Mobile01がソニー「FE 12-24mm F2.8 GM」のレビューを公開しています。12mmをカバーするレンズとしては軽量で、シャープなレンズのようですね。何よりナノARコートIIの逆光耐性を非常に高く評価しています。
Mobile01:Sony 12-24mm f/2.8 GM 真?超廣角大光圈神鏡!同場對決 12-24mm f/4G!
ソニーは既に非常にコンパクトで使いやすい「FE 12-24mm F4 G」を発売しているのに、一体なぜ「FE 12-24mm F2.8 GM」を発売するのか?それは、 ソニーが「できるから」ということを証明したかったとしか思えない。
フルフレームの超広角レンズ、特に私が「超広角」と呼んでいる焦点距離10-15mmの領域では、普遍的な仕様はなく、少なくとも16-35mmのようにスタンダードなズームレンジが定まっていない。 11-24mm、12-24mm、14-24mm、15-30mmなどがある。
今回紹介する「FE 12-24mm F2.8 GM」は、フルサイズミラーレスの超広角レンズで12mm F2.8の開放絞りに到達した唯一のモデルだ。 スペックは間違いなく今までにないもので、さらに想像以上の軽量化を実現している。
- 重量は847gであり、思っていたよりもずっと軽いレンズだ。シグマ「14-24mm F2.8 DG DN」はもう少し軽量である。
- GMasterレンズの中でも最上級のレンズだ。シリーズ3本目、フルサイズ用レンズ37本目となる。
- 超広角レンズの多くは、通常の広角レンズよりも広い焦点距離を得るために、凸型のフロントレンズを採用している。
- G Master独自の「XA非球面レンズ」を導入しており、通常より遥かに優れた精度で研磨されている。そしてこれまでで最も大きなXAレンズを使っているのがこのモデルだ。(FE 600mm F4 GM OSSよりも大きなXA非球面レンズである)
- 最短撮影距離は28cm、最大撮影倍率は0.14倍だ。絞り羽根は9枚の円形絞りである。
- 光学手ぶれ補正は搭載していない。レンズ側面には「AF/MF」切替スイッチのみ存在する。
- 凸レンズで円形フィルターを装着できないが、ソニーは代わりにリアフィルタースロットを搭載して対応している。レンズには半透明のプラスチックパーツが同梱しており、ソフトフィルターをカットするための型となる。
今回は富士フイルム「ND-LCD」という光学レンズ用ではないフィルターを購入して装着してみた。色被りは無いように見える。- リアフィルターソケットでNDフィルターは利用可能だ。しかし、偏光フィルターのように回転動作が必要なフィルターは利用することが出来ない。
- Hida製のシグマ14-24mm F2.8用ガラス製リアフィルターは装着不可だった。
- ズーム時は後玉が前方へ移動する。
- ニコン「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」と似た重量だが、さらに軽量だ。
- ソニー「FE 12-24mm F4 G」は565gと軽く、画質も良好だ。併せて検討する人は多いと思われるので、このレンズを比較で使用する。
- 天の川を写しきるには12mmでも画角は狭く感じる。しかし、一般的な撮影シーンでは24mmが望遠に感じるほど12mmの画角は広い。
- 望遠レンズにおける5mm・10mmの焦点距離差は目立たないかもしれない。しかし、広角レンズにおける1mmの差は劇的だ。14mmのレンズとは別物である。
- シャープネス:α7R IV
・広角でも望遠でも良好なパフォーマンスを発揮する。
・Gレンズは見比べると少し物足りない。
・中央はGM・Gどちらも6100万画素に等倍でも耐える画質だ。- 4基2ユニットのXDリニアモーター駆動を使用したオートフォーカスだ。とは言え、F2.8の大口径と大きなフォーカスレンズの影響かGレンズのほうがフォーカス速度が速く見える。
どちらにせよ、超広角レンズでフォーカス速度にこだわりは無い。どちらも十分高速だ。- ソニーは「ナノARコートII」を開発し、このレンズに採用している。Gレンズの逆光耐性は不完全だったが、GMは完璧だ。本当にフレアが発生しない。これがナノARコートIIの強みなのかもしれない。ゼロでは無いが、本当に素晴らしい逆光耐性だ。
- 6100万画素の等倍でも色収差の影響が極僅かだ。色収差補正をオフにしても極僅かに抑えられている。
- 歪曲収差は補正がオンの状態でほぼ直線だ。僅かに残存しているが、簡単に補正できる。補正を切ると、陣笠状の歪曲が現れるが、Gレンズより収差量は少ない。
- 周辺減光はGレンズの絞り開放よりGMレンズの絞り開放のほうが減光量が少ない。
- フォーカスブリージングは目視できるが、大きな問題では無いと思う。
- 同じホワイトバランスを使うと、Gレンズは青/緑被りの傾向があり、GMレンズは黄/赤被りの傾向がある。
2007年から多くのニコンユーザーが1Kg近い「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」を使っていたことだろう。このソニー製レンズは画角は2mmも広がっているのにも関わらず、重量はなんと847gだ(我々は1.2Kg以上だと予想していた)。そしてキヤノン「EF11-24mm F4L USM」ほどのサイズではない。レンズをボディと組み合わせても、約1.5Kgとなり、このようなシステムのスタンダードからすると非常に軽量だ。
6100万画素のα7R IVで撮影してきたが、隅から隅まで頼もしいシャープネスだ。しかし、私が最も驚いたのはナノARコートIIを採用した逆光耐性だ。フレアやゴーストがほとんど発生しない。決して安くは無い価格設定だが、光学性能は一級品だ。価格に見合う価値があると思う。
F2.8 GMとF4 Gのどちらを買うべきか?価格は倍ほど違うが、光学性能で2倍も差があるわけでは無い。90点と99点の違いだ。
α7 IIIのような2400万画素カメラであればF4 GでもGMレンズの80%程度のパワーは引き出せるだろう。とは言え、予算があり、12mm F2.8を使いたいのであれば後悔しない選択肢となるはずだ。参考:フォーカス速度(GM・G)
参考:逆光耐性(GM・G)
参考:フォーカスブリージング
とのこと。
ここ最近のソニー広角レンズにハズレは無く、このレンズも例外ではない模様。売り出し価格35万円前後の非常に高価な広角ズームですが、それだけの価値を持ったレンズに仕上がっているようです。
特に出目金レンズの広角ズームとしては逆光耐性がとても優れているように見えます。実写でもフレアやゴーストがほとんど発生していませんね。画角が広く、強い光源がフレームに入りやすい広角レンズにとって重要な要素だと感じます。
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