Sony Alpha Blogがソニー「FE 40mm F2.5 G」のレビューを公開。歪曲収差とブリージング以外にこれと言った欠点は無く、小型軽量ながら優れた光学性能のレンズに仕上がっているみたいですね。
Sony Alpha Blog:Sony 40mm F2.5 G
レンズの紹介:
- 「FE 24mm F2.8 G」「FE 50mm F2.5 G」と共に発表されたレンズだ。これらは以下の点を共有している。
・小型軽量
・サイズと重量
・絞りリング(クリック/クリックレス)
・AFLボタン
・Gシリーズ
・700ユーロの価格- α7Cと組み合わせてVlogやジンバルでの撮影に最適だ。そしてストリートや旅行での静止画撮影に携帯性の良いシステムを組む時に理想的である。
ビルドクオリティ:
- ビルドクオリティは優れている。
- レンズフードは上手くデザインされており、付けっぱなしで運用することができる。保護性の高いフードのため、プロテクトフィルターの必要はない。
携帯性:
- 小型軽量が印象的なレンズだ。
操作性:
- クリックレスへ切り替えることが可能な絞りリングを搭載し、操作性はとても良好だ。
- クリックレスの絞りリングは動画撮影時に便利だ。
- フォーカスリングはとても小さい。
オートフォーカス:
- 静止画・動画どちらでも超高速だ。
- 正確で静かに動作する。
- α1の30コマ秒連写に対応している。
- 瞳AFは完璧に動作する。
- 動画撮影でも完璧に動作する。
- フォーカスブリージングがとても目立ち、このレンズの弱点となっている。
マニュアルフォーカス:
- フォーカスリングはリニアな応答性を示す。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- 6100万画素のα7R IVでテストした。
- 全体的に優れた性能だ。
- 中央は絞り開放から優れた性能である。
- フレーム端でも絞り開放から非常に良好だ。
- F4まで絞ると全体的に優れた画質となる。
- α7Cであれば、F2.5からF8まで全ての絞り値で全体的に優れた性能だ。
- ポートレートでのシャープネスは優れている。肌の描写とコントラストも非常に良好だ。F4まで絞るとシャープネスが増すものの、ほとんど変化は見られない。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 絞り開放でとても良好だが、F4近くまで絞ると7角形となる。
- 後ボケはとても良好だ。基本的に滑らかだが、複雑な背景で少し騒がしくなる可能性がある。
- 発色はとても良好だ。
色収差:
- とても少ない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 中程度の樽型歪曲だ。
周辺減光:
- F2.5で目に付くが、F5.6で解消する。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- とても良好だが、厳しい条件でいくらかフレアが発生する。
- 絞ると素敵な光条が発生する。
競合レンズ比較
- 対象レンズ
・FE 50mm F2.5 G
・45mm F2.8 DG DN
・AF 45mm F1.8 FE- ソニー40mm・50mmが最も小さく、重量はサムヤンに次いで軽い。
- サムヤンは軽量だがプラスチッキーだ。シグマとソニーはアルミニウム製の鏡筒だ。ビルドクオリティが全く異なる。
- 3本の中でソニーが最も優れたエルゴノミクスである。
- サムヤンは最も安価だが、絞り羽根の枚数が最も多い。
- シャープネスはサムヤンとソニー40mmが良く似ている。
- サムヤンのボケはソニーよりも良好だ。
- ソニーは最短撮影距離が短い。
- F1.8やF2のレンズと比べると、F2.5のソニーはボケが小さい。
- 歪曲はソニー40mmが最も目立ち、ソニー50mmが最も目立たない。
- 逆光耐性や色収差補正はソニー2本が抜群だ。
- AFはソニー2本が優れている。α1の30fpsにも対応している。
- 全体的に見てソニー2本は優れている。見劣りする部分があるとすれば、絞り値とボケ、価格設定くらいだろう。
総評
小型軽量で高品質でバランスの取れた700ユーロのレンズだ。
α7R IVでも絞り開放から優れたシャープネスを備え、玉ボケ・後ボケ・発色は良好だ。操作性も良く、Vlogやジンバル利用時の動画に最適である。色収差補正や逆光耐性も良い。主な制限は開放F値が2.5であることだ。ポートレートで背景をぼかすことが出来ない。主なライバルはFE 50mm F2.5 G・45mm F2.8 DG DN・AF 45mm F1.8 FEだ。ソニー50mmは焦点距離の好みで選べばいいだろう。サムヤンとシグマはソニーほどコンパクトではないが、小型軽量だ。シグマは開放が少しソフトで、AFが少し劣るがフォーカスブリージングは小さい。サムヤンはシャープでボケも良好だが、ビルドクオリティや操作性が見劣りする。
