PhotographyBlogがタムロン「20-40mm F/2.8 Di III VXD」のレビューを公開。ズーム全域で非常にシャープで、小型軽量なF2.8ズームと高く評価しています。
PhotographyBlog:Tamron 20-40mm F/2.8 Di III VXD Review
(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)
外観・構造:
- 他のタムロンレンズと同じく良好なビルドクオリティだ。
- 大部分はプラスチック製だが、手に取ると十分にしっかりとしたクオリティであることが分かる。
- 外装は光沢のあるブラック塗装で傷や指紋に強い。
- レンズマウントは金属製だ。
- 簡易防滴構造である。
- USB-Cポート経由でレンズのファームウェアアップデートやカスタマイズに対応している。
- USB-Cポートはカバー無しで防塵防滴とタムロンは主張している。
- 設計は日本、製造はベトナムだ。
- プラスチック製のレンズフードのみ付属する。
携帯性:
- 重量は365g、全長8.6cmと小型軽量なレンズだ。
- ズーム操作でレンズが伸縮する。40mmで最も短く、20mmで最も長くなる。
操作性:
- フォーカスリングはとても狭い。AF/MFスイッチがないのでカメラ側で切り替える必要がある。回転操作は緩く感じる。
- ズームリングは滑らかに回転する。
- フォーカスリングの回転方向や応答性はカスタマイズ可能だ。
フォーカス:
- VXD駆動のAFは高速かつ静かに動作する。
- α7R IVとの組み合わせで非常に高速だ。
手ぶれ補正:
- 光学手振れ補正は非搭載だ。
解像性能:
- 20mmの中央はF2.8からF11まで非常に良好だ。フレーム端は中央ほどではなく、F4からF11で最もシャープとなる。
- 24mmの中央はF2.8からF11まで非常に良好だ。フレーム端は中央ほどではなく、F4からF11で最もシャープとなる。
- 28mmの中央はF2.8からF11まで非常に良好だ。フレーム端は中央ほどではなく、F4からF11で最もシャープとなる。
- 35mmのの中央はF2.8からF11まで非常に良好だ。フレーム端は中央ほどではなく、F4からF11で最もシャープとなる。
- 40mmの中央はF2.8からF11まで非常に良好だ。フレーム端は中央ほどではなく、F4からF11で最もシャープとなる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 魅力的な描写だ。
色収差:
- コントラストの高い領域でのみ発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 20mmで目立つ樽型歪曲がある。
- 40mmで目立つ糸巻き型歪曲がある。
周辺減光:
- 絞り開放の隅で目立つ周辺減光が発生する。
- 完全に抑えるには少なくとも3段は絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 絞ると素敵な光条が発生する。
- 太陽をフレームに入れてもフレアは抑えられている。
総評
ズーム全域、フレーム全体でシャープなレンズだ。我々の見解としては、広角/標準 F2.8ズームを置き換えるのに十分すぎるほど優れている。良好な画質、非の打ち所がないパフォーマンス、堅実なビルドクオリティ、十分な機能、そして魅力的な価格設定を実現している個性的なレンズだ。
とのこと。
広角20mmから標準40mmまでをカバーした珍しいズームレンズですね。広角ズーム・標準ズームと比べるとどっちつかずなズーム域ですが、超広角や中望遠を妥協できるのであれば便利なズーム域をカバーしたレンズを感じるかもしれません。個人的にも風景からカジュアルな行楽写真まで様々な状況で活用できるレンズと考えています。
フレーム隅がややソフト(絞れば改善する)と指摘するレビューも散見しますが、PhotographyBlogは特に欠点と感じていない模様。しかし、PhotographyBlogの解像テスト作例を見る限りでは、中央と隅に画質差があるように見えます。全体の均質性を高めるためにはF5.6くらいまで絞ったほうが良いかもしれません。
私もα7R VやR IVなどに装着して使用しています。20mmは確かにフレーム隅まで非常に良好な解像性能を発揮していますが、望遠側へズームすると隅に向かって画質が低下する傾向が見られます。絞れば改善するので過度に心配する必要はありません。風景撮影などではF5.6-F8あたりを使うのがおススメ。
タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD 最新情報まとめ
20-40mm F/2.8 Di III VXD | |||
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レンズの仕様
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2022年10月27日 | 初値 | 87,120円 |
マウント | E | 最短撮影距離 | 0.17-0.29m |
フォーマット | 35mm | 最大撮影倍率 | 1:3.8-1:5.1 |
焦点距離 | 20-40mm | フィルター径 | 67mm |
レンズ構成 | 11群12枚 | 手ぶれ補正 | - |
開放絞り | F2.8 | テレコン | - |
最小絞り | F22 | コーティング | BBAR-G2 |
絞り羽根 | 9枚 | ||
サイズ・重量など | |||
サイズ | φ74.4×86.5mm | 防塵防滴 | 簡易防滴 |
重量 | 365g | AF | VXD |
その他 | USB-Cポート | ||
付属品 | |||
レンズフード |
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