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M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO レンズレビューVol.4 諸収差編

OM SYSTEM「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」のレビュー第四回 諸収差編を公開しました。

おことわり

本レビューに使用している製品は無償貸与されたものを使用しています。
ただし、メーカーからの金銭授受や内容調整は行われていません。

あくまでも管理人の興味本位でのレビューです。

簡易的なまとめ

近距離における像面湾曲は意外でした、それ以外は良好に補正されています。色収差や点像の乱れを気にすることなく、F2.8の絞り開放からきちんと使うことができます。(ボケに作用する程度に)球面収差がごく僅かに残っているので、ベストを尽くしたい場合は少しだけ絞ると良いかもしれません。

I was surprised by the image field curvature at close range, but otherwise it is well corrected. You can use it effectively right from the wide-open F2.8 aperture without worrying about chromatic aberration or blurring of the point image. As there is a very slight amount of spherical aberration remaining (enough to affect the bokeh), you might want to stop down slightly if you wish to achieve the best possible results.

*当ブログのレビューは冒頭に断りが無い限り、自費購入となっています。

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROのレビュー一覧

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の可能性あり。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合があります。と言っても、近距離でフラット平面の被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

ただし、無限遠でも影響がある場合は注意が必要。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

  • 遠景のテストでは。中央にピントを合わせた状態で全体的に問題ありませんでした。
  • 近距離では特に50mm時に像面湾曲が強くなります。高価な望遠レンズとしては珍しい。
50mm
100mm
200mm
近距離 50mm

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレームの周辺部から隅に現れる色ずれ。軸上色収差と異なり、絞りによる改善効果が小さいので、光学設計の段階で補正する必要があります。ただし、カメラ本体に内蔵された画像処理エンジンを使用して、色収差をデジタル補正することが可能。これにより、光学的な補正だけでは難しい色収差の補正が可能で、最近では色収差補正の優先度を下げ、他の収差を重点的に補正するレンズも登場しています。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向あり。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

全体的に良好な補正状態です。弱点と指摘するような領域はありません。

50mm
100mm
200mm

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれ。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられます。F1.4やF1.8のような大口径レンズで発生しやすく、そのような場合は絞りを閉じて改善する必要があります。現像ソフトによる補正は可能ですが、倍率色収差と比べると処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えておきたいところ。ただし、大口径レンズで軸上色収差を抑える場合は製品価格が高くなる傾向があります。軸上色収差を完璧に補正しているレンズは絞り開放からピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できます。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

焦点距離全体で軸上色収差は良好に補正されています。

50mm
100mm
200mm

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうこと。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすく、魚眼効果のような「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:ニコン 収差とは

比較的補正が簡単な収差ですが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となります。

実写で確認

  • 50mm:穏やかな樽型歪曲。
  • 100mm:ほぼゼロ歪曲。
  • 200mm:ごく僅かな糸巻き型。

全体的に光学的に良好な補正状態です。

50mm
Before imageAfter image
100mm
Before imageAfter image
200mm
Before imageAfter image

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないこと。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要あり。

参考:ニコン 収差とは

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる場合もあります。

実写で確認

ズーム両端で点像が僅かに変形していますが全体像からすると無視できる程度に抑えられています。大きく拡大して変形に気が付く程度。

50mm
100mm
200mm

球面収差

実写で確認

ズーム全域で目立つ残存収差はありません。しかし、見比べてみると、前後の玉ボケに微妙な描写の違いがあります。滑らかな後ボケの描写に一役買っている可能性あり。

50mm

100mm

200mm

まとめ

近距離における像面湾曲は意外でした、それ以外は良好に補正されています。色収差や点像の乱れを気にすることなく、F2.8の絞り開放からきちんと使うことができます。(ボケに作用する程度に)球面収差がごく僅かに残っているので、ベストを尽くしたい場合は少しだけ絞ると良いかもしれません。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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