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RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM 徹底レビューVol.5 周辺減光・逆光編

キヤノン「RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM」のレビュー第五弾を公開。今回はピント位置による周辺減光の影響や光源の配置で逆光耐性がどのように変化するのかチェックしています。

RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMのレビュー一覧

周辺減光

周辺減光とは?

周辺減光とは読んで字のごとく。フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ちを指す。中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となる傾向。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生する。

ソフトウェアで簡単に補正できる現象だが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景で高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。

18mm

絞り開放付近で隅に目立つ光量落ちが発生するものの、F5.6まで絞るとほぼ解消する。F8以降は補正無しで完全に無視できる程度の影響に抑えることができる。

無限遠

最短撮影距離

無限遠と比べると僅かに改善するが、基本的には同じ傾向だ。F8以降で完全に無視できる程度に抑えることが出来る。

35mm

無限遠

絞り開放から全く問題ない。F8まで絞るとほぼ完璧だ。

最短撮影距離

絞り開放から全く問題ない。F8まで絞るとほぼ完璧だ。

70mm

無限遠

35mmと比べると、絞り開放が全体的にうっすらと影響を受けているように見える。とは言え、ほぼ無視できる程度の影響良だ。F8まで絞ると完璧に抑えることが可能。

最短撮影距離

無限遠と同じ傾向だ。

150mm

無限遠

このズームレンズで最も光量落ちが目立つポイントだ。絞り開放で周辺部に向かって減光が発生し、F8まで絞っても影響は残っている。完全に抑えるためにはF11まで絞る必要がある。

最短撮影距離

無限遠とは打って変わって光量落ちは僅かとなる。絞り開放からほとんど問題の無い状態だ。

逆光耐性・光条

18mm

強い光源がフレーム中央に入ると、目立つフレア・ゴーストの影響が見られる。あまり褒められた結果ではない。さらに、絞るとセンサー由来と思われるRGBのゴーストが顕在化する。

フレーム隅に強い光源がある場合でも無数のゴーストが目立つ。この辺りの性能はニコン「NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR」のほうが遥かに良好だ。フレアやゴーストが気になるシーンではレンズフードを装着して光源の強い光がレンズに直接入らないように注意したい。

150mm

望遠側でも基本的にフレアとゴーストの影響は免れない。ただし、ゴーストは広角側より少ないので、状況によっては問題ない場合もある。とは言え、全体的にニコンの競合レンズのほうが優れた逆光耐性である。

広角側と比べると軽微な影響だが、絞ると潜在的なフレアがゴーストとして目立ち始める。

光条

F8付近から光条が発生し始め、F16でシャープとなる。小絞りではかなり見栄えの良い光条が得られるものの、回折の影響を考慮すると小絞りまで絞るのが悩ましいところだ。

まとめ

周辺減光は広角端18mmと望遠端150mmの遠景撮影以外で心配する必要は無い。それも1~2段絞ることで状況は大きく改善するので、実写では補正を必要としないシーンも多い。実際、ズーム中間域では絞り開放からほとんど問題が無い。

逆光耐性は完璧と言えず、特にニコンの競合レンズと見比べた際のパフォーマンス差はやや目立つ。とは言え、幅広いズームレンジを活かすことで問題を回避しやすく、実写で致命的と感じるシーンは少ない。サンセットや夜景、イルミネーションなどでは腹をくくるしかない。

逆光耐性はニコンほど良好ではないが、光条はキヤノンのほうが遥かに見栄えの良い描写だ。回折による解像性能の低下と折り合いをつける必要はあるものの、切れ味の良い光条はまるでLレンズのようである。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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