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シグマ 24mm F2 DG DN は隅から隅まで一貫性の高いシャープネス

Sony Alpha Blogがシグマ「24mm F2 DG DN | Contemporary」のレビューを公開。逆光耐性が平凡で、歪曲収差が目立つと指摘しつつも、一貫性のある解像性能や滑らかなボケ描写について評価しています。

Sony Alpha Blog:Sigma 24mm F2 DG DN

レンズの紹介:

  • 高品質なコンパクトレンズ群 Iシリーズのひとつだ。このレンズを含めて6本のIシリーズが存在する。

ビルドクオリティ:

  • 総金属製の完璧なビルドクオリティのレンズだ。金属製レンズフードを含めて、ビルドクオリティはシグマArtシリーズやソニーGMシリーズよりも高く、ツアイスやフォクトレンダーと同じように感じられる。
  • レンズには2種類のキャップが付属している。マグネティックキャップは金属製の綺麗なキャップだが、フード装着時は脱着が不可能となる。

携帯性:

  • サイズが小さいのでジンバルに最適だ。

操作性:

  • 絞りリングを搭載しており、Aポジションでカメラ側での操作も可能だ。Aモードへの移行時は強い抵抗感があるので誤操作の心配はない。
  • 残念ながらArtシリーズのような絞りリングのクリックレスへの切替機能は無い。

オートフォーカス:

  • 静止画・動画どちらでも高速かつ正確で静かに動作する。
  • 瞳AFは完全に機能している。
  • フォーカスブリージングは目に見える。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • α7R IVの6100万画素センサーでテストした。
  • 絞り開放から非常に良好で、2段絞ると急速に改善する。
  • 隅も中央から少し低下するだけで、非常に良好な性能を示している。
  • コンパクトな24mm F1.8は隅の性能が低下しがちなので、この結果は素晴らしい。
  • ルポルタージュやストリートスナップならばF5.6が最適だ。
  • ポートレートでは絞り開放から中央が非常に良好だ。
  • 遠景でも中央は絞り開放から優れており、隅も非常に良好だ。F5.6まで絞ると全体的に抜群の結果を得ることが出来る。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • F2の絞り値と接写性能で素晴らしいボケを得ることが可能だ。
  • 玉ボケは非常に良好である。全ての絞り値で円形だ。
  • コントラストはとても良好である。
  • 後ボケは良好で非常に柔らかい。
  • 発色はとても良好で自然な描写である。

色収差:

  • 色収差は比較的目立つ。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 歪曲はとても目立つので補正必須だ。

周辺減光:

  • F2では周辺減光が見られるものの、F2.8で急速に改善する。

コマ収差:

  • コマ収差はとても少なく、天体撮影に適している。

逆光耐性:

  • 逆光耐性は平凡で、太陽があるとフレアとハロが発生する。
  • 光条は素晴らしい描写だ。

競合レンズ

  • 似たようなスペックでサムヤン「AF 24mm F1.8 FE」とVILTROX「VILTROX AF 24mm F1.8」が存在する。
  • 同クラスの中ではシグマが最も重い。しかしビルドクオリティは最高だ。
  • AFはシグマとソニーF2.5 Gが最高だ。
  • シャープネスはシグマが一貫した性能を備えている。サムヤンよりも遥かに良く、ソニーよりも少し良好だ。VILTROXはシグマより全体的に2グレード低い。
  • ボケはF1.8の絞り値が役に立つ。VILTROXは最短撮影距離が長いので不利だ。タムロンやソニーF2.5 Gは接写性能が高い。
  • 歪曲収差やシグマとタムロンが最も悪い。
  • 色収差は同クラスで一般的であり、シグマのレンズの補正能力は平凡だ。
  • 光条はタムロンF2.8 Di IIIが最高だ。
  • F2.8まで絞ると、シグマのレンズが最も周辺減光がすくない。
  • 逆光耐性はシグマが最悪だ。

全体的に優れたシャープネスと滑らかな後ボケ、とても良好な発色と玉ボケを備えた一貫性のあるレンズだ。弱点は平凡な逆光耐性と歪曲収差である。価格はサムヤンよりも高いが、品質を考慮すると妥当なところである。

作例集

総評

シグマに期待していたレンズだ。全体的に優れた結果であり、フレーム全体で良好なシャープネス、優れたビルドクオリティとエルゴノミクス、とても良好な後ボケや玉ボケ、コマ収差の良好な補正状態、手ごろな価格設定を実現している。欠点は歪曲収差が目立つことと逆光耐性が平凡なことのみだ。

2400万画素から6100万画素まで非常に良好な結果を期待できる。強くおススメできるレンズだ。最高の24mmを求めているのであれば、2倍高価なFE 24mm F1.4 GMを検討する必要がある。

  • 長所
    ・優れたビルドクオリティ
    ・F4で抜群のシャープネス
    ・隅から隅まで一貫したシャープネス
    ・F2のレンズとしては小型
    ・絞りリング
    ・防塵防滴
    ・滑らかな後ボケ
    ・とても良好なコントラスト
    ・とても良好な玉ボケ
    ・コマ収差の良好な補正
    ・F2.8で解消する周辺減光
    ・とても良好な発色
    ・優れたAF
  • 平凡
    ・重量
    ・色収差
    ・フォーカスブリージング
    ・クリックレス絞りに非対応
    ・光条
    ・最短撮影距離
  • 短所
    ・強い歪曲収差
    ・逆光耐性

とのこと。
逆光耐性や歪曲収差が弱点となるものの、歪曲収差は自動補正で修正可能。逆光のみ気を付けて使えば大きな問題は無さそうですね。解像性能はとても良好で、AFも優れている模様。コマ収差を良好に補正しているのは朗報。

SABはFlickrにてこのレンズの作例をオリジナルデータで公開しています。実際に作例を確認してみると、確かに逆光ではゴーストやフレアが問題となりそう。光源を直接フレームに入れなければ問題無いようにも見えますが、画角の広いレンズなので注意が必要かもしれません。また、一部の作例は歪曲収差の補正オンオフで見比べることができるようになっています。これを見る限りでは、場合によって歪曲収差の補正が必須に見えます。
ボケは広角レンズとしては確かに滑らかで綺麗。特に接写時のボケがなかなか良いですねえ。ピント面は接写でも遠景でもシャープなので使い勝手が良さそう。コマ収差補正に関する評価は高いものの公開されている作例でそれを確認することは出来ません。この辺りは他のレビューサイトの作例もチェックしてみたいところ。

シグマ 24mm F2 DG DN | Contemporary 交換レンズデータベース

24mm F2 DG DN Leica L
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