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タムロン「90mm F2.8 1:1」「135mm F3.5 III 1:1」を想定したような特許出願

2023年9月27日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。「90mm F2.8 1:1」「135mm F3.5 III 1:1」を想定したような光学系の実施例をいくつか含んでいます。

概要

  • 【公開番号】P2023134075
  • 【公開日】2023-09-27
  • 【発明の名称】光学系及び撮像装置
  • 【出願日】2022-03-14
  • 【出願人】
    【識別番号】000133227
    【氏名又は名称】株式会社タムロン
  • 【課題】小型軽量であり迅速なオートフォーカスを実現可能な光学系及び撮像装置を提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    従来から、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、一眼レフレックスカメラ、ミラーレス一眼カメラ等の種々の固体撮像素子を用いた撮像装置が普及している。これらの撮像装置の高性能化及び小型化の進展に伴い、その撮像レンズ(光学系)についても一層の高性能化及び小型化が求められており、マクロレンズもその例外ではない。マクロレンズとは、一般に、最大撮像倍率が0.5倍~1倍の撮像レンズをいう。マクロレンズではフォーカシングの際の収差変動、例えば球面収差や像面湾曲の変動を抑えてフォーカス全域にわたり高い光学性能を実現することが特に求められている。
  • 【0004】
    特許文献1には、物体側から順に正負正負正の屈折力配置を採用し、負の屈折力を有する第2レンズ群及び第4レンズ群を光軸方向に移動させることで合焦するようにした光学系が提案されている。当該光学系では第2レンズ群の負の屈折力が強すぎ、倍率色収差補正等のため最終レンズ群である第5レンズ群に正の屈折力を配置する必要がある。そのため、光学系全体を小径化することが困難であり、小型軽量化を図ることが困難であった。
  • 【0006】
    そこで、本発明の課題は、小型軽量であり迅速なオートフォーカスを実現可能な光学系及び撮像装置を提供することにある。

実施例1( - 以降はマクロ時の数値)

  • 焦点距離:92.7000-41.3760
  • F値:2.9100-5.8200
  • 半画角:12.6205-9.0852
  • 像高:21.6330
  • 全長:125.0000
  • バックフォーカス:55.4000-38.5640
  • 撮影倍率:1.0

実施例2

  • 焦点距離:87.7998-38.9769
  • F値:2.9100-5.8200
  • 半画角:13.7621-8.2081
  • 像高:21.63330
  • 全長:145.2807
  • バックフォーカス:22.8285
  • 撮影倍率:1.0

実施例3

  • 焦点距離:135.8005-47.1851
  • F値:3.5181-7.0000
  • 半画角:8.6054-5.6374
  • 像高:21.63330
  • 全長:124.0000
  • バックフォーカス:62.0716-43.4115
  • 撮影倍率:1.0

マクロレンズでは定番の90mm F2.8に加え、135mm F3.5の望遠マクロレンズに関する実施例も含まれています。リアフォーカスで二つのレンズ群をそれぞれ動かす90mm・135mmと、インナーフォーカスの90mmに関する実施例あり。これまで様々なマクロレンズの特許を出願しているタムロンですが、リアフォーカス式の光学系は珍しいですね。

タムロンが商品化前の光学系を特許出願で公開することは珍しく、今回の光学系にしても研究・開発の段階で廃案となった可能性が高そう。あまり期待しないほうが良いでしょう(ちなみに過去にも数多くのマクロレンズに関する特許出願があります)ただし、135mm F3.5の等倍マクロレンズに関する光学系は初めて見ました。90mmや100mmよりも焦点距離が少し長く、これはこれで使いやすそうな画角のマクロレンズとなりそうです。

タムロン Di III レンズ一覧

フルサイズ ズーム

フルサイズ 単焦点

APS-C

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