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ソニー「FE 20mm F1.8 G」は四隅まで驚くほど良好なボケを維持した広角レンズ

Optical Limitsがソニー「FE 20mm F1.8 G」のレビューを公開。周辺減光がやや強めですが、解像性能・諸収差・ボケのパフォーマンスが非常に良好で、ビルドクオリティも優れていると高く評価しています。

小型軽量ながら高い光学性能

Optical Limits:Sony FE 20mm f/1.8 G - Review / Test Report

  • 20mmは20年前だとエキゾチックな超広角レンズだったが、今では「中程度」の超広角レンズと分類するのが適切だろう。これは望ましくないと言っているのではなく、14mmほど極端が価格ではなく使いやすい画角であることを意味している。
  • 20mmの単焦点レンズは長年のあいだ敬遠されてきた焦点距離だったものの、ここ最近は「NIKKOR Z 20mm f/1.8 S」「FE 20mm F1.8 G」「20mm F/2.8 Di III OSD M1:2」など復権の兆候が見られる。
  • モデルネームが示している通り、このレンズはGクラスのレンズだ。セミプロをターゲットとしたレンズである。
  • 金属マウントと高品質なプラスチック外装で構成され、ビルドクオリティは非常に良好だ。防塵防滴仕様で、前玉にはフッ素コーティングが施されている。
  • 興味深いことに、Gクラスのレンズに絞りリングを搭載している。これは従来ZAやGMシリーズで見られたものだ。スイッチ操作でクリックレスに切り替えることも出来る。
  • 2つのXDリニアモーターを使ったフォーカス駆動は非常に高速で静かだ。この焦点距離でフォーカス速度は重要なセグメントではないが、文句を言う筋合いはない。必要に応じてAFLボタンも利用できる。
  • フォーカスリングはバイワイヤ方式でモーターを動作させる。良好に動作し、非常に正確だ。
  • 最短撮影距離は0.18mで最大撮影倍率1:4.5はこのクラスで珍しい接写性能だ。
  • 歪曲収差がミラーレス用レンズとしては驚くほど光学的に補正されている。本来の歪曲収差はわずか0.6%と非常に穏やかなものだ。レンズ補正の影響は極僅かに抑えられるだろう。
  • 超広角レンズは周辺減光に苦戦するものだが、中でもこのレンズの減光量は重めだ。F1.8の減光は驚くほどでもないが、F5.6まで絞っても少し改善するだけで、依然として重めの減光が残る。自動補正を適用すると1.5EV以上は増感している点に気を付けよう。
  • 解像性能は非常に印象的だ、中央の広い領域は絞り値全域でほぼ完璧とみなすことができる。フレーム端の絞り開放は確かに中央より低下するが、それでも良像と呼べる分類だ。絞ると画質は向上し、F4付近で非常に良好なピークを迎える。
  • テストした個体のセンタリングや像面湾曲に問題は見られない。
  • 倍率色収差の補正はとにかく優れている。平均0.3-0.4pxに収まり、ほとんど見えない。
  • 超広角レンズのボケと言えば騒がしいことが多いものの、驚いたことにこのレンズのボケは前後とも滑らかに描写されている。
  • 玉ボケの描写も非常に良好だ。大部分の広角レンズよりも優れたボケである。さらに重要なことは、四隅でも玉ボケの形状を維持していることだ。
  • 競合するレンズはいくつか存在するものの、どれもソニーほど明るいレンズではない。タムロン「20mm F/2.8 Di III OSD M1:2」は遥かに手頃な選択肢だが、ソニーほどの光学性能とビルドクオリティではないだろう。サムヤン「AF 18mm F2.8 FE」は面白い選択肢だが絞り開放が甘い(F4まで絞れば非常に良好)。

GMレンズと比べてGレンズは過小評価されがちだが、実際にはコストとパフォーマンスの完璧なバランスを実現している。絞り開放から息をのむようなシャープネスを実現しており、四隅も中程度の絞り値で非常に優れている。歪曲収差や倍率色収差は少なく、像面湾曲は最小限だ。最大の問題は周辺減光で、F1.8で非常に目立ち、F5.6まで絞っても改善しない点には感心しない。
最も驚くべきはボケの品質だ。広角レンズは一般的に平凡な描写だが、このレンズは隅でも円形の玉ボケを維持する性能は実に見事である。全体的な描写も良好だ。
さらに優れたビルドクオリティを備え、防塵防滴仕様や絞りリング、クリックレス機構、AFLボタンなどを搭載している。それでいて小型軽量だ。

安価なレンズではないが、20mmのレンズとしては明るく、約900ドルの価格設定は依然としてリーズナブルだ。強くおススメできるレンズである。

とのこと。
諸収差の光学的な補正にうるさいOptical Limitsも高く評価する光学性能に仕上がっているみたいですね。歪曲収差や倍率色収差は綺麗に補正されている模様。周辺減光が唯一の欠点と言えそうですが、ダイナミックレンジの広い最新モデルでは特に問題と感じないことでしょう。

私も実際に発売日に手に入れα7 IIIと組み合わせて使っていました。接写でも四隅まで良好な解像性能を維持し、歪曲収差が小さく、逆光耐性もまずまず良好。周辺減光は特に無限遠側で極端な落ち込みがあるので気を付けたほうが良いでしょう。Optical Limitsが述べている通り、ボケは四隅まで自然で綺麗な描写であり、広角レンズとしては際立った性能に見えます。

周辺減光以外にこれと言った欠点が見つからない、ハイパフォーマンスなレンズに仕上がっているにも関わらず、お値段は10万円ちょっと。20mmの選択肢としては極上の一本だと思います。

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