このページでは一眼カメラ用交換レンズ「VILTROX PFU RBMH 85mm F1.8」の情報を収集しています。
更新履歴
- 2021-11-05:キヤノンRFマウントが正式発表されています。
- 2020-08-06:開放絞り値を変更できるファームウェアアップデートが公開された模様。
- 2020-05-14:VILTROXがX-Pro3のボディと干渉すると注意喚起しています。
- 2019-08-08:STM版のソニーEマウント用レンズが登場したようです。
- 2019-06-21:Viltroxの国内取り扱いが始まったので「VILTROX PFU RBMH 85mm F1.8」専用ページを作成しました。現在、フジXマウントのAFレンズとソニーEマウントのMFレンズが存在します。
レンズデータ
レビュー
作例
- Dustin Abbott
- Flickr Group
・Fuji X
・Sony FE
購入早見表
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レンズデータ
関連レンズ
- FE 85mm F1.8
- FE 85mm F1.4 GM
- 85mm F1.4 DG HSM
- AF85mm F1.4 FE
- Batis 1.8/85
- Voigtländer MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical
- IBERIT 75mm F/2.4
- IBERIT 90mm F/2.4
海外の評価
Lesnumeriques
Viltrox PFU RBMH 85 mm F1.8 STM Sony E : une bonne finition et un piqué solide
- アルマイト処理が施された金属製の鏡筒だ。
- 金属製の幅広いフォーカスリングは滑らかに動作する。かなり強めに減衰されているので、一部ユーザーは少し重すぎるかもしれない。
- コントロールパーツはフォーカスリングだけだ。AF/MF切替やFnボタンは存在しない。
- 「RF85mm F1.2L USM」ほどでは無いが、重量のあるレンズだ。ソニー純正やニコンの85mm F1.8より200gほど重い。
- ビルドクオリティと同じく光学性能も驚異的だ。絞り開放からとても良好で肯定的な結果である。絞るとさらに改善し、F8のピークに向けてパフォーマンスが大きく向上する。
- 歪曲収差は1.48%の糸巻き型だ。建築物を撮影するには目立つ収差量だが、後処理で問題なく修正可能である。
- 倍率色収差は良く抑えられている。
- 周辺減光は絞り開放でかなり目立つ。これを解消するにはF2.8まで絞る必要がある。
- 玉ボケは柔らかく玉ねぎボケの兆候は見られないが、ボケの周囲に色収差の影響が見られる。この色収差を解消するためには遥かに高価なレンズを購入するしかない。
- オートフォーカスの駆動音はとても小さく目立たない。しかし、絞り羽根の動作音はかなり目立つ。
この価格帯としては優れたビルドクオリティで見事だが、オートフォーカスが不安定なのは残念だ。AFには一貫性が無く、ミスショットに繋がる可能性がある。その一方、この価格帯としては予想してなかった良好な光学性能である。
長所:高いビルドクオリティ・良好なシャープネス・USBによるファームウェアアップデート
短所:手ぶれ補正なし・少しノイズが絞り羽根・周辺減光・不安定なAF・防塵防滴非対応
Lesnumeriques:Viltrox PFU RBMH 85 mm F1.8 STM Sony E : une bonne finition et un piqué solide
Optical Limits
Viltrox PFU RBMH 85mm f/1.8 STM (Fujifilm X) - Lab Test / Review
- Viltroxはアダプターや照明機材として認知されているが、2018年後半からレンズも造り始めている。
- このレンズはフォーカスモーターを内蔵し、自動絞りやEXIFにも対応している。399ドル/379ユーロで手に入れることが出来る安価なフルサイズミラーレス用のレンズだ。
- 総金属鏡筒のため、ビルドクオリティはとても見事だ。
- 質量は636gと重い。
- インナーフォーカスのためレンズ全長は一定だ。
- ファームウェアアップデートは備わっているMicro-B端子経由で実施する。
- オートフォーカスはXF90mm F2ほど高速では無い。十分静かだが、スポーツ・アクションシーンには適していない。マニュアル操作はとても正確に動作する。
- 歪曲収差は0.3%の非常に小さな糸巻き型だ。
- 周辺減光はフルサイズ用レンズと言うこともあり十分に抑えられている。F1.8では0.9EVと目に付くものの、F2.2で大きく低減し、F2.8以降は無視できる数値だ。
