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RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM 徹底レビューVol.1 外観・操作性・AF編

キヤノン「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」のレビュー第一弾を公開。今回はレンズの外観や操作性、カメラに装着してMFの使いやすさなどを確認しています。

RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMのレビュー一覧

まえがき

キヤノンRFマウントシステムで3本目となる広角ズームレンズだ。先に登場した「F2.8 L」「F4 L」と異なり、開放F値が変動するLシリーズではない手ごろな価格のレンズである。2018年にEOS Rシリーズが始まり、僅か4年でここまでレンズラインアップを揃えたのは流石のキヤノンと言うほかない。キヤノンが掲げるフルラインアップ戦略の本気度を伺うことが出来る。

概要
レンズの仕様
マウント RF 最短撮影距離 0.28m AF
0.128m MF
フォーマット 35mm 最大撮影倍率 0.52倍
焦点距離 15-30mm フィルター径 67mm
レンズ構成 11群13枚 手ぶれ補正 5.5段分
開放絞り F4.5-6.3 テレコン -
最小絞り F22-32 コーティング SSC
絞り羽根 7枚
サイズ・重量など
サイズ φ76.6×88.4mm 防塵防滴 -
重量 390g AF STM
その他
付属品
レンズキャップ

開放F値は大きめだが、手ぶれ補正を搭載しつつ非常にコンパクトで軽量な広角ズームレンズだ。15mmの広い画角をカバーするAF対応ズームレンズとしては知り得る限り最小・最軽量である。(ただし、15mmを諦めるとソニー「FE PZ 16-35mm F4 G」が驚くほどコンパクトだ)

(訂正:RF15-35mm → RF15-30mm)

F4 LやF2.8 Lと比べると一回り、二回り小さく、日常的に使いやすいレンズサイズに仕上がっているように見える。フィルター径も67mmと小さく経済的だ。驚くべきことに、最大撮影倍率が0.52倍と高く、ちょっとしたマクロ撮影にも対応可能だ。ただし、これはMF時のみであり、AF時は撮影倍率がグッと低くなることを理解しておく必要がある。

価格のチェック

売り出し価格の最安値は77,220円だ。カメラメーカー純正の広角ズームレンズとしては非常に手頃な価格を実現している。サードパーティのレンズメーカーが付け入る隙の無い価格設定とラインアップである。

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外観・操作性

箱・付属品

キヤノンRFレンズらしい光沢のある黒を基調としたデザインの箱だ。レンズ外観の写真とレンズ名などがプリントされている。中は間仕切りされておらず、レンズ本体は大きめの緩衝材で梱包している。

レンズ本体の他に前後のレンズキャップと説明書と保証書が付属する。レンズフードは付属していないが、必要であればオプションとして追加購入することが出来る。シンプルなフードだが4千円とやや高価なのが残念だ。レンズも安くは無いので、出来れば付属して欲しかった。

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外観

パッと見はキヤノンRFレンズでお馴染みのデザインだ。しっかりとしたプラスチック製の外装にゴム製ズームリング、樹脂製コントロールリングを備えている。所有する喜びをかきたてる質感ではないが、RF-Sレンズほどの安っぽさはない。全体的にグレーのマットな塗装が施され、一眼レフ用レンズよりもスレや傷に強くなっている。

側面にはフォーカス/コントロールの切替スイッチと手ぶれ補正スイッチを搭載。AF/MF切替スイッチは無いので、カメラ側で操作する必要がある。ズームリングのロック構造は見当たらない。

ズームリングを操作すると内筒が伸びるタイプのレンズだ。内筒は樹脂製だがガタツキは無い。ほとんど伸びないので、どの焦点距離で固定しても取り回しは良好である。

ハンズオン

400gを切る非常に軽量な広角ズームレンズだ。「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」とほぼ同じサイズ・重量を実現している。さらに「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」を加えて携帯性の高いシステムで15mmから400mmまでをカバーできるのは魅力的だ。EOS Rシステムを始動してから僅か4年で廉価ズーム3本を揃えるのは流石のキヤノンと感じる。

前述した通り、ズーム操作で内筒が伸びるものの大きく伸びることは無い。最長は15mm時で30mmに向かって内筒が手前に戻る。

開放F値

焦点距離によって開放F値が変動するタイプのズームレンズだ。F値が変動する焦点距離は以下の通りである。

  • 15mm F4.5
  • 16mm~21mm:F5.0
  • 22mm~26mm:F5.6
  • 27mm~30mm:F6.3

大部分の焦点距離でF5.0以上の開放F値となる。低照度時はISO感度を上げたり、シャッタースピードを遅くしたり、適正露出を得にくいレンズであることは理解しておきたい。幸いにも光学手ぶれ補正を搭載しているので、ボディ側の補正がなくとも多少のスローシャッターには対応できるようになっている。

前玉・後玉

前玉はフッ素コーティング処理されていないので、メンテナンス性は良くない。水滴や汚れの付着が予想できるシーンではプロテクトフィルターを装着するのがおススメだ。ねじ込み式フィルターは67mmに対応している。15mmの超広角で67mmに抑えられているのは便利であり、前述した24-105mm STMと100-400mm STMと同じフィルター径なのでNDやC-PLを揃えやすい。

