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RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM 徹底レビューVol.3 解像チャート編

キヤノン「RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM」のレビュー第三弾を公開。今回は恒例の解像力チャートを使った測定結果と実写作例を公開。ズーム全域で良好な光学性能を備えており、風景撮影からトラベル、テーブルフォトなど汎用性の高いレンズ。

RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMのレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:EOS R7
  • 交換レンズ:RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・プロファイル補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

18mm

中央は絞り開放から3500を超える非常に良好な解像性能を発揮している。さらに絞ると4000を超える数値となる。これは良好な単焦点レンズに匹敵する性能だ。しかし、18mmの接写時は大きな像面湾曲があり、特に中央とフレーム端を比較するとピント位置が明らかに異なっているのが分かる。 このため18mmの近距離撮影でパンフォーカスを狙うのであれば、被写界深度を深くするため、十分に絞って撮影する必要がある。なおパンフォーカスの必要がなければ、被写体にピントを合わせることでフレーム端でも絞り開放から十分なシャープネスを得ることが可能だ。

ただしフレーム端にピントを合わせたとしてもシャープネスのピークは2段から3段ほど絞った先にある。この際、中央シャープネスは回折の影響で性能のピークを通り越してしまう。とは言え、十分シャープな描写に違い無いので、フレーム全体の均質性を優先するのであれば中央を犠牲にしてでも F5.6からF8まで絞るほうが良い。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F3.5 3623 2570 2575
F4.0 4210 2616 2384
F5.6 4231 3283 2694
F8.0 3645 3467 2914
F11 3136 3053 2818
F16 2771 2591 2384
F22 2148 2064 1938

24mm

24mmも引き続き中央は良好な性能だ。中央の性能は18mmほどではないが、絞り開放から非常に良好である。さらにフレームの周辺部そして四隅の解像性能は18mmより向上し、絞り開放からピークの性能を得ることができる。

フレーム全域で絞りによる画質の向上は見られず、全体的にF8までピークの性能が続く。 F8以降は回折の影響が強くなり、最小絞りのF25に向かって急速に解像性能が低下する。被写体深度が十分であれば小絞りは避けるべきだろう。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F4.0 4182 3667 3330
F5.6 3644 3652 3363
F8.0 3779 3630 3220
F11 3307 2891 2847
F16 2836 2608 2473
F22 2045 2094 1907
F25 1886 1742 1705

35mm

全体的な均質性はさらに高まり、絞り開放からフレーム全域で非常に良好な性能が得られる。絞り開放からピークの状態であり、この性能は F11まで持続する。 F11を超えると回折の影響が強くなり、急速に性能が低下する。常用できる絞り値の幅は狭いが、絞り開放からピークの性能が得られることで特に大きな問題は感じない。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F5.6 3991 3802 3558
F8.0 3991 3824 3759
F11 3821 3674 3510
F16 2642 2630 2450
F22 2127 1986 1929
F29 1735 2292 1573

50mm

ピークの性能はやや低下するが35 mmに負けず劣らずの性能だ。絞り開放からフレーム全域で3500前後となる非常に良好な結果を得ることができ解説の影響が強くなる F11まで良好な結果を得ることができる。絞りの自由度はさらに狭くなるが、やはり解放から良好な解像性能を得られるので問題は感じない。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F5.6 3386 3559 3252
F8.0 3562 3591 3697
F11 3280 3000 2869
F16 2708 2614 2497
F22 2014 1864 1986
F32 1850 1457 1376
F36 896 1686 667

70mm

50 mm からさらにピークの性能は低下するが、 絞り開放から良好なパフォーマンスであることに違いはない。 絞り開放から隅まで3000円を超える良好な結果であり、絞ることで中央や周辺部は少し向上する。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F6.3 3293 3091 3132
F8.0 3572 3420 3111
F11 3350 3038 3030
F16 2595 2818 2653
F22 2037 2142 2034
F32 1469 1408 1412
F40 1203 1385 1064

100mm

中央や周辺部は引き続き良好だが、 四隅の絞り開放は性能がやや低下する。極端な低下ではないが一段絞ることで周辺部に近い性能に達する。F8以降は性能が急速に低下する。被写界深度に応じて小絞りを使うこともできるが、可能であれば F6.3から F8までを使うように意識したい。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F6.3 3549 3230 2776
F8.0 3618 3186 3198
F11 3084 3008 2803
F16 2712 2656 2539
F22 2130 2027 1907
F32 1610 1478 1428
F40 982 測定不能 測定不能

150mm

望遠端である150mmは全体的に性能が低下する。中央は絞り開放から良好だが、周辺部や四隅は2500を下回ってしまう。2段ほど絞ると周辺部と四隅が改善するものの、中央は回折の影響でいくらか低下。 F 11以降は全体的に回折の影響は強いので避けた方がいいだろう。最小絞りであるF40は利用することができるものの、性能が極端に低下するので解像性能を無視してよい場合を除いて避けることをおすすめする。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F6.3 3159 2408 2429
F8.0 3195 2875 2515
F11 2977 2808 2781
F16 2477 2475 2255
F22 1977 1836 1858
F32 1949 1363 758
F40 測定不能 測定不能 測定不能

まとめ

正直に言うと、最新の光学設計ではない(EF-Mと同じ光学系)であることから、光学性能についてはあまり期待していなかった。しかしこれは良い意味で裏切られてしまった。18mmの接写では像面湾曲がやや目立つもの、被写体にピントをしっかり合わせる、もしくは十分に絞ることで良好な解像性能を得ることが可能。

さらにズームすることで標準域では フレーム全体で非常に良好な性能を得ることができた。このズームレンズのスイートスポットは35mmから50mm、 そして24mmや70ミリでも十分に良好な性能を得ることができる。ただし、100 mm 150 mm など望遠側までズームすると、全体的に解像性能が少し低下する。EOS R7の解像性能を活かして、解像性能の高い70 mmをクロップするのも一つの手と言えるだろう。 

完璧ではないものの高倍率ズームとしてはとても良好な性能だ。広角側で接写をする、100mm以上の望遠側を使う以外であれば躊躇なく絞り開放から利用できる。RF-Sレンズのラインアップはまだまだ少ないが、ひとまずこのレンズがあれば様々なシチュエーションでシャープな結果を得ることが出来るだろう。

購入早見表

RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM
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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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