2022年4月8日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。ジンバルやドローンへの搭載を意識した、コンパクトで重心が安定しているインナーズームタイプの「28-75mm F4」に関する光学系のようですね。
概要
- 【公開番号】特開2022-55483
・類似特許:特開2022-55485
・類似特許:特開2022-55484- 【発明の名称】ズームレンズ及び撮像装置
- 【出願日】2020-09-29
- 【出願人】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン- 【課題】重心位置の変動の小さいコンパクトなズームレンズ及び撮像装置を提供する。
- 【0002】
デジタルカメラの高画質への要望から撮像素子の大型化やミラーレスカメラなどによるショートフランジバック化が進む中、光学系の小型化が求められてきている。また、ドローン等の移動体に搭載するカメラも普及してきており、移動時でも安定した撮影を実現するために、ズーム時に重心位置の変動の少ないズームレンズが求められてきている。実施例1
- 焦点距離:28.8419-72.7392
- F値:4.1128-4.1053
- 半画角:37.8908-15.9258
- 像高:20.2060-21.6330
- 全長:130.000
フルサイズミラーレスでは珍しいインナーズーム型のF4標準ズームに関する光学系ですね。コンパクトで重心が安定しているので、ドローンやジンバルなどの搭載を想定した動画向けのレンズに見えます。広角側の歪曲収差が極端に残っているので、カメラ側でのリアルタイムな自動補正を前提した互換性のあるフルサイズミラーレス向け。つまりEマウントを想定したものと思われます。
これが実現するかどうか今のところ不明ですが、タムロンが動画撮影を意識しているのは間違い無さそう。ここ最近のレンズはフォーカスブリージングが抑えられ、動画撮影で便利なA-Bフォーカス機能・リニアフォーカスリングなどを実装しています。今後は機能面のみならず、動画撮影のニーズに合わせた光学系も提案していくのかもしれませんね。
参考:タムロンDi IIIシリーズ一覧
フルサイズ ズーム
- 14-150mm F/3.5-5.8 Di III
- 18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC
- 17-28mm F/2.8 Di III RXD
- 17-50mm F/4 Di III VXD
- 20-40mm F/2.8 Di III VXD
- 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2
- 28-75mm F/2.8 Di III RXD
- 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
- 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD
- 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2
- 70-180mm F/2.8 Di III VXD
- 70-300mm F4.5-6.3 Di III RXD
- 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD
- 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD
フルサイズ 単焦点
APS-C
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