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金属製レンズマウントは4本のビスで固定されている。後玉はEOS Rシステムらしく非常に大きい。レンズ交換時などにぶつけて傷をつけないように気を付けたい。マウント部の刻印を見ると、このレンズが台湾製であることが分かる。ちなみに最近の非Lレンズは台湾製が多い。

レンズマウントに防塵防滴処理は施されていない。ニコンZシステムのようなスカートも無いので耐候性は期待しないほうが良いだろう。鏡筒内部の防塵防滴をこの価格帯に期待するのはお門違いだが、せめてレンズマウントの簡易防滴くらいはあると良かった。

フォーカスリング/コントロールリング

レンズ先端にはローレット加工が施された樹脂製コントロールリングを搭載。トルクがほとんど無く、個人的には少し緩いと感じるが滑らかに回転する。リングの機能は側面のスイッチで「フォーカス」「コントロール」を切り替えることが出来る。

フォーカスリング時は操作レスポンスをカメラ側で変更可能だ。ノンリニア・リニア設定が可能で、回転方向も切り替えることが出来る。ただし、ノンリニア時の感度やリニアのストロークを調整することは出来ない。15mm時はノンリニア・リニアどちらでもストロークが短く、30mmで少し長くなる。
コントロールリング時は操作したい機能をカメラ側で設定可能だ。ただし、独立したコントロールリングのようなクリック感が無いので、正直言うと使い辛い。

ズームリング

約70度程度の回転角で操作できる幅広いズームリングを搭載。この価格帯のズームレンズとしては非常に滑らかな操作が可能で、トルクの変化や引っかかりは無い。動画撮影にも使えそうな滑らかさだ。

スイッチ類

左側面にはフォーカス/コントロール切替スイッチと手ぶれ補正スイッチを搭載。触感と抵抗感は程よく、操作で特に不満は感じない。敢えて言えばズームロックがあると良かった。

レンズフード

別売りのレンズフードを手に入れた。キヤノンではお馴染みの樹脂製花形レンズフードだ。ロック構造は無く、内側の内面反射が特に優れているわけでも無いが、これで4千円もするのは納得がいかない。とは言え、逆光の影響を受けやすく、ワーキングディスタンスが短くなりやすいので前玉保護の観点からフードは装着しておきたい。もしも互換性のあるレンズフードがあれば、迷わず安い方を選んだと思う。

装着例

EOS R5に装着した。カメラを手に取った印象としては、やはり24-105mm STMに近い。違和感なく使うことができるだろう。15mm始まりの広角ズームレンズとしては携帯性が良く、気軽に持ち歩くことができるのは強みと感じる。

AF・MF

フォーカススピード

RFレンズでお馴染みのナノUSMでは無く、ステッピングモーター(STM)で動作する。ナノUSMほど電光石火では無いものの、もともとピント移動距離が短い広角レンズで特に不満は感じない。十分に高速で静かな動作だ。

ブリージング

広角側・望遠側どちらもフォーカスブリージングが皆無とは言えないが、全体的に良く抑えられている。実写で悪目立ちすることは無い。

精度

EOS R5・R7・R10に装着してテストしたところ、精度に大きな問題は無く良好なフォーカス精度を維持していた。ピントの再現性も良好だ。ただし、F4.5-6.3の開放F値により夜間や屋内など低照度の撮影環境でAF速度の低下やピントの迷いが発生しやすい。AF補助光などで大きめの開放F値を補う手段を用意したい。

MF

前述した通り15mm側はノンリニアでもストロークが短く少し使い勝手が悪い。30mm側では問題無いものの、基本的にはAFで使うレンズのように感じる。

まとめ

標準ズームレンズと同じ感覚で使うことができる15mm始まりのコンパクトな広角ズームレンズだ。光学性能はこれからチェックしていく予定だが、少なくとも携帯性の観点から真剣に検討する価値ある。防塵防滴には非対応だが、良好な収納性を活かしてショルダーバックやスリングバッグなどにサッとしまうことが出来る。ニコン「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」のような沈胴構造では無いので、鏡筒を伸ばす必要性が無いのもGood。

簡易防滴やレンズフードくらいは同梱して欲しかったが、7万円台の価格設定を考慮すると妥協が必要かもしれない。競合他社を含めてF4ズームは倍、F2.8は3倍以上も高価なレンズである。もしも耐候性などが必要であればF4・F2.8ズームを検討する必要があるが、手ごろな価格の広角ズームをラインアップしているのはキヤノンだけである。

防塵防滴仕様では無いものの、レンズの作りは良好だ。外観や質感に安っぽさは感じられず、ズームリングは動画撮影にも使えそうなほど滑らかに回転する。オートフォーカスは静かで高速、手ぶれ補正も効果的だ。さらに67mmのねじ込み式フィルターソケットは標準ズームや望遠ズームと共有できる便利な仕様である。(売り出し価格の)7万円は気軽に出せる金額ではないかもしれないが、全体的に見て広角ズームのエントリーモデルとしておススメしやすいレンズに仕上がっている。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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