の最高値はVILTROX 23mm F1.4の85.3lpmmだ。
    ・中央はF1.0の超大口径レンズながら絞り開放から良像の基準値を上回る48lpmmだ。少し絞ると急速に向上し、F4付近でピークの81.5lpmmに達する。ただし、興味深いことに、XF50mmF2は82~83lpmmの解像度に達する。
    ・フレーム端で良像を得るにはF1.6~F1.8まで絞る必要がある。さらに絞ると60lpmmの良好な性能を得ることが出来るが、我々の期待を満たすものではない。
  • 像面湾曲
    ・記載なし。
  • ボケ
    ・非球面レンズを使用しているが玉ねぎボケは見当たらない。非常に優れた描写を得ることが出来る。
    ・批判すべき点があるとすれば口径食だが、それも2段絞れば解消する。
  • 色収差
    ・軸上色収差は1段絞っても目に付く。
    ・倍率色収差は絞り開放付近で無視できる数値だが、F2まで絞ると低~中程度の間まで上昇する。それでも文句を言う数値ではない。
  • 球面収差
    ・前後のボケを見る限り球面収差が明らかに残存している。
  • 歪曲収差
    ・JPEGではソフトウェアの補正で実質ゼロとなるが、RAWでは0.81%と軽度の糸巻き型だ。軽度ではあるが、高価なレンズとしてはもっと健闘して欲しかった。
  • 周辺減光
    ・絞り開放で-1.73EVの目立つ減光がある。
    ・大きな減光だが、フルサイズでは-2~3EVの減光があることを考慮すると悪い結果では無い。
    ・絞ると急速に改善する。F1.4で-1.16EV、F2で-0.57EVまで減少する。
  • コマ収差
    ・高価な大口径レンズは低照度での活躍が期待されている。
    ・しかし、このレンズはコマ収差が十分に補正されていないようだ。F1のみならず、F1.4まで目に見える収差が残っている。
    ・非点収差の平均は8.6%と適度なレベルだ。特に批判すべき問題は無い。
  • 逆光耐性
    ・レンズ構成から逆光耐性の悪化が予想されるが、高価なレンズなのでコーティングや内部処理に手がかかっていると思われる。
    ・絞るとゴーストが写りこんでしまう。このような高価な機材で発生して欲しくなかった。
  • 作例集

総評

  • 56mm F1.2が2つもあるのに、なぜ50mm F1.0を投入したのか?
  • なぜ遥かに安いXF50mm F2よりも良好な結果を得られないのか?
  • 低価格なVILTROX 23mm F1.4の解像レコードを上回らないのか?
  • 本当に1500ドルの高価で重く大きな単焦点レンズが必要だろうか?

これらは答えを求めていない質問だ。
このレンズはフレーム中央が本当にシャープだが、価格設定と仕様から、我々の期待は遥かに高かった。このようなレンズが市場で成功するには本当に優れたレンズであることを示さなければならない。しかし、残念ながら全く優れておらず、完全に失敗してしまったように見える。

長所:頑丈で防塵防滴の鏡筒・優れた中央画質・良好な倍率色収差補正・僅かな歪曲・穏やかな非点収差・とても素晴らしいボケ・静かで正確なAF

短所:絞り開放付近におけるフレーム端の画質・軸上色収差が目立つ・目立つ球面収差・目立つコマ収差・大きな周辺減光・逆光耐性はより良好であるべきだった・コストパフォーマンスが低い

とのこと。
ここ最近のLentipのレビューでここまで酷評しているのは珍しいですね。APS-C用としては非常に高価で大きなな単焦点レンズであり、高い期待を満たすほどの性能では無かった模様。どちらかと言えば評価基準が解像性能や諸収差の補正に寄っているレビューサイトのため、これは仕方のない結果かもしれません。同様に、他のレビューサイトでも意見が真っ二つに割れているレンズです。

個人的にこのレンズはボケ描写を重視したレンズと考えており、その点で言えば成功しているように見えます。後ボケは非常に柔らかく、シャープな中央の被写体を浮き上がらせるのに最適な描写。この点で言えば間違いなくXF56mmよりも良好。(ただし、XF56mmはボケ質を改善するAPD版があります。APDの描写を許容できればコストパフォーマンスはF1.0よりも高いはず)

「ハイスピードレンズ」として使うと解像性能やコマ収差、軸上色収差がネックとなるかもしれません。コマ収差と軸上色収差をより良好に補正していると、より多くのシーンで使いやすかったかも。

また、高性能で低価格・同価格帯のフルサイズ用85mm F1.4がいくつか存在します。このため「APS-C用の50mm F1.0」で18万円弱は少し高く感じるのは確か。Flickrなどで実際のユーザー投稿を確認し、好みの描写であれば買いかなと。

XF50mmF1.0 R WR交換レンズデータベース

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