20-40mm F/2.8 Di III VXDは風変りだが日常の撮影に適した優れたレンズ

Digital Camera Worldがタムロン「20-40mm F/2.8 Di III VXD」のレビューを公開。F2.8ズームとしては小型軽量で、優れた光学性能を備えたレンズと評価しています。

Digital Camera World：Tamron 20-40mm F2.8 Di III VXD review

（基本的なスペックなどの紹介は割愛しています）

外観・構造：

小型軽量だが、しっかりとした作りで頑丈なレンズだ。

簡易防滴に加えて、レンズ前面はフッ素コーティング処理が施されている。

レンズマウントは金属製だ。

カスタマイズとファームウェア更新用のUSB-Cポートを搭載している。

携帯性：

F2.8ズームにも関わらず、このレンズは小型軽量だ。

40mmから20mmへズームアウトすると内筒が少し伸びる。

ズーム操作による重心の変化はほとんどない。

操作性：

フォーカスリングは滑らかに回転して高精度で動作する。

レンズのコントロールはズームとフォーカスのみだ。

AFLボタンや絞りリングなどは備えていない。

フォーカス：

VXD駆動のAFは高速かつ無音で一貫して正確に動作する。

最短撮影距離は0.17-0.29mと短い。

手ぶれ補正：

光学手振れ補正は非搭載だ。

初代のα7シリーズやAPS-Cボディでは手振れを補正することができない。

解像性能：

高解像センサーにも耐用できる十分な中央解像性能だ。

ズーム全域で全体的に良好な性能だが、40mmのみフレーム隅の低下が目に付く。この場合はF5.6まで絞ると改善する。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

接写時のボケは心地よよく滑らかだ。

色収差：

ズーム全域で無視できる程度に抑えられている。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

無補正の場合は目立つが、それでも最近のレンズとしては抑えられている。

20mmは少し目立つ樽型だ。

24mmは目立たず、28mmでほぼゼロだ。

40mmは糸巻き型となる。

周辺減光：

記載なし。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

記載なし。

総評

小型軽量、高画質で汎用性の高いズーム域を備えたレンズだ。静止画撮影に使えるほか、F2.8固定の開放F値や広い画角はVlogにも適している。全体的に見て、おススメしやすいレンズに仕上がっている。

長所：
・20mm始まり
・F2.8
・小型軽量

短所：
・40mm止まり
・手振れ補正なし
・コントロールポイントが少ない

とのこと。
広角20mmから標準40mmまでをカバーした珍しいズームレンズですね。最近はこの種のズームが増えてきていますが、それでもF2.8を利用できるレンズは少ない。広角ズーム・標準ズームと比べるとどっちつかずなズーム域ですが、超広角や中望遠を妥協できるのであれば便利と感じるかもしれません。個人的にも風景からカジュアルな行楽写真まで様々な状況で活用できるレンズと考えています。

フレーム隅がややソフト（絞れば改善する）と指摘するレビューもあり、Digital Camera Worldも望遠側の隅は性能が低下すると言及しています。ただし、20mmから28mmまでは良好な性能を維持しているので、望遠側を使う場合、そして均質性を重視する場合のみ2段ほど絞ったほうが良いようです。

私もα7R VやR IVなどに装着して使用。F2.8ズームとしては小型軽量で、日常の撮影で重宝しています。20mmは確かにフレーム隅まで非常に良好な解像性能を発揮していますが、望遠側へズームすると隅に向かって画質が低下する傾向が見られます。絞れば改善するので過度に心配する必要はなく、風景撮影などではF5.6-F8あたりを使うのがおススメ。

タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD 最新情報まとめ

20-40mm F/2.8 Di III VXD
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レンズの仕様

レンズの仕様
発売日	2022年10月27日	初値	87,120円
マウント	E	最短撮影距離	0.17-0.29m
フォーマット	35mm	最大撮影倍率	1:3.8-1:5.1
焦点距離	20-40mm	フィルター径	67mm
レンズ構成	11群12枚	手ぶれ補正	-
開放絞り	F2.8	テレコン	-
最小絞り	F22	コーティング	BBAR-G2
絞り羽根	9枚
サイズ・重量など
サイズ	φ74.4×86.5mm	防塵防滴	簡易防滴
重量	365g	AF	VXD
その他	USB-Cポート
付属品
レンズフード