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タムロン「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD」バランス良好で使って楽しい超望遠

IMAGING RESOURCEがタムロン「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD」のレビューを公開。性能・サイズ・価格のバランスが良く、使って楽しい超望遠ズームレンズであると評価しています。

IMAGING RESOURCE:Tamron 150-500mm f/5-6.7 Di III VC VXD Field Test: Zoom lens delivers impressive performance and value

レンズの紹介:

  • 2021年の初め頃にタムロンはミラーレス用の超望遠ズームレンズを発表した。このレンズは超望遠ズームとしては驚くほどコンパクトで、掲揚なデザインだ。
  • このレンズを実際に使う機会に恵まれ、使用している間は光学性能とAFに絶えず感銘を受けた。
  • 絞り開放が少し大きいので、十分な光があれば多くの状況でうまく機能するレンズだ。

ビルドクオリティ:

  • 外装は最近のタムロンレンズと同じ仕上がりだ。黒を基調としたサテン仕上げで、隆起したズームリングとフォーカスリングを搭載している。
  • さらにアルカスイス互換のクランプに対応した三脚座と、新設計のスイッチを搭載している。
  • レンズフードの全面はゴムでコーティングされており、先端を何かにぶつけた際に破損する可能性を抑えている。
  • 三脚座はとても頑丈で、三脚リングにはストラップ用の孔がある。

携帯性:

  • 超望遠ズームレンズとしては適度にコンパクトで、α7R IVとの相性も良好だ。
  • 500mmまでズームすると少しフロントヘビーと感じる。
  • 150mm時の全長は209.6mmだが、300mmまでズームした際は282mmまで伸びる。

操作性:

  • 側面にはAFリミッター、AF/MF、VC、VCモードの4種類のスイッチを搭載している。
  • ズームリングには150、200、250、300、400、500mmの印字がある。150mmから500mmまでのストロークは75度しかないので、素早く操作することが可能だ。
  • ズームリングにはフレックスズームロック機構に対応しており、任意の焦点距離で素早くズームリングを固定可能だ。

オートフォーカス:

  • スポーツ写真を撮る機会はなかったが、野鳥撮影で使った感触からすると日中ならうまくいくと思う。
  • VXD駆動のオートフォーカスは応答性が高く、高速で正確だ。
  • 特に500mmでのAF速度に感銘を受けた。私が使った中で最速ではないが、それでも高速なレンズである。
  • α7R IVとの組み合わせで追従性脳も非常に良好だ。
  • 望遠ズームとしては印象的な最短撮影距離を実現している。

マニュアルフォーカス:

手ぶれ補正:

  • 光学手振れ補正を搭載している。
  • 3つのVCモードに加え、VCを完全にオフにすることも可能だ。

解像性能:

  • 複雑な光学設計によりズームレンジ全域で見事な画質だ。
  • 150mmはF5から全体的にシャープである。F5.6やF8よりも少しソフトだが、全体的に使い勝手の良い見事な結果だ。F5.6まで絞るとディテールは少し良好となり、細部のディテールに違いをもたらすことが出来る。コントラストや発色も少し良好だ。フレーム隅の性能も見事である。
  • 300mmの絞り開放から良好なシャープネスだ。150mmで言及したこととほぼ同じである。
  • 500mmの絞り開放でも中央は良好で、収差も良好に補正されている。ただし、フレーム端の隅は150mmや300mmよりもかなりソフトとなる。500mmにおいて隅のシャープネスは大した問題ではないかもしれない。
  • 500mmの隅はF8まで絞ってもソフトなままだ。ただし、シャープネスは少し向上する。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 明るいレンズでは無いが、強力なシャープネスと、状況に応じて適切なボケ味を得ることができる。被写体に近づけば、良好な近接撮影距離も手伝って、背景が柔らかく心地よいボケとなり被写体をうまく分離することができる。
  • ボケ描写には輪線ボケも見られるが、描写はかなり良好だ。

色収差:

  • 記載なし。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 記載なし。

周辺減光:

  • 記載なし。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 記載なし。

作例集

総評

とても手ごろな価格ながらハイエンドのパフォーマンスを得ることが出来るレンズだ。1400ドルは安価ではないが、超望遠ズームレンズのカテゴリではお得な領域である。

このレンズには多くの魅力がある。その中でも特に優れているのは汎用性だ。クローズアップ、野生動物、スポーツ、風景など、さまざまな用途に使用できる。ポートレート撮影にも使えると思うが、絞り値の範囲からすると、ちょっと無理かもしれない。

しかし、すべての望遠シーンに対応できるわけでは無い。本レンズの開放F値は、いずれの焦点距離においても決して明るいものではなく、特に500mmではF6.7にまで低下する。このため、光量の少ない場所での撮影や、高速シャッターを切る場合には使い勝手が悪く、野生動物やスポーツの撮影には必ずしも適していない。このレンズは明るい場所で最も効果を発揮する。
とはいえ、最新イメージセンサーの高ISO性能がどんどん向上しているので、明るいレンズである必要性はある程度軽減されている。加えて、低照度でもオートフォーカス性能は素晴らしく、VCは低照度時に役立つと思う。

決して小さいレンズでは無いが、長時間持ち歩くのに十分なサイズだ。手持ちでも違和感のないレンズである。また、中型から大型のカメラバッグにもすっぽりと収まるサイズだ。
全体的にこのレンズを使った撮影は楽しい経験となる。多様なシチュエーションでうまく機能する。見事なシャープネスと高速オートフォーカスは、ソニーユーザーにとって素晴らしい選択肢となるだろう。

長所と欠点を並べると、好きなところがたくさんあり、欠点はほとんど無い。
ソニー100-400mmGMと比べて1000ドル安く、そして望遠端が100mm長い。また、「200-600mmG」よりも600ドル安く、はるかに軽量でコンパクトだ。ソニー用の超望遠ズームレンズの中では性能、価格、サイズのバランスを見事にとっている。ソニーGMレンズのような明るい絞りやエキゾチックな単焦点レンズが必要でなければ、タムロンレンズを選ぶのは間違いではないだろう。使っていて本当に楽しい、優れたレンズだと思う。

  • 長所
    ・防塵防滴
    ・フレックスズームロック
    ・優れたビルドクオリティ
    ・軽量
    ・見事なシャープネス
    ・高速AF
    ・接写性能
    ・機能的なVC
    ・手ごろな価格
  • 短所
    ・開放F値
    ・四隅の性能

とのこと。
抜群の光学性能では無さそうですが、全体的にバランスよくまとまった超望遠ズームレンズのようですね。特に明るい日中であれば使い勝手が良さそうです。ズームレンジ全域で高い撮影倍率を備えているのも地味に嬉しいポイント。
私も発売日からα7R IVと組み合わせて使用していますが、確かに使いやすいレンズです。シグマの100-400mm F5-6.3に500mm F6.7を追加して少し重くしたような印象。全体的な作りはしっかりとしており、フレキシブルロックや三脚座が同梱しているのがGood。
ボケの評価は個人差があると思いますが、個人的には柔らかくて綺麗なボケと感じています。Flickrの専用ページが既に開設されており、70点ほどのユーザー投稿を確認することが出来ます。

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