- とてもきちんとした解像特性だ。XF90mm F2のピークに達することは出来ないが、F1.8からとても良好な画質を実現している。
F2.2まで絞ってもあまり改善しないが、F2.8で向上し、F4でフレーム全域が優れた水準に達する。 - 像面湾曲は僅かだ。
- 倍率色収差をきちんと補正している。
- 玉ボケは縁取りがなく、内側はとても滑らかな描写だ。四隅に向かって口径食による変形が見られるが、F2.8まで絞るとかなり改善する。
- 前後のボケはとても滑らかだ。
- 軸上色収差は極めて目立つわけでは無いが、F1.8で色ずれがある。F2.2まで絞ると緩和し、F2.8で僅かとなる。F4以降は解消する。
- 富士フイルムのレンズラインアップの中ではお手頃価格だ。より安いレンズもあるが、MFレンズとなりおススメは出来ない。
富士フイルムユーザーにとって魅力的な中望遠レンズだ。中程度まで絞るとフレーム全域でシャープとなり、他の特性でも弱点らしいものは無い。色収差は僅かでボケはとても滑らかだ。
総金属製の鏡筒は非常にしっかりとしている。オートフォーカスは動体撮影に適しているとは言えないが、ポートレートやストリートフォトには適している。
Viltrox初のレンズとしては驚異的なビルドクオリティと光学設計だ。他の新興レンズメーカーはこの水準に到達するまで数年かかっている。85mm F1.8の設計が難しいとは言えないが、魅力的な価格設定と全体的なバランスを維持しているのは素晴らしい。
XF90mm F2ほど高価なレンズを買えない・買いたくない人にとって最適な候補である。
Optical Limits:Viltrox PFU RBMH 85mm f/1.8 STM (Fujifilm X) - Lab Test / Review
Lenstip
良好な性能
- 85mm F1.8としては非常に重く、サイズが大きく、フィルター径の大きなレンズだ。
- 金属製レンズマウントにはファームウェアを更新するためのUSBポートがある。
- 後玉周辺は反射防止のマットブラックで塗装されている。
- 39mm幅のマニュアルフォーカスリングはバイワイヤ方式で動作する。富士フイルムXマウントの場合は回転速度に依存し、素早く回転すると約90度、ゆっくり回すと倍の回転量となる。ソニーEマウントの場合はさらに回転量が多く、250?260度に達する。
- 解像度
・α7R IIのRAWファイルに基づく。
・良像の基準値は約39-41lpmmだ。
・単焦点レンズで70lpmmを超える可能性がある。
・AF85mm F1.4 FEで76.5lpmm、APO 65mm F2で78.5lpmmだ。
・絞り開放の中央寄贈は53?54lpmmとなり、FE85mm F1.8の46?48lpmmより著しく高い数値だ。F2.8?F4まで絞ると差は小さくなり、ピークの数値は誤差の範囲となる。
・APS-C領域でも絞り開放から実用的な画質であり、FE85mm F1.8を超えている。
・面白いことにフルサイズ端はFE85mm F1.8のほうが良好となり、このレンズは良像を得るためにF4まで絞る必要がある。 - 低分散レンズを使用しているが、軸上色収差の補正は完璧とはいかない。絞り開放付近ではボケの色づきが目に付きやすく、場合によって目障りとなるだろう。このカテゴリではソニーのほうが良好だ。
- 倍率色収差の補正は全体的に良好だ。非常に低い数値を維持し、ソニーと互角だ。
- 球面収差はよく補正され、絞り開放付近ではソニーよりも優れた結果である。
- 85mmは歪曲収差を光学的に補正しやすいレンズだ。その中にあって、このレンズは歪曲収差が少し大きく見える。
- コマ収差について大きな問題は無い。四隅で僅かに変形を確認できるが、大きな収差量とは言えない。ソニーはさらに良好な補正結果となっている。
- 非点収差の平均値は5.0%と良く抑えられている。ソニーの8.6%より良好だ。
- ボケはケチのつけようが無い。滑らかで本当に見栄えが良い。口径食の影響はF3.5まで見られるが、ソニーよりも良好だ。
- 周辺減光はソニーAPS-C領域で全く問題とならないが、フジXマウントでは若干目に付く。ソニーフルサイズ領域における減光は-1.86EVと少なくないが、まだFE85mm F1.8と比べて良好な結果だ。
- 逆光耐性はソニー版で良好となるものの、富士フイルム版でははるかに悪く見える。
- X-T2と組み合わせた時のフォーカス速度はとても高速だ。精度は50-60%と許容範囲である。ソニー版でテストしても同様の結果を得ることが出来た。
長所:良質な金属鏡筒・中央領域でとても良好な画質・APS-C領域で良好な画質・球面収差の問題無し・わずかな倍率色収差・APS-C領域のわずかな周辺減光・とても素晴らしいボケ・きちんとしたコマ収差補正・低非点収差・優れたコストパフォーマンス
