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AF 24-70mm F2.8 FEは手ごろな価格で十分な性能のレンズ

ePHOTOzineがサムヤン「AF 24-70mm F2.8 FE」のレビューを公開。絞り開放付近の周辺解像が低いと指摘しつつ、柔らかいボケや無段階絞りとして使えるコントロールリングなどを評価しています。

ePHOTOzine:Samyang AF 24-70mm F/2.8 FE Lens Review

外観・構造:

  • サムヤン50周年を記念して登場したソニーEマウント用のズームレンズだ。
  • 防塵防滴仕様である。
  • 付属のレンズフードは本体にしっかりと固定できる。
  • フィルター径は82mmだ。
  • Lens Stationを使用することでレンズのファームウェアアップデートが可能である。
  • レンズ構成は14群17枚で、2枚の非球面レンズと1枚の両面非球面レンズ、3枚の高屈折レンズ、3枚のEDレンズを使用している。
  • レンズマウントは金属製だ。

携帯性:

  • フードやキャップ無しで1027gと重いレンズである。

操作性:

  • カスタムモードスイッチでフォーカスリングの機能を切り替えることが出来る。モード2に設定することで絞りリングとして使うことができ、無段階で静かな絞り操作が可能だ。
  • 幅広いズームリングは良好なグリップだが非常に重い。唯一の欠点だ。
  • パーフォーカルレンズのため、ズーム操作でピント位置が変化することはない。

フォーカス:

  • 興味深いことにパーフォーカルレンズと言われている。大部分のズームレンズはバリフォーカルだ。
    (訳注:パーフォーカルとはズーム操作でピント位置が変化しないことを指しています。バリフォーカルはその逆。)
  • 最短撮影距離は0.35m、最大撮影倍率は0.27倍である。
  • 超音波モーターでAFは高速だ。
    (訳注:たしかステッピングモーターだったはず)

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • 24mm:
    ・中央:絞り開放から優れた性能だ。
    ・端:F4から非常に良好な性能だ。
  • 35mm:
    ・中央:絞り開放から優れた性能だ。
    ・端:F5.6まで絞ると非常に良好だ。
  • 50mm:
    ・中央:絞り開放から優れた性能だ。
    ・端:F5.6まで絞ると良好、F8まで絞ると非常に良好だ。
  • 70mm:
    ・中央:F4まで絞ると非常に良好だ。
    ・端:F5.6まで絞ると良好、F11まで絞ると非常に良好だ。
  • 全体的に中央は許容範囲内だが、周辺部の画質が出遅れている。十分なシャープネスを得るにはF5.6以降まで絞る必要がある。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 滑らかで心地よいボケだ。

色収差:

  • 中央は良好だが、フレーム端にかなり目立つ色収差が発生する。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 24mmで目立つ樽型歪曲が発生する。
  • 35mmでほとんど目立たない糸巻き型だ。
  • 50mmから70mmで糸巻き型歪曲が続く。

周辺減光:

  • 24mmの絞り開放で最も目立つが穏やかだ。
  • 望遠側へズームすると影響は小さくなる。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 逆光シーンでフレアが問題になることは無かった。

総評

サムヤン初のAFズームレンズだ。
無断かいの絞りリングやパーフォーカルズーム設計など、いくつかの便利な機能を内蔵している。動画にも適したレンズだ。仕上げは全体的に良好だが、ズーム操作がやや硬く、レンズサイズが大きく、重いのが欠点だ。

性能は概して非常に良好で、中心部は高いシャープネスを示し、周辺部はやや弱くなる。最も均一な結果を得るために絞り込む必要がある。また、ポートレートレンズとしては、周辺部が柔らかいのは利点となるだろう。歪曲収差は24mmで非常に目立つが、他の部分ではよく抑えられている。逆光耐性は見事だ。

全体的に見て、十分な性能で価格は手ごろ、おススメできるレンズである。

  • 長所
    ・中央のシャープネス
    ・パーフォーカルレンズ
    ・中央の色収差補正
    ・逆光耐性
    ・35mm以降の歪曲収差
    ・周辺減光
    ・心地よいボケ
    ・防塵防滴
    ・価格設定
    ・カスタムモードスイッチ
    ・高速かつ正確で静かなAF
    ・絞り操作が可能
  • 短所
    ・24mmの歪曲
    ・絞り開放付近の周辺部がソフト
    ・周辺部の色収差が目立つ
    ・ズームリングが重い

とのこと。
サムヤン初となるズームレンズですね。国内での取り扱いは始まっていませんが、海外での価格設定を見る限りではシグマやタムロンと同程度の水準となりそうです。国内ではケンコートキナーが代理店となっているので、そのうち取り扱いが始まるかもしれません。ソニーEマウントにおける大口径標準ズームレンズの競争はかなり厳しいと思いますが、パーフォーカルや絞りリングなど動画での機能性を重視した設計となっており、既存レンズと棲み分けが出来る可能性あり。絞り開放の解像性能は特に周辺部が見劣りするらしく、静止画での使用も多いならば、シグマやタムロン、ソニーを検討した方が良いかもしれません。その一方でボケは綺麗との評価なので、F2.8に何を求めるかで満足度が変わりそうです。

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