もしもF2.5で満足できるのなら、40mm F2.5 Gはクラス最高のレンズだ。より大口径が良いのであればサムヤンが良い選択肢となるだろう。
- 長所:
・小型軽量
・α7R IVで全体的に優れたシャープネス
・とても良好なコントラスト
・良好な玉ボケ
・基本的に柔らかな描写の後ボケ
・良好な発色
・優れたポートレートの描写
・とても良好なAF
・防塵防滴
・優れたビルドクオリティ
・個性的なレンズフード
・逆光耐性
・色収差補正
・リニアレスポンスのフォーカスリング
・最短撮影距離- 平凡:
・F2.5
・価格
・歪曲収差
・絞り羽根の形状- 短所:
・フォーカスブリージング
とのこと。
開放F値が2.5と大きいものの、小型軽量で高い光学性能とビルドクオリティを備えたレンズに仕上がっているみたいですね。α7R IVと組み合わせても満足のいく光学性能とのこと。フォーカスブリージングと歪曲収差が少し目立つのは玉に瑕ですが、それ以外は特にこれと言った不満もなく使うことが出来そうです。
私も発売日にこのレンズを入手し、α7R IVと組み合わせて使用しています。確かにシャープなレンズで、コントラストも非常に良好です。ボケは特別に綺麗な描写とは思いませんが(シグマ45mm F2.8の接写時のほうが滑らかです)、ピント面のパンチが強く、ボケが小さいながらも被写体と背景の分離がしっかりとしているように感じました。金属鏡筒・フードの手触りは良く、AFLボタンまで備えた操作性も優れています。
「40mm F2.5」のスペックを考えると割高なレンズと感じますが、40mmが好きで、撮影シーンを選ばないレンズを探しているのであればおススメの一本。
ソニー「FE 40mm F2.5 G」交換レンズデータベース
関連レンズ
- 40mm F1.4 DG HSM
- 45mm F2.8 DG DN
- AF 45mm F1.8 FE
- Batis 2/40 CF
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical SE
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical
関連記事
- FE 40mm F2.5 G 小型軽量ながら驚くほど高解像・高コントラスト
- ソニー FE 24mm・40mm・50mm Gシリーズは期待を裏切らないシャープネス
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」は隅から隅まで均質性の高い優れたシャープネス
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」少し高価だがその価値があるレンズ
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」欠点が少ない優れた小型レンズ
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」は絞り値を許容できるならクラス最高のレンズ
- レンズレビュー SONY FE 40mm F2.5 G
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」交換レンズレビュー 完全版
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」レンズレビュー ボケ・逆光・減光編
- ソニー「FE 40mm F2.5 G」個性的で優れた光学性能の小型レンズ
サイト案内情報
ソニーレンズ関連記事
- FE 28-70mm F2 GM は最高の単焦点以上の解像性能
- 2025年にソニーがラインアップにない新レンズを2本追加する?
- FE 28-70mm F2 GM 驚くほど軽い開放F2の傑作ズームレンズ
- FE 600mm F4 GM OSS 高価だが抜群の性能
- FE 20-70mm F4 G 単焦点ほどではないが多目的に使えるズームレンズ
- FE 28-70mm F2 GM は特に望遠側で24-70 GM IIよりも優れた解像性能
- ソニー FE 28-70mm F2 GM 予約販売開始
- FE 28-70mm F2 GM のボケは標準ズームとして非常に良好
- DPReviewが FE 28-70mm F2 GM のサンプルギャラリーを公開
- FE 28-70mm F2 GM は史上最高のレンズのひとつ
最新情報やカメラ・レンズのレビューを発信しています。
「いいね!」を押すとFacebookの最新情報が届きます。