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シグマ 90mm F2.8 DG DNは小型軽量ながら驚くほど良好なレンズ

Sony Alpha Blogがシグマ「90mm F2.8 DG DN | Contemporary」のレビューを公開。小型軽量ながら隅まで一貫した解像性能に驚き、大部分の状況でボケは綺麗と高く評価しています。AFはSLE85F18と同程度とのこと。

Sony Alpha Blog:Sigma 90mm F2.8 DG DN

レンズの紹介:

  • 高品質なコンパクトレンズ群 Iシリーズのひとつだ。このレンズを含めて6本のIシリーズが存在する。

ビルドクオリティ:

  • 総金属製の完璧なビルドクオリティのレンズだ。金属製レンズフードを含めて、ビルドクオリティはシグマArtシリーズやソニーGMシリーズよりも高く、ツアイスやフォクトレンダーと同じように感じられる。
  • レンズには2種類のキャップが付属している。マグネティックキャップは金属製の綺麗なキャップだが、フード装着時は脱着が不可能となる。

携帯性:

  • サイズが小さいのでジンバルに最適だ。

操作性:

  • 絞りリングを搭載しており、Aポジションでカメラ側での操作も可能だ。Aモードへの移行時は強い抵抗感があるので誤操作の心配はない。
  • 残念ながらArtシリーズのような絞りリングのクリックレスへの切替機能は無い。

オートフォーカス:

  • 静止画・動画どちらでも高速かつ正確で静かに動作する。
  • 瞳AFは完全に機能している。
  • フォーカスブリージングは小さい。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • α7R IVの6100万画素センサーでテストした。
  • 絞り開放から全体的にとても良好だ。F4まで絞ると優れた結果となり、F5.6で際立った性能を示している。
  • このようなコンパクトレンズとしては、隅のパフォーマンスが驚くほど良好である。
  • ピークの性能は105mmマクロや85mm F1.4のほうが優れているが、レンズサイズは考慮する必要がある。
  • 2400万画素?4200万画素のカメラならばF2.8から優れた結果を得ることが出来る。
  • 遠景でのテストはラボテストと同様の結果だ。全体的にF2.8から非常に良好で、F5.6で最適な結果を得ることが出来る。遠景の隅は中央よりも少し劣って見える。
  • ポートレートではF2.8から非常に良好だが、最適な結果を得るにはF4まで絞ると良いだろう。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 90mmの焦点距離と短い撮影距離のおかげで素晴らしいボケを作り出すことが可能だ。
  • 玉ボケは非常に良好だ。F2.8?F4で十分丸いが、F5.6で絞り羽根の形状が見え始める。
  • 大部分の状況で後ボケはとても良好だ。しかし、背景が騒がしいと少し硬調となる可能性がある。
  • 発色は自然で良好だ。

色収差:

  • 逆光時でも色収差はとても少ないが、いくらか軸上色収差が見られる。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 非常に目立つので後処理が必要だ。

周辺減光:

  • F2.8でとても目立つ。
  • 絞るとゆっくりと減少し、F11で解消する。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 逆光耐性はとても良好だ。
  • 光条は良好に見える。

競合レンズ

  • AFレンズで競合するレンズは存在しない。
  • 同クラスの中では小型軽量で最短撮影距離の短さが強みとなる。
  • ビルドクオリティはFE 85mm F1.8よりも遥かに良好だ。
  • Loxia 2.4/85が同程度かと思いきや、Loxiaのほうが遥かに長くて重い。
  • AF性能はFE 85mm F1.8と同等だ。
  • シャープネスは105mm F2.8 DG DNのほうが優れている。ポートレートレンズとしては85mm F1.4 DG DNが優れている。ただし、2400万画素のカメラでは違いが分からないと思う。
  • ボケや発色は105mm F2.8 DG DNや85mm F1.4 DG DNには敵わない。
  • 色収差の補正状態は最高水準だ。
  • 歪曲収差や周辺減光はコンパクトレンズらしく補正に依存している。

撮り歩きたい人にとって最適な中望遠レンズだ。2400万画素?4200万画素のカメラに最適である。α1やα7R IVでセンサー解像度を有効活用したい場合は105mm F2.8 DG DNや85mm F1.4 DG DNを検討すべきだろう。

作例集

総評

Eマウントレンズのラインアップにおける隙間を埋める非常に良好な小型軽量ポートレートレンズだ。中望遠レンズの中では最も小型軽量ながら、シャープネスやボケが非常に良好な結果である。さらにビルドクオリティは良好で、エルゴノミクスも優れている。トラベル・ストリートなどの写真やα7Cなどのカメラに適したレンズである。

  • 長所
    ・優れたビルドクオリティ
    ・F5.6まで絞るとα7R IVでも優れたシャープネス
    ・2400万画素なら絞り開放から優れた結果となる。
    ・中央から隅まで一貫したパフォーマンス
    ・小型軽量
    ・絞りリング
    ・最短撮影距離が短い
    ・防塵防滴
    ・滑らかな後ボケ
    ・良好な玉ボケ
    ・動画での良好な描写
    ・非常に良好なAF
    ・低色収差
    ・とても良好な逆光耐性
    ・良好な光条
    ・フォーカスブリージングが良く抑えられている
    ・リーズナブルな価格設定
  • 平凡
    ・周辺減光が大きい
    ・歪曲が大きい
    ・クリックレスの絞りリングに出来ない
    ・マグネティックキャップの相性
    ・F2.8
  • 短所
    ・特に無し

とのこと。
中望遠レンズとしては非常にコンパクトで軽量なシグマ製の単焦点レンズですね。Contemporaryラインの「Iシリーズ」らしく、小型軽量ながら総金属製の高いビルドクオリティと妥協の無い光学性能が特徴的。価格設定は決して安くは無いものの、手が届かないほど高価でもありません。

SABの評価はとても良好。最高の性能を求めるとArtシリーズとなるようですが、レンズサイズを重視する場合は面白い選択肢となる模様。ただし歪曲収差や周辺減光はデジタル補正前提となっているので、レンズプロファイルが無い現像方法では気難しい一面を感じるかもしれません。同様に、口径食も大きいので隅のボケには気を付けたほうが良さそうです。

シグマ 90mm F2.8 DG DN | Contemporary 交換レンズデータベース

90mm F2.8 DG DN Leica L
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90mm F2.8 DG DN Sony E
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