短所:フルサイズ四隅の画質・ライバルよりも歪曲収差が大きい・フルサイズで大きな周辺減光・フジXマウント用の逆光耐性
ソニーFE85mm F1.8と比べて…より高解像な中央領域、良好な倍率色収差・非点収差・球面収差補正である一方、四隅の解像性能や軸上色収差・コマ収差の補正はソニーのほうが良好だ。純正レンズよりも安い価格設定できちんとしたクオリティのレンズが手に入るのは歓迎すべきことだ。これからもより良いVILTROXブランドのレンズが投入されることを願っている。
Sony Alpha Blog(Sony E STM)
安価ながら非常に優れたレンズ
- 電子接点付きのMFレンズが登場した後にSTM駆動の本レンズが登場した。このレンズはMFと比べて価格が上がったものの、AFに対応して使い勝手はずっと向上している。
- ビルドクオリティはとても良好だが、少し重い。
- フォーカスリングはきちんと減衰され、MFを使いたい場合でも非常に使いやすい。
- オートフォーカスは非常に高速で静か、大部分のケースで信頼できる。しかしながら、瞳AFはFE85mm F1.8やサムヤンAF85mm F1.4 FEとよりもミスショットが目立つ。AFの信頼性は80%と言ったところだ。ファームウェア1.08でテストしているため、AFの信頼性を向上した現行の1.10では改善しているかもしれない。
- MF版よりも少し軽量で、絞りリングは無くなっている。ビルドクオリティは同様にとても良好だ。
- シャープネス:α7R III
・中央:F1.8でvery good、F2.8-F11でexcellent、F16でvery goodだ。
・四隅:F1.8~F2.8でvery good、F4-F8でexcellent、F11-F16でvery goodだ。
・379ユーロのレンズとしては際立ったパフォーマンスのレンズである。 - 周辺減光はとても強く、F11まで絞って解消する。
- 歪曲収差は目に付くものの、穏やかな糸巻き型だ。
- 色収差は中程度である。
- 逆光耐性はとても良好だ。
- 後ボケはとても柔らかくクリーミーだ。
- 玉ボケはとても素敵な描写で内側の質感も柔らかい。
- 絞ると徐々に9枚絞り羽根の形状となる。
- 発色は優れており、ツアイスやGMのクオリティに到達する。
- ソニーGM比でこのレンズのパフォーマンスは見事なものだ。
ポートレートで素晴らしい結果を得ることができるとても良好なAFレンズだ。ソニー純正やサムヤンほどでは無いが、AF性能は良好だ。幸いにもViltroxの対応は素早く、すでにファームウェアアップデートを発表している。
パフォーマンスはMF版と同じく全体的に優れており、ソニーGMにとても近いものである。
長所:非常に良好?優れたシャープネス・美しい発色・とても心地よい後ボケ・とても良好な玉ボケ・良好な価格設定・非常に良好なビルドクオリティ・電子接点・高速で静かなAF・強めの周辺減光だがボディ内補正対応・良好な逆光耐性
並:80%程度の信頼性があるAF・中程度の色収差
630ユーロのFE85mm F1.8に対し、379ユーロの本レンズはより良好なボケ描写だが、AFはそれ程では無い。価格・AF・ボケの何を重視するかで購入を決めると良いだろう。
Dustin Abbott(Sony E AF)
安価ながら堅実な光学性能
- 外装はツアイスによく似た総金属製の美しい作りだ。
- MF版からフォーカスモーターが追加されているのでレンズは大きくなっている。しかし、どういう訳か軽量化された。これは「軽量素材を使用している」「電子制御によりメカ的要素の省略」が起因しているのだと思われる。
- マニュアルフォーカスは「フォーカスバイワイヤ式」のため、私好みの仕様では無い。しかし、フォーカスリングは幅広く、操作するのが簡単だ。ある程度の抵抗感があり、ピント移動に必要な回転角が大きいので精度の高い操作ができる。
- 電子接点を持つためMF操作時に自動アシストが有効である。絞り制御もカメラ側で操作する。
- インナーフォーカス式のため、フォーカシングによるレンズ全長の変化は無い。
- 面白いことに、MF版は「FE85mm F1.8」として認識していたが、STM版は「Batis 1.8/85」として認識している。プロファイルはBatisのほうが適合しているのでこれは肯定的な変化と言えるだろう。
- レンズマウントにUSB端子を備えており、ファームウェアアップデートに対応している。
- 防塵防滴仕様では無いが、このレンズの価格設定と外装の高級感を考えると妥協できる。
- オートフォーカスは同じくEマウントレンズを作っているサムヤンが苦戦していた分野だ。VILTROXはAF35mm F1.4 FEと同程度である。これは良いことだが、部分的に指摘するポイントもあった。
