タムロンのフルサイズミラーレス用交換レンズ「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F053」のレビューページにコマ・歪曲・逆光・光条テストを追加しました。
コマ収差
- コマ収差
- 良好な補正
細かい話は抜きにして、点光源が一方に尾を引いて彗星のように写る現象。主にフレーム四隅で収差が大きくなり、これを解消するためにはF値を大きくして絞り羽根を絞る必要があります。
主に影響を受けるシチュエーションは「イルミネーション」「天体」「夜景」など、絞り開放付近を使う機会が多く、強い点光源を写す場合に気を付けたい収差。
このレンズでどのような収差量となるのか実際に見てみましょう。

「24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051」と比べると四隅のコマ収差は僅かに大きい。と言っても目立つような収差量では無く、ほぼ問題無い水準。
「FE 35mm F1.8」をF2.8まで絞った時と同程度。
歪曲収差
- 適切な補正
- 樽型歪曲
- 糸巻き型歪曲
直線的な被写体を直線として写しているのであれば良好に歪曲収差が補正されています。しかし、一般的に広角レンズでは中央が膨らむように歪む「樽型」、望遠レンズでは中央が窄む「糸巻き型」の歪曲収差が発生します。
このレンズで歪曲収差の補正「オフ」「オン」で撮影したイメージが以下の通り。


光学的には無視できる程度の陣笠状歪曲収差。中央は樽型傾向となり、四隅は糸巻き型の傾向が強い、やや特殊な歪曲に見えます。僅かな収差量ですが、手動で補正するのは難しそう。
「24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051」が大きな樽型歪曲だったことを考えると良好に補正していると言うことが出来ます。
逆光
このレンズにはタムロンBBAR「Broad-Band Anti-Reflection」コーティングが施されています。一部の最新レンズで採用している「eBANDコーティング」「AXコーティング」「BBAR-G2コーティング」などは採用していません。
今回はスマートフォンのLEDライトを使い、様々な位置からフレアやゴーストの影響を動画で確認してみましょう。
まずまず良好な逆光耐性。完璧では無いものの、フレアは良く抑えられ、ゴーストも自然で目立たない程度に抑えています。
ただし光源が四隅にある場合は筋状の奇妙なフレアが、中央周辺に光源がある場合は少し多めのおーストが発生します。
光条

24mmと同様、F8付近で発生し始めF11~F22で綺麗な光条となります。
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