・フォーカスモードは大部分の状況で高速で静かに動作する。
・α7R IIIとの組み合わせで人と動物の両方で一貫した瞳AFが可能だった。
・絞った際に被写界深度が深くなるとAFの動作が不安定となる。
・AF-Cを利用するとピントが頻繁に前後へ移動する。
・ポートレートレンズとしては優秀だが、風景レンズとしては時々不満が溜まる。 - 周辺減光はF1.8で目立ち、F2で穏やかとなり、F2.8で大きく改善する。
- MF版と比べて画質はほぼ同じだが僅かに良好だ。
- F1.8における四隅の画質は中央と比べて僅かに低下している程度だ。強い周辺減光のほうが厄介である。F2.8まで絞ると中央領域がよりシャープで高コントラストとなる。周辺減光も改善し、フレーム隅もより高いパフォーマンスを得ることが出来る。
- 色再現はとても正確で彩度の高い描写だが僅かに暖色傾向となる。
- 軸上色収差はそれほど目立たないが、F2.2でもやや目に付く。
- 近接時のボケは滑らかで柔らかいが、場合によって小ボケ領域が少し騒がしくなることがある。多くのレンズと同様に口径食の影響を受ける。
- 逆光耐性は並みだ。レンズの価格設定を考えると光学的な欠点は簡単に妥協できる。
FE85mm F1.8・FE85mm F1.4 GM・Batis 1.8/85・AF85mm F1.4 FE・85mm F1.4 DG HSM Art・Loxia 2.4/85、そして今回Viltrox 85mm F1.8 STMが加わった。なんと過去12か月以内にこれらの半分が登場している。Eマウント85mmの選択肢が驚くほど増えている。
そしてViltrox 85mm F1.8 STMはこれら選択肢の中で最も安いレンズ(379ドル)となる。そして安定した光学性能に美しいビルドクオリティを備えている。
長所:美しい外装・優れた瞳AF・高速で静かなAF・自動絞り対応・電子接点あり・とても良好な中央解像・良好な発色・開放の解像・ファームウェアアップデート対応・素晴らしい価格設定
短所:場合によってAF-Cで動作が不安定となる・小さな糸巻き型歪曲・紫と緑の色ずれ・F1.8で大きな周辺減光
Sony Alpha Blog(Sony E MF)
この価格帯では並外れた性能
- Viltroxはマウントアダプターを作っていたメーカーだ。
- 総金属製の外装の印字は刻印されており、ビルドクオリティはとても良好だ。ただし、665gと少し重い。また、ボディにマウントする際はかなりタイトとなっている。
- フォーカスリングは滑らかで素晴らしく、フォーカス操作はとても簡単である。
- 他の中国製レンズと異なり、電子接点を持つためツアイスLoxiaやコシナVoigtländerのように操作が簡単だ。絞り値の制御はカメラ側で1/3段刻みで操作出来る。(Viltrox 20mm F1.8はより高価だが、絞りリング付きの典型的なフルマニュアルレンズだ)
- シャープネス:α7R III
・中央:F1.8 very good,F2.8-F11 excellent,F16 very good
・四隅:F1.8-F2.8 very good,F4-F8 excellent,F11-F16 very good
・265ユーロのフルサイズ用レンズとしては並外れたパフォーマンスだ。 - 周辺減光は1EVと目立ち、F11まで絞らないと完全に解消しない。
- 歪曲収差は穏やかな糸巻き型だ。
- 色収差は逆光で目に付く。
- 逆光耐性は良好だ。
- Lightroom上では「Batis 85mm F1.8」として補正される。周辺減光は良好に補正されるが、歪曲収差は建築物などで少し追加補正が必要となるだろう。
- 後ボケはとても柔らかく夢のようだ。
- 玉ボケはとても素晴らしい。中央は円形だが、大部分の明るい単焦点がそうであるように四隅では口径食の影響で変形する。玉ボケの内側はとても柔らかい描写だ。
- 発色は素晴らしく、GMやZeissに匹敵するクオリティだ。
- 絞りリングが無いので動画撮影では最適とは言えない。
265ユーロのViltrox 85mm F1.8 PFU RMBHは驚くほど優れたレンズであり、見事なポートレートレンズである。
長所:非常に良好-優れたシャープネス・美しい発色・とても心地よく柔らかい後ボケ・とても良好な玉ボケ・非常に低価格・とても良好なビルドクオリティ・電子接点あり・自動絞り対応・周辺減光は目立つがBatis 85mmとして自動補正される・良好な逆光耐性
短所:マニュアルフォーカスで素早い操作には不向き・逆光時の色収差
265ユーロのレンズとしては強くおススメできるものだ。
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